四分(しぶん)とは、唯識の中でも法相宗が伝えている学説で説かれたもので、元来、前三分であったものに護法が「証自証分」を付け加えて四分としたものである。心(しん)と心所(しんじょ)に四つの局面があることを説明している。

  • 相分(そうぶん) - 客観的側面
  • 見分(けんぶん) - 主観的側面
  • 自証分(じしょうぶん) - 自らが対象を認識していることを自覚する側面
  • 証自証分(しょうじしょうぶん) - 自証分のはたらきを、さらに自覚する側面

四分と申し候は相分・見分・自証分・証自証分也。眼識にもこの四分あり、五十一の心所にもこの如し。〔唯識大意〕