坂上今継
坂上 今継(さかのうえ の いまつぐ)は、平安時代初期の官人・漢詩人。姓は忌寸。官位は従五位下・大外記。
時代 | 平安時代初期 |
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生誕 | 不明 |
死没 | 不明 |
官位 | 従五位下・大外記 |
主君 | 嵯峨天皇→淳和天皇 |
氏族 | 坂上忌寸 |
経歴
編集坂上氏嫡流の苅田麻呂が天平宝字8年(764年)に忌寸から大忌寸(のち大宿禰)に改姓したにもかかわらず、今継の姓は忌寸であったことから、坂上氏の庶流の出自と考えられている。
弘仁5年(814年)成立の『凌雲集』に漢詩作品が2首採録され、このときの官位は左大史正六位上兼行伊勢権大掾であった。のち、大外記兼紀伝博士を務め、天長3年(826年)外従五位下から従五位下に昇叙されている。
淳和朝に『日本後紀』の編纂に加わった事が序文より知られる。大外記は公文書の保管職務の一翼を担い、紀伝博士は大学寮の歴史学の教員であったことから、国史編纂の実務を担当したと考えられている。ただし、『日本後紀』の完成時の編纂担当者の中に今継の名前は見えず、完成以前に死去したのか、それとも別の理由で担当を外れたのかは不明。
漢詩人として、『凌雲集』(2首)『文華秀麗集』(1首)に漢詩作品が採録されている。
官歴
編集脚注
編集参考文献
編集- 黒板伸夫・森田悌編『日本後紀〔訳注日本史料〕』集英社、2003年、ISBN 4-081-97005-X
- 大塚徳郎「坂上今継」『平安時代史事典』角川書店、1994年、ISBN 978-4-040-31700-7
- 井上幸治編『外記補任』続群書類従完成会、2005年