国道163号
大阪府から三重県に至る一般国道
国道163号(こくどう163ごう)は大阪府大阪市北区から京都府木津川市を経由して、三重県津市に至る一般国道である。
一般国道 | |
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国道163号 | |
地図 | |
総延長 | 135.4 km |
実延長 | 126.4 km |
現道 | 120.6 km |
制定年 | 1953年(昭和28年)指定(1963年(昭和38年)短縮、1993年(平成5年)延伸) |
起点 | 大阪府大阪市北区 梅田新道交差点(北緯34度41分53.6秒 東経135度30分2.3秒 / 北緯34.698222度 東経135.500639度) |
主な 経由都市 |
京都府木津川市 三重県伊賀市 |
終点 | 三重県津市 岩田橋北交差点(北緯34度42分53.03秒 東経136度30分33.07秒 / 北緯34.7147306度 東経136.5091861度) |
接続する 主な道路 (記法) |
国道1号 国道170号 国道168号 国道24号 国道422号 国道25号 国道23号 |
■テンプレート(■ノート ■使い方) ■PJ道路 |
概要
編集起点の梅田新道から、関目5交差点までの国道1号との重複区間を通行した後、大阪府の北河内地域や奈良県生駒市、京都府南端にあたる相楽地域や三重県伊賀市を経由し、終点の津市に至る路線で、国道25号、国道165号と同様、近畿地方の東西を結ぶ幹線の一つである。
路線データ
編集一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 2]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
- 起点:大阪市(北区、梅田新道交差点 = 国道1号、国道25号、国道176号終点、国道2号、国道26号・国道165号起点)
- 終点:津市(岩田橋北交差点 = 国道23号交点)
- 重要な経過地:守口市、門真市、寝屋川市、四條畷市、奈良県生駒市(鹿畑町)、京都府相楽郡精華町、同郡木津町[注釈 3]、同郡山城町[注釈 3]、上野市[注釈 4]、三重県安芸郡美里村[注釈 5]
- 総延長 : 135.4 km(三重県 56.1 km、京都府 34.9 km、大阪府 18.5 km、大阪市 7.9 km、奈良県 18.1 km)重用延長を含む。[2][注釈 6]
- 重用延長 : 9.0 km(三重県 1.3 km、京都府 1.8 km、大阪府 - km、大阪市 5.9 km、奈良県 - km)[2][注釈 6]
- 未供用延長 : なし[2][注釈 6]
- 実延長 : 126.4 km(三重県 54.7 km、京都府 33.1 km、大阪府 18.5 km、大阪市 2.0 km、奈良県 18.1 km)[2][注釈 6]
- 指定区間:大阪市北区梅田一丁目3番 - 木津川市山城町上狛四丁町8番30(梅田新道交差点(起点) - 上狛四丁町[注釈 7]交差点)[3]
歴史
編集道路法(昭和27年法律第180号)に基づく二級国道として初回指定された路線のひとつである。国道指定当初から現在まで、大阪市から伊賀市までの経路は変わっていないが、同市からは現在の国道25号旧道を経て四日市市に至る路線として指定された[4]。名阪国道の建設に伴い、上野市[注釈 4]から四日市市の区間が国道25号に編入され[5]、上野市[注釈 4]までの国道となった[6]。上野市[注釈 4]から津市までの区間は、1993年(平成5年)に三重県道7号津上野線を編入することで延伸して現在に至る[7][8][9]。
年表
編集路線状況
編集大阪市 - 伊賀市の区間は、名阪国道の伊賀以東と組み合わせると、名古屋・北勢方面から大阪への最短ルートとなるためトラックの通行量が多い。山間部、特に京都府笠置町と南山城村の区間は道幅が狭く追い越し禁止となっているが、無理な追い越しによる正面衝突が多発する。このため、2021年(令和3年)からは京都府警察がヘリコプターを使った交通違反の取締りを開始した[10]。
バイパス
編集- 高速道路
- 阪神高速13号東大阪線(大阪府) - 東大阪JCT~水走ランプの区間。
- 第二阪奈道路(奈良県・大阪府) - 大阪府・奈良県道路公社からNEXCO西日本への移管に伴い、2019年(平成31年)4月1日に国道308号から編入。
- バイパス道路
- 学研都市連絡道路(大阪府・奈良県・京都府)
- 清滝生駒道路(奈良県・大阪府) - 一部区間のみ供用。
- 精華拡幅(京都府) - 一部区間のみ供用。
- 木津バイパス(京都府)
- 木津東バイパス(京都府) - 2020年(令和2年)3月15日開通[11][注釈 8]。
- 東中央線(京都府)- 2020年(令和2年)3月15日全線開通[11][注釈 8]
- 井平尾バイパス(京都府)
- 銭司木屋バイパス(京都府) - 事業中。
- 北大河原バイパス (京都府) - 2016年(平成28年)8月28日開通。自転車と歩行者は通行禁止。
- 島ヶ原バイパス(三重県)
- 長野峠バイパス(三重県) - 2008年(平成10年)7月12日開通。
- 南河路バイパス(三重県)
通称
編集- 歴史に記述のとおり、かつては大阪市から四日市市に至っていたため、大阪府内を視点にすると「四日市線」という通称があった[注釈 9]。大阪からはるかに遠い四日市へ向かう道路は、この国道163号だと認識している大阪人は多いが、最近は死語になりつつある[注釈 10]。
重複区間
編集- 国道1号(大阪府大阪市北区・梅田新道交差点(起点) - 大阪市城東区・関目5交点)
- 国道308号(第二阪奈道路)
- 国道24号(京都府木津川市・大谷交点 - 木津川市・上狛四丁町交点)
- 国道422号(三重県伊賀市・小田西交点 - 伊賀市・西大手交点)
- 国道25号(三重県伊賀市・西大手交点 - 伊賀市・農人町交点)
道路施設
編集橋梁
編集トンネル
編集- 清滝第一トンネル(1,110 m) - 清滝峠の下を抜ける。1990年(平成2年)供用開始。
- 清滝第二トンネル(1,116 m) - 清滝第一トンネルの北側に並行している。2014年(平成26年)2月15日 供用開始[12]。
- 湾漂山トンネル(187 m) - 2010年(平成22年)12月20日供用開始。
- 笠置トンネル(749.5 m) - 1980年3月完成。
- 北大河原トンネル(1,512 m) - 2016年8月完成。
- 新長野トンネル(1,966 m) - 長野峠の下を抜ける。2008年(平成20年)7月12日供用開始。
道の駅
編集- 京都府
- お茶の京都みなみやましろ村(相楽郡南山城村)
地理
編集通過する自治体
編集交差する道路
編集交差する道路 | 交差する場所 | 備考 | 管理者 | |||
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国道2号〈曽根崎通〉 国道25号・国道26号・国道165号 国道176号〈御堂筋〉 |
大阪府 | 大阪市 | 北区 | 梅田新道 | 国道1号と重複 | 国土交通省 大阪国道事務所 北大阪維持出張所 |
国道423号〈新御堂筋〉 | 梅新東 | |||||
阪神高速12号守口線南森町出入口 | 堀川橋西詰 | |||||
大阪府道14号〈天神橋筋〉 | 南森町 | |||||
大阪府道30号〈天満橋筋〉 | 東天満 | |||||
大阪市道赤川天王寺線 | 都島区 | 東野田町 | ||||
大阪市道上新庄生野線 | 城東区 | 桜小橋 | ||||
大阪府道8号〈鶴見通〉 市道大阪環状線〈今里筋〉 |
蒲生4 | |||||
大阪市道大阪環状線 | 関目1 | |||||
国道1号 | 関目5 | |||||
国道479号〈大阪内環状線〉 | 鶴見区 | 緑1 | ||||
大阪府道2号〈大阪中央環状線〉 | 門真市 | 松生町 | 近畿道に接続可 | |||
大阪府道15号八尾茨木線 | 試験場入口 | |||||
国道1号〈第二京阪道路〉 | 宮前町 | 大阪方面と接続 | ||||
宮前町東 | 京都方面と接続 | |||||
大阪府道21号八尾枚方線 | 巣本 | |||||
国道170号〈大阪外環状線〉 | 四條畷市 | 蔀屋 | ||||
国道170号 | 西中野 | 国道170号と重複 | ||||
国道170号 大阪府道20号枚方富田林泉佐野線 |
東中野 | |||||
大阪府道20号枚方富田林泉佐野線 | 中野ランプ | 府道20号と重複 | ||||
国道168号 | 奈良県 | 生駒市 | 北田原大橋 | 国土交通省 奈良国道事務所 奈良維持出張所 | ||
奈良県道7号枚方大和郡山線 | 高山大橋 | |||||
京都府道52号奈良精華線 | 京都府 | 相楽郡 | 精華町 | 乾谷西 | 国土交通省 京都国道事務所 京都第一維持出張所 | |
京奈和自動車道山田川IC | 山田川I.C | |||||
国道24号 国道163号(現道) |
木津川市 | 大谷 | ||||
京都府道47号天理加茂木津線 | 鹿背山 | 京都府 山城南土木事務所 | ||||
国道163号(現道) | 木津川橋 | |||||
京都府道44号奈良加茂線 | 海住山寺口 | |||||
京都府道5号木津信楽線 | (井平尾) | |||||
京都府道62号宇治木屋線 | 相楽郡 | 和束町 | 木屋 | |||
京都府道4号笠置山添線 | 笠置町 | 笠置大橋 | ||||
京都府道82号上野南山城線 | 南山城村 | (北大河原) | ||||
国道422号 | 三重県 | 伊賀市 | 小田西 | 国道422号と重複 | 三重県 伊賀建設事務所 | |
国道25号・国道422号 | 西大手 | |||||
三重県道56号〈銀座通り〉 | 丸之内 | 国道25号と重複 | ||||
国道25号 | 農人町 | |||||
国道25号〈名阪国道〉 | 中瀬IC | |||||
三重県道2号伊賀青山線 三重県道56号上野大山田線 |
平田 | |||||
三重県道2号伊賀青山線 | 川北 | |||||
三重県道42号津芸濃大山田線 | (上阿波) | |||||
三重県道28号亀山白山線 | 津市 | みさとの丘入口 | 県道28号と重複 | 三重県 津建設事務所 | ||
三重県道28号亀山白山線 | (五百野) | |||||
三重県道55号久居河芸線 | (野田) | 県道55号と重複 | ||||
三重県道55号久居河芸線 | 殿村南 | 伊勢道に接続可 | ||||
国道23号〈中勢バイパス〉 | 南河路 | |||||
国道23号 | 岩田橋北 |
ギャラリー
編集脚注
編集注釈
編集- ^ 右方向から直進方向に分岐(写真は都島通から撮影したもの)
- ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
- ^ a b 2007年3月12日に3町が合併して木津川市発足。
- ^ a b c d e f 2004年11月1日に1市3町2村が合併して伊賀市発足。
- ^ 2006年1月1日に津市ほか1市6町2村が合併して津市発足。
- ^ a b c d e f g 2022年3月31日現在
- ^ 上狛四丁町は「かみこましちょうまち」と読む。旧・相楽郡山城町大字上狛小字四丁町。なお、「上狛四丁目」は誤記である。
- ^ a b 木津東バイパスと東中央線は事実上一体であるが、道路管理者が直轄と京都府で異なる
- ^ 寝屋川市の「交通安全都市宣言」(1962年3月10日)に、『国道大阪四日市線』の記述が見られる(参考:ねやがわ市制概要 平成30年度版(p4) - 寝屋川市議会事務局)。
- ^ 2019年現在でも、一部では『四日市線』と呼称する例もある(参考:HOS生駒北スポーツセンター(生駒市) - HOSグループ)。
出典
編集- ^ a b “一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2012年10月25日閲覧。
- ^ a b c d e f g “表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況” (XLS). 道路統計年報2023. 国土交通省道路局. 2024年4月9日閲覧。
- ^ “一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2012年10月24日閲覧。
- ^ a b ウィキソースには、二級国道の路線を指定する政令(昭和28年5月18日政令第96号)の原文があります。
- ^ a b ウィキソースには、一級国道の路線を指定する政令の一部を改正する政令(昭和37年5月1日政令第184号)の原文があります。
- ^ a b ウィキソースには、二級国道の路線を指定する政令の一部を改正する政令(昭和37年5月1日政令第184号)の原文があります。
- ^ a b “一般国道の路線を指定する政令の一部を改正する政令(平成4年4月3日政令第104号)”. 法庫. 2013年2月18日閲覧。
- ^ 昭文社 1992, p. 62.
- ^ “県道の路線廃止及びその関係図面の縦覧(平成5年4月1日三重県告示第209号) (PDF)”, 三重県公報 号外: p. 2, (1993年4月1日)
- ^ “上空から交通違反を監視 ヘリと地上で連携、摘発”. 京都新聞 (2021年5月6日). 2021年5月10日閲覧。
- ^ a b “3月15日(日) 木津東バイパス・東中央線が同時開通します 〜まちづくりを支援する、新たなネットワークが完成〜” (PDF). 国土交通省近畿地方整備局 京都国道事務所・京都府 (2020年1月22日). 2020年3月15日閲覧。
- ^ 『国道163号 清滝生駒道路 2月15日(土) 清滝第二トンネルが開通します! 〜上下線分離により走行性・安全性が向上〜』(PDF)(プレスリリース)国土交通省近畿地方整備局 浪速国道事務所・大阪府・四条畷市、2014年1月23日 。
参考文献
編集- 昭文社 (1992), マップル 全日本道路地図 (1992年5月第10版 ed.), 昭文社, ISBN 4-398-30030-9
関連項目
編集外部リンク
編集- 国土交通省近畿地方整備局
- 京都府
- 山城広域振興局山城南土木事務所:京都府の指定区間外を管理
- 三重県