和若線
和若線 (わじゃくせん、中文表記: 和若铁路) とは中国新疆ウイグル自治区の和田市とチャルクリク県を結ぶ全長825kmの鉄道路線。
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基本情報 | |||
国 |
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所在地 |
新疆ウイグル自治区 和田地区・バインゴリン・モンゴル自治州 | ||
種類 | 幹線I級 | ||
起点 | 和田駅 | ||
終点 | チャルクリク駅 | ||
駅数 | 22 | ||
所有者 | 中華人民共和国交通運輸部 | ||
運営者 | ウルムチ鉄路局 | ||
路線諸元 | |||
路線距離 |
825 km 和田地区:403km バインゴリン・モンゴル自治州:422km | ||
軌間 | 1,435 mm (標準軌) | ||
線路数 | 単線 | ||
電化方式 | 非電化 | ||
最大勾配 | 6‰ | ||
最小曲線半径 | 1600m | ||
閉塞方式 | 自動閉塞 | ||
最高速度 | 120km/h | ||
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和若線 | |
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各種表記 | |
繁体字: | 和若鐵路 |
簡体字: | 和若铁路 |
拼音: | Héruò Tiĕlù |
英文: | Hotan-Qakilik Railway |
概要
編集タクラマカン砂漠の南縁を走る路線で、全線の65%にあたる534キロが砂漠地帯の中に敷設された[1][2]。
2018年12月に着工。砂嵐の吹き荒れる砂漠地帯を通過することになり、そのことによる砂丘移動で線路が埋没してしまう懸念があったことから、敷設に際しては橋梁を建設してそこに軌道を敷設。更に水不足が指摘されていたことから、橋梁を支える橋脚の建設にプレハブ工法を採用することでこれに対処した。砂嵐を交わすため建設された橋梁は5本に及ぶ[1][2]ほか、一部は高架となっている[3]。
砂嵐対策としては、前記の橋梁建設の他、これと同時進行で、草方格5000万平方メートルを造成、更にハロキシロン・アンモデンドロン(梭梭)やタマリクス・ラモシッシマ(紅柳)、サジーなどの灌木と喬木1300万株の植林も実行した。これは「砂漠に鉄道を敷く前に砂漠化対策」という建設理念を掲げていたことによる。[1][2]
2021年9月に全区間の軌道敷設工事を完了。その後、試運転などが重ねられて2022年3月に合格判定され[4]、6月16日に全線開通した[1][2][5]。
当路線の開通によって、トルファンからカシュガルまでの南疆線、カシュガルからホータンまでの喀和線、南疆線のコルラから分岐してゴルムドに至る格庫線と共に、総延長2712キロメートルにわたる環タクラマカン砂漠鉄道環状線を形成することになった。これは世界初の砂漠鉄道環状線とされている。
運行形態
編集鉄道当局の発表によると、開通後に於いて、旅客列車2本と貨物列車8本を運行する。これによって、沿線住民はコルラやウルムチなどに直接移動出来るようになるほか、沿線の綿花やクルミ、ナツメ、鉱産物などを直接内陸部に輸送出来るようになる、としている。
歴史
編集- 2018年12月 - 着工
- 2021年9月 - レール敷設完了
- 2022年
- 3月 - 試運転などの動態検証終了[4]
- 6月16日 - 全線開通
駅一覧
編集番号 | 駅名 | 駅間
営業 キロ |
接続路線・備考 | 所在地 | ||||
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日本語 | 中国語簡体字 | 他の言語 | ||||||
01 | ホータン駅 | 和田站 | Hotan Station | 喀和線 | 新疆ウイグル自治区 | ホータン地区 | ホータン市 | |
02 | 和田東駅 | 和田东站 | Hotan East Station | |||||
03 | ロプ駅 | 洛浦站 | ロプ県 | |||||
04 | ロプ東駅 | 洛浦东站 | ||||||
05 | チラ駅 | 策勒站 | チラ県 | |||||
06 | 玉泉鎮駅 | 玉泉镇站 | Yuquanzhen Station | 崑玉市 | ||||
07 | 于田駅 | 于田站 | ホータン地区 | ケリヤ県 | ||||
08 | 玫瑰園駅 | 玫瑰园站 | Meiguiyuan Station | |||||
09 | 民豊駅 | 民丰站 | ホータン地区 | 民豊県 | ||||
10 | 兰城站 | |||||||
11 | 托帕克站 | |||||||
12 | 南屯駅 | 南屯站 | Nantun Station | バインゴリン・モンゴル自治州 | チャルチャン県 | |||
13 | 喀拉米尔站 | |||||||
14 | 萨勒瓦墩站 | |||||||
15 | 金山駅 | 金山站 | Jinshan Station | 新疆生産建設兵団第二師第37団 | ||||
16 | 且末駅 | 且末站 | バインゴリン・モンゴル自治州 | チャルチャン県 | ||||
17 | 阿克吐孜站 | |||||||
18 | 五葦場駅 | 五苇场站 | Wuweichang Station | |||||
19 | 塔什萨依站 | |||||||
20 | 瓦石峡駅 | 瓦石峡站 | Washixia Station | チャルクリク県 | ||||
21 | 義陽駅 | 义阳站 | Yiyang Station | |||||
22 | 若羌駅 | 若羌站 | 格庫線 |
脚注
編集- ^ a b c d “世界初の砂漠鉄道環状線 和若鉄道が開通”. 人民網日本語版(人民日報). (2022年6月16日) 2022年10月19日閲覧。
- ^ a b c d 玉華、柳川「中国新疆、世界初の砂漠環状鉄道が完成」『中国国際放送』2022年6月16日。2022年10月19日閲覧。
- ^ “世界初の砂漠鉄道環状線が開通”. AFP (2022年8月30日). 2022年10月22日閲覧。
- ^ a b タクラマカン砂漠の環状鉄道、6月に開通へ(AFP-BB News日本語版、2022年3月19日)
- ^ “和若鉄道の開業で世界初の砂漠環状鉄道が完成 新疆ウイグル自治区”. 新華社通信(YouTube内公式アカウント) (2022年6月17日). 2022年10月19日閲覧。