土山よしき
日本の漫画家
(土山芳樹から転送)
土山 よしき(つちやま よしき、1949年[1] - )は、日本の漫画家。本名[要出典]及び別名義:土山芳樹。妻は漫画家の深見じゅん[要出典]。愛知県出身[1][2]。
略歴
編集18歳の時に上京し、石森章太郎に師事[1]。アシスタントや版権イラストなどを担当した[1]。
1972年、石森プロから独立し[3]、『変身忍者 嵐』(土山芳樹:名義)でデビュー[1][2]。以後、主として『人造人間キカイダー』『ロボット刑事』など石森作品のコミカライズを歴任した[1]。なお同年には、ひおあきら、細井雄二、山田ゴロらとともに『週刊少年サンデー』に連載された『人造人間キカイダー』の制作グループに参加している[3]。
1974年、土山芳樹から土山よしきに名義変更[1][4](実際はこれに先がけて『テレビマガジン』1973年5月号の『ロボット刑事』連載第2回から、『小学四年生』では1973年4月号の『人造人間キカイダー』から〈『キカイダー01』まで含む〉、また『小学三年生』1973年12月号から担当した『イナズマン〈『イナズマンF』を含む〉』などで、土山よしき名義も一部ですでに使われている[5])。
石森から引き継いだともいえる「ヒーローの悲しみ」を描く作風や、少女漫画への傾倒を感じさせる「女性キャラクターにフォーカスした物語づくり」[3]などを特徴とし、その内容はリリシズムを湛えつつディープなドラマ展開を見せることが多い[6]。絵柄は可愛らしく繊細と評され、コミカライズながら登場人物の内面を鋭く描いた[1]。
作品リスト
編集- 変身忍者嵐(テレビマガジン 1972年6月号 - 1973年3月号)
- 人造人間キカイダー(小学四年生 1972年8月号 - 1973年5月号、小学一年生 1972年9月増刊号 1973年1月増刊号、テレビランド 1973年3月号 - 5月号)
- キカイダー01(小学四年生 1973年6月号 - 1974年3月号、テレビランド 1973年6月号 - 1974年4月号)
- ロボット刑事(テレビマガジン 1973年4月号 - 1973年10月号)
- イナズマン(小学三年生 1973年12月号 - 1974年5月号、よいこ 1973年11月号 - 1974年4月号)
- イナズマンF(小学三年生 1974年6月号 - 9月号、よいこ 1974年5月号 - 9月号)
- 未来救助隊アスガード7(3年の科学 1974年4月号 - 1975年3月教材、5年の科学 1975年4月教材 - 1976年3月教材[7])
- 仮面ライダーX(テレビランド 1974年6月号 - 10月号)[4]
- 仮面ライダーアマゾン(テレビランド 1974年11月号 - 1975年4月号[8])
- 仮面ライダーストロンガー(テレビランド 1975年4月号[8] - 1976年1月号、別冊テレビランド2号〈1975年4月号〉)
- 秘密戦隊ゴレンジャー(小学三年生 1975年6月号 - 1976年3月号)
- アクマイザー3(テレビマガジン 1975年11月号 - 1976年6月号)
- りぼんにさよなら!(小学四年生 1976年8月号 読み切りオリジナル漫画)
- 宇宙鉄人キョーダイン(テレビランド 1976年3月号 - 1977年3月号)
- S・Pハーレー(2年のかがく 1976年4月教材 - 1978年3月教材[7])
- クマソのわか(別冊テレビランド12号〈1976年12月号〉 読み切りオリジナル漫画)
- 大鉄人17(テレビランド 1977年4月号 - 1977年12月号[9])
- 氷河戦士ガイスラッガー(テレビマガジン 1977年4月号増刊 読み切り、てれびくん 1977年5月号 - 7月号)
- アローエンブレム グランプリの鷹(テレビランド 1977年11月号[9] - 1978年9月号)
- チクタク大冒険(科学と学習 1978年4月教材 - 1985年3月教材[7])
- ちかいの直球(小学四年生 1978年7月号別冊付録 読み切りオリジナル漫画)
- かえってきた7人ライダー(構成/島田真之、テレビマガジン 1978年9月増刊号)
- ふしぎ犬トントン(てれびくん 1978年11月号 - 1979年5月号)
- サイボーグ009(テレビランド 1979年3月号 - 1980年4月号[10])
- 竜のまよい道(小学四年生 1980年3月号別冊付録 読み切りオリジナル漫画)
- 宇宙大帝ゴッドシグマ(テレビランド 1980年4月号[10] - 1981年3月号)
- それゆけ!レッドビッキーズ(てれびくん 1980年10月号 - 1981年3月号)
- 百獣王ゴライオン(テレビランド 1981年4月号 - 1982年2月号)
- おさむのラブシュート(別冊テレビランドまるまるコミック第1 - 2号〈1981年8月 - 9月〉 オリジナル漫画)
- ぼくモジャボン(テレビランド 1982年11月号 - 1983年12月号)
- 名探偵ホームズ(テレビランド 1985年1月号 - 6月号)
- 学研まんが名作シリーズ 幸せをさがすチルチル ミチル 青い鳥(1980年)[11]
- 学研まんが110番シリーズ カブトムシクワガタなぜなぜ110番[12](1981年)[13]
- 学研まんが伝記シリーズ 仏教を開いたおしゃかさま(1983年)[14]
- 学習まんが物語 人物日本の歴史 第9巻(27) 淀君 (1985年)[15]
師匠
編集脚注
編集- ^ a b c d e f g h OFM仮面ライダー5 2004, p. 32, 五十嵐浩司「石ノ森章太郎を継ぐ者 仮面ライダーマンガ家列伝 第9回 土山よしき」
- ^ a b 石ノ森章太郎:原作、土山よしき:漫画、マンガショップシリーズvol.441『宇宙鉄人キョーダイン〔完全版〕【下】』マンガショップ、2011年12月3日、ISBN 978-4-7759-1444-1、234頁。
- ^ a b c 石ノ森章太郎:原作、土山よしき:漫画、マンガショップシリーズvol.441『宇宙鉄人キョーダイン〔完全版〕【下】』マンガショップ、2011年12月3日、ISBN 978-4-7759-1444-1、233頁「解説」。
- ^ a b 当時、『仮面ライダーX』を連載中だった『テレビランド』では1974年8月号から、土山よしき名義に変更されている。
- ^ なお、土山は『小学三年生』で『イナズマン〈イナズマンF〉』を執筆していたのと同時期に、小学館『よいこ』誌にも同作を連載をしていたが、そちらは土山芳樹名義であった。
- ^ コミカライズ作品研究会・編『ロボット&ヒーローCOMIXスーパーガイド 永遠の夢・SF漫画大辞典』白夜書房、1999年7月30日、ISBN 4-89367-601-6、148-150頁。
- ^ a b c 月刊誌であった『学習と科学』では1975年2月から、“○月号”ではなく“○月教材”という呼称を用いている。
- ^ a b 『仮面ライダーアマゾン』最終回と『仮面ライダーストロンガー』新連載第1回は、1975年4月号に同時掲載であった。
- ^ a b 『テレビランド』1977年11月号は『大鉄人17』と『アローエンブレム グランプリの鷹』新連載第1回の同時掲載。続く12月号も『大鉄人17』最終回と『アローエンブレム グランプリの鷹』連載第2回の同時掲載であった。
- ^ a b 『テレビランド』1980年4月号は『サイボーグ009』最終回と『宇宙大帝ゴッドシグマ』新連載第1回の同時掲載。
- ^ 原作:メーテルリンク、資料監修:吉井正、翻案:石森章太郎、漫画:土山よしき、『学研まんが名作シリーズ 幸せをさがすチルチル ミチル 青い鳥』学習研究社、1980年3月15日、ISBN 4-05-002842-5。
- ^ “土山芳樹”名義。
- ^ 監修:矢島稔・中山周平、原作:石森章太郎、漫画:土山芳樹、『学研まんが110番シリーズ カブトムシクワガタなぜなぜ110番』学習研究社、1981年8月15日、ISBN 4-05-004266-5。
- ^ 監修:中村元、指導:田辺和子、構成:はやし たかし、漫画:土山よしき、『学研まんが伝記シリーズ 仏教を開いたおしゃかさま』学習研究社、1983年6月30日、ISBN 4-05-100404-X。
- ^ 監修:樋口清之、画:土山よしき、『学習まんが物語 人物日本の歴史 第9巻(27) 淀君』国際情報社、1985年(発行日不詳)、ISBNコードなし。
参考文献
編集- 『KODANSHA Official File Magazine 仮面ライダー』 Vol.5《仮面ライダーX》、講談社、2004年11月10日。ISBN 4-06-367094-5。