坂上駅
坂上駅(さかかみえき)は、岐阜県飛騨市宮川町林にある、東海旅客鉄道(JR東海)高山本線の駅である[1]。
坂上駅 | |
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駅舎(2007年9月) | |
さかかみ Sakakami | |
◄角川 (4.9 km) (9.9 km) 打保► | |
所在地 | 岐阜県飛騨市宮川町林 |
所属事業者 | 東海旅客鉄道(JR東海) |
所属路線 | ■高山本線 |
キロ程 | 166.6 km(岐阜起点) |
電報略号 | サミ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面3線[1] |
乗車人員 -統計年度- |
9人/日(降車客含まず) -2019年- |
開業年月日 | 1933年(昭和8年)11月12日[2][3] |
備考 | 無人駅[1][2] |
概要
編集岐阜県北部の山間部にあり、2004年に成立した飛騨市宮川地区に位置する。この宮川地区は飛騨市成立前は吉城郡宮川村で、当時役場等があり村中心部であった場所に当駅がある[2]。駅名は旧宮川村の前身の1つ坂上村に由来する説もあるが、明確では無い[4]。
開設は1933年(昭和8年)である。当時は鉄道省飛越線という路線の終着駅であったが[5]、その翌年に高山本線の中間駅に変更された[5]。国鉄分割民営化ではJR東海に継承され[6]、現在に至っている。
2004年(平成16年)10月に当駅を含む区間が不通となる前は、一部特急「ひだ」が臨時停車していた。2007年(平成19年)9月の復旧以降は停車していない[7]。
歴史
編集高山本線は、岐阜駅側から「高山線」として、富山駅側から「飛越線」としてそれぞれ建設された経緯がある[5]。当駅は、このうち飛越線が杉原駅から先に延伸した際、その新たな終着駅として開設した。その翌年の1934年(昭和9年)10月25日には、飛騨小坂駅から高山駅を経由し当駅に至る区間が開業し、高山線と飛越線が一体となり「高山本線」となっている[5]。
年表
編集- 1933年(昭和8年)11月12日:鉄道省飛越線(現・高山本線)の終着駅として開設[2]。旅客・貨物取扱開始[8]。
- 1969年(昭和44年)8月1日:貨物取扱廃止[8]。
- 1972年(昭和47年)11月1日:業務委託駅化[9]。
- 1984年(昭和59年)2月1日:荷物扱い廃止[8]。
- 1985年(昭和60年)4月1日:無人駅化[2][10][11]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、東海旅客鉄道(JR東海)の駅となる[8]。
- 1996年(平成8年)11月:駅舎改築[3]。
- 2002年(平成14年):第4回「中部の駅百選」に選定。
- 2004年(平成16年)10月22日:台風23号災害に伴い、飛騨古川駅 - 当駅 - 猪谷駅間が不通となる。
- 2007年(平成19年)9月8日:角川駅 - 当駅 - 猪谷駅間の復旧により全区間復旧、営業再開。
- 2018年(平成30年)
駅構造
編集ホーム・駅構内
編集島式・単式ホーム2面3線を有する地上駅で、高山駅の被管理駅。[2]。片側(南側)のみに線路が接する単式ホームが北側に、南北両側に線路が接する島式ホームが南側にある[2]。北側から順に1 - 3番線とされている。1番線は下り列車、2・3番線は上り列車が使用する。
のりば
編集番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
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1 | 高山本線 | 下り | 富山方面[注釈 1] |
2・3 | 上り | 高山・下呂方面[注釈 1] |
- ホーム間移動用に、跨線橋が設置されている。
- 停車する列車は、高山方面と猪谷駅を結ぶ普通列車のみで、高山本線で運行される特急「ひだ」は通過している。普通列車は、上下共に1 - 3時間に1本程度の本数で発着する。また、夜に運行される高山発下り最終列車は、当駅止まりである。
駅舎
編集駅舎は構内北側単式ホーム(1番線)側にあり、山小屋風の鉄骨造2階建て[3]。漫画による村おこしを狙って旧宮川村が設置した「遊ingギャラリー」(ベルギーの絵本の図書館)が併設されている[2][3]。ただし駅員無配置駅(無人駅)であり[18]、乗車券の販売などは行われていない。
駅周辺
編集駅西側から北側にかけて宮川が流れている。高山本線はこの宮川に沿って建設されているが、当駅周辺はやや川から離れている。この駅と川に挟まれた地域に、飛騨市宮川振興事務所(旧宮川村役場)や市立宮川小学校、市立宮川中学校、坂上郵便局、飛騨農業協同組合(JAひだ)宮川支店等が集まる。
隣の駅
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c 『週刊 JR全駅・全車両基地』 48号 岐阜駅・高山駅・奈良井駅 ほか68駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年7月21日、26頁。
- ^ a b c d e f g h 澤井 2016, p. 247.
- ^ a b c d “山小屋風の駅舎を併設”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 3. (1996年12月3日)
- ^ 澤井 2016, p. 248.
- ^ a b c d 澤井 2016, p. 35.
- ^ 澤井 2016, p. 37.
- ^ 『JR時刻表』(編集・発行 弘済出版社)2004年3月号、p.114(特急「ひだ」の時刻)に6月3日「ひだ12号」臨時停車の記載あり。復旧以降、同ページに坂上駅の欄が残るものの、臨時停車の記載なし。
- ^ a b c d 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、167頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 「12駅の貨物取扱廃止 名鉄」『交通新聞』交通協力会、1972年9月17日、1面。
- ^ “「通報」身延線甲斐常葉駅ほか36駅の駅員無配置について(旅客局)”. 鉄道公報 (日本国有鉄道総裁室文書課): p. 3. (1985年3月27日)
- ^ “21駅を停留所化 高山線など3線 約60人削減、4月実施 名鉄局”. 交通新聞 (交通協力会): p. 1. (1985年3月28日)
- ^ 『「平成30年7月豪雨」に伴う高山本線の被災状況について』(PDF)(プレスリリース)東海旅客鉄道、2018年7月11日 。2022年8月13日閲覧。
- ^ “特急ひだ運休「大きな痛手」 高山や下呂、高まる不安”. 朝日新聞デジタル. (2018年7月13日). オリジナルの2018年7月13日時点におけるアーカイブ。 2022年8月13日閲覧。
- ^ “代行バスの接続 不便の声 JR高山線・坂上-猪谷間”. 北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ(北日本新聞). (2018年9月13日) 2022年8月13日閲覧。
- ^ 『高山本線 全線運転再開について』(PDF)(プレスリリース)東海旅客鉄道、2018年11月5日 。2022年8月13日閲覧。
- ^ “「おかえり」JR高山線、4カ月ぶり全線再開 豪雨影響”. 朝日新聞デジタル. (2018年11月21日). オリジナルの2018年11月21日時点におけるアーカイブ。 2022年8月13日閲覧。
- ^ “JR:高山線の坂上-猪谷が開通、5カ月ぶりに全線復旧”. 毎日新聞. (2018年11月21日). オリジナルの2018年11月21日時点におけるアーカイブ。 2022年8月13日閲覧。
- ^ 東海旅客鉄道 『東海旅客鉄道20年史』、2007年、732・733頁。
参考文献
編集- 澤井泰『高山線の全駅乗歩記』文芸社、2016年10月15日。ISBN 978-4-286-16551-6。