四川九寨黄龍空港

中華人民共和国の空港

四川九寨黄龍空港(しせんきゅうさいこうりゅうくうこう)は中華人民共和国四川省アバ・チベット族チャン族自治州松潘県川主寺鎮に位置する空港。一般には「九寨黄龍空港」「九黄空港」と略される。九寨溝黄龍への玄関口である。

四川九寨黄龍空港
Sichuan Jiuzhaihuanglong Airport
IATA: JZH - ICAO: ZUJZ
概要
国・地域 中華人民共和国の旗 中国
所在地 中国四川省アバ・チベット族チャン族自治州松潘県川主寺鎮
種類 商業
運営者 四川九寨黄龍空港有限責任公司
Sichuan Jiuzhaihuanglong Airport Company Limited
標高 3448 m (11311 ft)
座標 北緯32度51分15秒 東経103度41分07秒 / 北緯32.85417度 東経103.68528度 / 32.85417; 103.68528座標: 北緯32度51分15秒 東経103度41分07秒 / 北緯32.85417度 東経103.68528度 / 32.85417; 103.68528
公式サイト Sichuan Jiuzaihuanglong Airport
滑走路
方向 ILS 長さ×幅 (m) 表面
02/20 YES 3,200×60m 舗装
リスト
空港の一覧
テンプレートを表示
四川九寨黄龍空港
各種表記
繁体字 四川九寨黄龍機場
簡体字 四川九寨黄龙机场
拼音 Sìchuān Jiǔzhài Huánglóng Jīchǎng
発音: スーチュアン ジュウザイ フアンロン ジーチャン
英文 Sichuan Jiuzhaihuanglong Airport
テンプレートを表示

歴史

編集
  • 1998年8月6日 - 四川九寨黄龍空港有限責任公司が設立される。
  • 2002年6月7日 - 工事開始。
  • 2003年9月28日 - 開港。開港第一便は四川航空成都双流国際空港便。開港以前の九寨溝は、最寄の大都市である成都から長距離バスで10-12時間を要する秘境であったが、空港の完成により中国各地からのアクセスが劇的に改善された。
  • 2006年5月8日 - 滑走路の修復工事開始(同年7月の完了まで約2ヶ月間の全便運航停止)。
  • 2008年5月12日 - 四川大地震が発生。陸路が甚大な被害を受け、幹線道路(成都-都江堰-川-松潘-九塞溝)をバスが通れるようになるまで1年以上を要したのに対し、空港は大きな被害もなく引き続き運行が行われた。

概要

編集

成都双流国際空港から240km離れている。2009年現在、成都をはじめとして重慶、北京、上海、杭州からの便がある。年間利用者数は155万9117人(2007年)[1]

高額な運賃

編集

成都双流国際空港からの飛行時間はわずか40分であるが、正規料金は1,080元、夏季のシーズン中は割引料金でも980元前後(いずれも2009年現在)と世界的に見ても高額な運賃設定である。それでも冬季以外は全便がほぼ満席状態であり、航空会社にとっては経費の3-4倍の収入があるドル箱路線となっている。ただし、シーズンオフは半額以下の割引運賃も存在する。

天候と運航スケジュール

編集
 
駐機場
 
誘導路滑走路
 
チェックインカウンター
 
出発ロビー

地理的に気象条件が悪く、霧による視界不良や気流の不安定による運航スケジュールの乱れが頻発している。

滑走路の標高

編集

空港の所在地は海抜3447.65mである。これは中華人民共和国では稲城亜丁空港(4411m、四川省・世界第1位)、チャムド・バンダ空港(4334m、チベット自治区・世界第2位)、ダルツェムド空港(4280m、四川省・世界第3位)、ガリ空港(4274m、チベット自治区)、ラサ・クンガ空港(3570m、チベット自治区)に次いで6番目に高い。このため空気が薄く、離陸に必要な揚力が得にくいため、空港の規模に不釣合いな3,200mの長大な滑走路が設けられている。

施設

編集

総面積4388平方メートルの2階建てのターミナルビルを持つ。自然光を取り入れた明るく広々とした造りで、レストラン、売店、各種チケットカウンター、ATM(クレジットカード使用可)などの設備がある。外観はチベットの伝統的な建築の意匠が取り入れられている。トイレはTOTO製。標高が高いため、出発エリアの待合室には有料の酸素吸入装置が設置されている。

空港からのアクセス

編集
  • 九寨溝(88km) - 世界遺産に指定されている景勝区。所要1.5-2.5時間。
  • 黄龍(52km) - 世界遺産に指定されている景勝区。所要1.5-2時間。
  • 牟尼溝(むにこう)(約60km) - 松潘の西30kmに位置する景勝区。凍結しないので冬季も観光が可能。所要1.5時間。
  • 川主寺(12km) - 空港から最も近い市街地。九寨溝と黄龍の間に位置している。所要10分。
  • 松潘(28km) - 城壁(松潘古城)と古い街並みが残っている。所要30分。

タクシー

編集

駐車場にタクシーが待機している。空港発の料金は行き先によって定められている。夏季は午後8時30分まで、冬季は午後6時30分までの運行。(運賃は2009年現在)

  • 空港-九寨 - 200元(夜間260元)
  • 空港-黄龍 - 180元(夜間200元)
  • 空港-牟尼溝 - 180元(夜間200元)
  • 空港-川主寺 - 40元(夜間50元)
  • 空港-松潘 - 70元(夜間90元)
  • 空港-黄龍-九寨-空港 - 700元(夜間同じ)
  • 空港-黄龍-牟尼溝-九寨-空港 - 1000元(夜間同じ)

エアポートバス

編集

ワンボックスカーで運行され、乗客が4-5人揃えば発車する。C票は正午までの出発に限られるので注意が必要である。(運賃は2009年現在)

  • A票(空港-九寨溝) - 45元
  • B票(空港-九寨天堂) - 45元
  • C票(空港-黄龍-九寨溝) - 100元
  • D票(空港-九寨-空港) - 100元

就航都市

編集

いずれも2013年7月現在の就航都市である[2]

航空会社 目的地
  中国国際航空 北京/首都成都重慶/江北広州上海/浦東
  中国東方航空 成都、上海/浦東、西安
  中国南方航空 重慶/江北、広州
  四川航空 北京/首都、成都、重慶/江北、西安

脚注

編集

関連項目

編集

外部リンク

編集