固有形容詞(こゆうけいようし、英語 proper adjective)とは、固有名詞から派生・関連付けられた形容詞をさす。

英語およびいくかの欧米語正書法では、固有形容詞は固有名詞と同様に語頭を大文字で綴る。

  • 一例として、「インド人」"Indian"がある(文章例:"a person from India is Indian")。
  • 「固有」ではない名詞形容詞は、対比的に、普通名詞普通形容詞(ふつうけいようし、英語 common adjective)と呼ぶ。

起源と用語

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固有名詞とは、特定の固有の存在を示す名詞のことである。例えば、"England"は特定の国の名前(イングランド)なので固有名詞である。一方、"dog"は、動物のグループの一員()を指すため、固有名詞ではなく普通名詞である。欧米語の正書法では、ほとんどの固有名詞は語頭が大文字で表記され、ほとんどの普通名詞は語頭が小文字で表記される。その結果、欧米語においては「固有名詞」は語頭が大文字で書かれた名詞を意味し、「普通名詞」はそれ以外の名詞を意味するようになった。

固有名詞から派生した欧米語の形容詞は、通常、語頭が大文字で表記される。このため、固有名詞と普通名詞に対応する形で、「固有形容詞」と「普通形容詞」という言葉が使われている。すなわち、固有形容詞とは語頭が大文字の形容詞のことである。

用法

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一般的に、特定の場所・人・言語などの固有名詞から派生した形容詞は語頭が大文字になる。例えば、"American"という固有形容詞は"America"という特定の場所を指す固有名詞から派生したものである。

その形容詞が文化、遺産、祖先を共有する民族グループであることを示すために、形容詞の語頭を大文字にすることがある。この使い方は、共通の目標を持つ統一されたグループの存在を主張するものである。例えば、カナダの政府文書では、先住民族に関連することを意味する"Native"と"Aboriginal"の語頭が大文字で表記されている[1]

普通形容詞化

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固有形容詞が、新たな普遍的・一般的意味を持つことになった場合は、普通形容詞化する。綴りは語頭が小文字となる[2]

例として、

固有副詞

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固有形容詞から派生した副詞もまた、語頭が大文字で綴られる。以下の文章の太字部はその例である。

  • We have regularly received enquiries regarding the availability of Islamic finance products, in particular Islamically compatible finance to purchase both residential and commercial properties.[3]
  • There are people who express themselves 'Germanly,' while others have forms of life that are expressed 'Frenchly', 'Koreanly' or 'Icelandicly'.[4]

脚注

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  1. ^ Fee, Margery; Janice McAlpine (1997). Guide to Canadian English Usage. Toronto: Oxford University Press. p. 96. ISBN 0-19-540841-1. https://archive.org/details/guidetocanadiane0000feem 
  2. ^ a b H.W. Fowler (1996). The New Fowler's Modern English Usage. Edited by R.W. Burchfield (3rd ed.). Oxford: Clarendon Press. p. 129. ISBN 0-19-869126-2 
  3. ^ The Institute of Islamic Banking and Insurance. “Islamic Banking”. 2006年5月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2006年6月21日閲覧。
  4. ^ Margalit, A., 1997, "The Moral Psychology of Nationalism," in McKim and McMahan (eds.), 1997, The Morality of Nationalism Oxford University Press: Oxford, as quoted by Miscevic, Nenad. “Nationalism”. Stanford Encyclopedia of Philosophy. 2006年6月21日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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