国連平和賞
国連平和賞(こくれんへいわしょう、英語表記:United Nations Peace Medal)とは、国際連合が発行するメダル顕彰のひとつ。国連ピース・メダルとも日本語表記される[1]。受賞者には、ミュージシャン、文化活動家、政治家、宗教家、映画監督などがいる。
沿革
編集第3代国際連合事務総長ウ・タントによって創設された[2]。各国代表が習慣的に贈答品の交換を行っているうちに贈呈されるようになった[2]。また、国際連合総会総長として尽くしたものにも授与される[2]。
1971年10月24日国連の日(United Nations Day)に演奏家の パブロ・カザルスが国際連合本部ビルでHymn to the United Nationsを演奏した際にウ・タント国連事務総長より授与された[3]。
岸信介が1979年にUnited Nations Peace Medalを受賞し[4]、日本では国連平和賞と和訳された。日本外務省はこの国連ピース・メダルは、事務総長の判断で贈られると説明した[1]。
主な受賞者
編集- アルフレッド・ウォーデン、デイヴィッド・スコット、ジェームズ・アーウィン (1971年)[5]
- パブロ・カザルス(1971年)[6]
- ディキシー・リー・レイ(1973年)海洋生物学者、The United Nations Peace Medal[7]。
- アレクサンダー・カルダー(1975年)[8] - The United Nations Peace Medal
- アルビン・エイリー(1982年)The United Nations Peace Medal[10]。
- アレン・ワインシュタイン(1986年) - 9代目合衆国アーキビスト(詳しくはアメリカ国立公文書記録管理局を参照)。The United Nations Peace Medal[11]。
- シュリ・マタジ・ニルマラ・デヴィ(1989年) - サハジャ・ヨガの提唱者。The UN Peace Medal.[12]
- マリンバ・ナンダヤパ - メキシコのマリンバ合奏団[13]
- スティーヴン・スピルバーグ(1982年)[14]The U.N. Peace Medal[15][16]
- ケン・クラーゲン(1985年) The United Nations Peace Medal[17].
- ベンポスタ子ども共和国(1992年)[18]スペインのシルバ神父による青少年自立支援活動[19]。
日本人
編集個人、団体含む。
- 岸信介(1979年)[4][1][20][21] - 日本人として初めて受賞した[22][23]。人口問題の功績によって[24]、コロンボでの人口会議で受賞[23][25]。
- 山口シヅエ(1980年) - 女性としては世界初受賞。[26][27][28]。
- 福田赳夫(1981年)[29][30] - 人口問題の功績によって[23]、北京の人口と開発に関するアジア国会議員会議で授与された[31]。
- 寺内タケシ(1981年) - 国連平和賞(ピースメダル)[32]。
- 笹川良一(1982年)[33][34][35][36]ジュネーブのWHO総会で授与された[37]
- 村上薫(1982年) - 国際ライオンズクラブ元会長。[38]
- 小坂善太郎(1982年)[39][40]
- 池田大作(1983年)- 創価学会名誉会長・創価学会インタナショナル会長[41][42][30][43][44]。
- 並橋友也(1983年)[45]
- 佐藤隆(1985年)[46][47]
- 桑原武夫(1986年)[48]
- 立正佼成会青年部(1988年)[49]
- 鈴木俊一(1989年)[50][51]
- 二階堂進(1991年)[52][53]
- オルケスタ・デ・ラ・ルス(1993年9月10日[54])[55]。芸術分野では日本人として初めての受賞[56]。
- カルロス菅野(1993年)[57]
- 高田賢三(1998年[58]) - 国連平和賞(タイム・ピース・アワード)ファッション賞[59]。
- 角張由紀恵(2021年)[60] - 音楽部門平和賞
脚注
編集- ^ a b c 朝日新聞 1987年8月22日朝刊
- ^ a b c Encyclopedia of Violence, Peace and Conflict,Academic Press, 1999,P.799
- ^ [1]Hymn to the United Nations, The U Thant Institute
- ^ a b Yih-Jye Hwang、Lucie Cerna ,Global Challenges: Peace and War,p169,Brill,2013.
- ^ アポロ15号の乗組員として、初の受賞者となった。
- ^ 毎日新聞 2003年12月29日 東京朝刊/大阪朝刊
- ^ HistoryLink Essay: Ray, Dixy Lee (1914-1994)
- ^ Alexander Calder
- ^ Frank N. Magill,ed.,The 20th Century A-GI: Dictionary of World Biography,Vol.7.p540
- ^ Alvin Ailey American Dance Theater
- ^ About the National Archives - Allen Weinstein Biography
- ^ Founder of Sahaja Yoga - Shri Mataji Nirmala Devi。SHRI MATAJI NIRMALA DEVI
- ^ 読売新聞 1996年10月9日 東京夕刊
- ^ Spielberg, Steven (1946—) | St. James Encyclopedia of Popular Culture
- ^ Laura Bufano Edge,Steven Spielberg: Director of Blockbuster Films,p51,Enslow Pub Inc (June 2008)
- ^ Robert C.Sickels,The Business of Entertainment,p111,Greenwood Publishing Group
- ^ Golden Bears in Tinsel Town
- ^ 朝日新聞 1992年1月9日 夕刊。AERA 1992年6月23日号。読売新聞 2000年7月15日 大阪朝刊
- ^ [2]関西学院大学神学部チャペル週報2009,vol.11.
- ^ 「人間岸信介・波瀾の九十年」岸信介遺徳顕彰会, 1989年、p178.
- ^ 「一億人の昭和史8 三代の宰相たち: 34代近衛文麿から70代鈴木善幸まで」下、每日新聞社, 1982年。p189.
- ^ 本田雅俊『総理の辞め方』PHP研究所
- ^ a b c 柳川卓也「福田赳夫語錄」政経社, 1984、p293
- ^ 細川隆一郎「日本宰相列伝」時事通信社, 1986、p208.
- ^ 朝日新聞1979年8月30日朝刊、朝日新聞2006年8月17日朝刊
- ^ 読売新聞 1987年11月27日 東京夕刊[ひと・スポット]
- ^ 「自由民主党党史」第二巻、1987、p221
- ^ 週刊朝日 2012年11月02日
- ^ 朝日新聞 1988年3月10日 朝刊。毎日新聞 1995年7月5日 東京朝刊、1995年7月6日 地方版/群馬
- ^ a b 「経済往来」第35巻第 9-12 号、経済往來社, 1983,p193
- ^ 朝日新聞1981年10月28日朝刊
- ^ 朝日新聞1981年12月22日朝刊
- ^ 日本経済新聞 1982年5月8日 夕刊。毎日新聞 1995年7月19日 東京朝刊
- ^ 藤本一孝「大東亜戦争と現在の日本」展転社, 2006、p37
- ^ 佐藤誠三郎「笹川良一研究」中央公論社, 1998、p366
- ^ 伊藤隆「続・巣鴨日記」中央公論新社, 2007,p7
- ^ 朝日新聞 1982年5月8日夕刊
- ^ 朝日新聞 1982年6月30日 夕刊。朝日新聞 1982年7月13日
- ^ 朝日新聞 2000年11月27日 朝刊
- ^ 月刊百科, 第 459〜464 号、平凡社, 2001、p82
- ^ 朝日新聞 1983年8月9日 朝刊
- ^ 日本経済新聞 1983年8月9日 朝刊。AERA 2004年12月6日号
- ^ 南開大学周恩来研究センター「周恩来と池田大作」朝日ソノラマ 2002、p30
- ^ 創価学会公式サイトホーム > 池田大作名誉会長の足跡 > 主な顕彰 > 国連からの表彰、2015年2月12日閲覧
- ^ 神戸新聞 1984年7月5日 夕刊
- ^ 朝日新聞 1985年3月26日 夕刊
- ^ 「政官要覧」政策時報社, 1989、p126
- ^ 東京新聞 1990年10月4日 朝刊
- ^ 朝日新聞 1988年4月23日 朝刊。読売新聞 1988年4月23日 東京朝刊。読売新聞 1988年5月6日 東京夕刊
- ^ 朝日新聞 1989年11月10日 朝刊。毎日新聞・読売新聞 1989年11月10日 東京朝刊
- ^ 「官を生きる: 鈴木俊一回顧録」都市出版, 1999年、p370。鈴木俊一著作集, 第 7 巻、p314、良書普及会, 2001。
- ^ 朝日新聞 1991年8月20日 朝刊。毎日新聞・読売新聞 1991年8月20日 東京朝刊
- ^ 月刊自由民主、2000年、第 1〜4 号、p374
- ^ [3]公式サイト2015年2月12日閲覧
- ^ 日本経済新聞 1993年9月11日 夕刊
- ^ 朝日新聞2005年10月1日 朝刊
- ^ 公式サイト
- ^ 朝日新聞 2001年7月9日夕刊によれば1999年
- ^ [4]SOW TOKYO,Think 肖像vol.5.2015,1.5.
- ^ 財経新聞