土佐北川駅

高知県長岡郡大豊町にある四国旅客鉄道の駅

土佐北川駅(とさきたがわえき)は、高知県長岡郡大豊町久寿軒にある四国旅客鉄道(JR四国)土讃線である。駅番号D33

土佐北川駅
駅入口(2011年9月)
とさきたがわ
Tosa-Kitagawa
D32 大杉 (6.1 km)
(2.2 km) 角茂谷 D34
地図
所在地 高知県長岡郡大豊町久寿軒
北緯33度42分53.14秒 東経133度41分10.80秒 / 北緯33.7147611度 東経133.6863333度 / 33.7147611; 133.6863333座標: 北緯33度42分53.14秒 東経133度41分10.80秒 / 北緯33.7147611度 東経133.6863333度 / 33.7147611; 133.6863333
駅番号 D33
所属事業者 四国旅客鉄道(JR四国)
所属路線 土讃線
キロ程 93.3 km(多度津起点)
電報略号 キワ
駅構造 高架駅(橋梁上)[1]
ホーム 1面2線
乗降人員
-統計年度-
4[2]人/日
-2019年-
開業年月日 1960年昭和35年)10月1日[3]
備考 無人駅
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本項では駅を内包しているトラス橋第三穴内川橋梁についても記述する。

歴史

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駅構造

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線路有効長250メートル、ホーム長さ95.0メートル、幅3.0メートル、上屋長さ7.7メートル[7]で島式1面2線のホームを持つ[1]。穴内川(吉野川の支流)に架かる鉄橋上に設置されている[1]。ホームの幅は狭い。分岐器は、14番両開き(制限速度60Km/h)である。ホームに行く途中にトイレがある。橋の下にある待合室には東海道新幹線開業時にホームで用いられていた0系を思わせる青色と白色のFRP製の椅子が設置されている[8]

のりば

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のりば 路線 方向 行先
1 土讃線 上り 大歩危阿波池田方面
2 下り 土佐山田高知方面

第三穴内川橋梁

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第三穴内川橋梁

度重なる土砂災害にも対応できるようにするための土讃線移設工事の一環で架橋されたトラス橋であり、当初から駅設備と一体的に設計され、開業当初から側道も整備された[7]

構造

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大杉方に側径間として支間10.0メートルの鉄筋コンクリート単T桁が架設されており、反対の角茂谷方にホームが敷設されている[7]。主構の外側には延長約50メートル、高さ約4.2メートルの耐風板が設置されている[7]。穴内川を斜めに横断するためトラス橋には右60度の斜角が設けられている[7]。主構高さは11.0メートルで平行弦トラスであり、プラットホームおよび列車交換用2線を設置するため幅も11.0メートルになっている[9]。トラス部分にはワーレントラスが用いられ、部材の接合には溶接ハイテンションボルトが用いられている[8]。軌道はトラスの縦桁に直接固定しており、バラストスラブを用いていない[8]

施工

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日本国有鉄道構造物設計事務所日本国有鉄道大阪工事局日本交通技術が設計を行い川田工業四国工場がトラスの製造を行った[10]。大豊トンネルの出口に近接するうえに国道32号線がくぐる場所に敷設する必要があり、しかも穴内川は大雨によって増水が発生することが多く、足場を設けての施工が困難な場所であった。そのため、大杉方50メートル区間はトラッククレーンベントを用いて、角茂谷方130メートル区間は上弦材の上にトラベラークレーンを設置して南に移動しながらそれぞれ架設した[10]場所打杭が用いられた基礎部は轟組によって1982年10月20日に着手され、1983年3月13日に竣功した[10]。上部構造は1984年11月に準備工事が始まり、1985年7月に竣功した[11]。トラスの架設作業は淵上工業が受注した。

駅周辺

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駅前(2011年9月)

隣の駅

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四国旅客鉄道(JR四国)
土讃線
普通
大杉駅 (D32) - 土佐北川駅 (D33) - 角茂谷駅 (D34)

脚注

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  1. ^ a b c “駅すてーしょん 土佐北川(土讃線)”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 2. (1995年7月5日) 
  2. ^ “[opendata-web.site 高知県 駅乗降客数]”. 2021年3月11日閲覧。
  3. ^ a b c d 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、666頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  4. ^ 「日本国有鉄道公示第463号」『官報』1960年9月30日。
  5. ^ 「通報 ●宇和島線真土外3駅の設置について(営業局)」『鉄道公報日本国有鉄道総裁室文書課、1960年9月30日、3面。
  6. ^ “珍しい河川橋梁上駅に 土讃線土佐北川駅 地滑り地帯で線路移設”. 交通新聞 (交通協力会): p. 2. (1986年2月25日) 
  7. ^ a b c d e 鉄道ファン No.737 2022年9月号 『日本の鉄道遺産 駅を内包するトラス橋』小野田滋 P113
  8. ^ a b c 鉄道ファン No.737 2022年9月号 『日本の鉄道遺産 駅を内包するトラス橋』小野田滋 P115
  9. ^ 鉄道ファン No.737 2022年9月号 『日本の鉄道遺産 駅を内包するトラス橋』小野田滋 P114
  10. ^ a b c 鉄道ファン No.737 2022年9月号 『日本の鉄道遺産 駅を内包するトラス橋』小野田滋 P116
  11. ^ 鉄道ファン No.737 2022年9月号 『日本の鉄道遺産 駅を内包するトラス橋』小野田滋 P117

関連項目

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外部リンク

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