吉祥寺音楽祭
吉祥寺音楽祭(きちじょうじおんがくさい、Kichijoji Music Festival.)は、東京都武蔵野市吉祥寺で毎年ゴールデンウィークに開催される音楽イベント。
吉祥寺音楽祭 Kichijoji Music Festival. | |
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吉祥寺駅北口駅前広場で開かれる「吉音スーパーステージ」(写真は2015年) | |
イベントの種類 | 音楽系イベント |
通称・略称 | 吉音 |
開催時期 | 毎年5月3日〜5日 |
初回開催 | 1986年 |
会場 | 東京都武蔵野市吉祥寺駅前近辺 |
主催 |
吉祥寺活性化協議会 吉祥寺ウェルカムキャンペーン委員会 吉祥寺音楽祭実行委員会 |
後援 | 一覧を参照 |
協賛 | 一覧を参照 |
運営 | 主催と同じ |
最寄駅 | JR中央線・京王井の頭線吉祥寺駅 |
公式サイト |
"今を生きよう。古きを忘れるな。新しいものを生み出せ"というキャッチコピーのもと、音楽を通して、過去と今を繋ぎ、未来へのメッセージを発信する、創造と文化のお祭りです。
歴史・概説
編集文化芸術都市・吉祥寺の街の活性化の一環として1986年にスタート。開始当初は毎年趣向が変わることから、企画統一のためにアンケート調査を重ねた末、1990年の第5回よりジャズに特化したイベントとなった。
その後、2002年の第17回より、吉祥寺の更なる飛躍を目指し吉祥寺音楽祭をリニューアル。『吉音コンテスト』『スーパーステージ』『公園コンサート』『ジャズコンサート』の4つを核として、毎年ゴールデンウィークにイベント展開されていた。
屋外イベントや自主イベントは無料だが、吉音コンテストやジャズコンサートなど一部有料のものもある。
第30回を迎えた2015年からは「吉祥寺スプリングフェスタ」の一環として行われている。なお、同フェスタは2015年に吉祥寺駅南北自由通路開通1周年を記念して付けられた複合イベントのタイトルである。
なお、イベント終了後の5月末日に、J:COM武蔵野三鷹「J:COMチャンネル」にてイベントの特集番組が放送される。
2020年は『吉音コンテスト』を除き新型コロナウイルスの影響により開催中止となった[1]が、『吉音コンテスト』決勝大会のみ秋に開催時期を移して行われた。
2024年 39回目はキャッチコピーを見直し、街全域で実施する音楽フェスティバルとして"OMATSURI"というテーマのもと新しく生まれ変わり実施する。
イベント内容・会場
編集(入場の◎は完全有料、○は一部有料、無印は無料)
イベント | 会場 | 開催時期 | 入場 | 備考 |
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ホコ天パレード | 平和通り | 初日 | ||
吉音ストリートライブ | ||||
公園コンサート | 井の頭恩賜公園野外ステージ | 4月最終週 | ||
ジャズコンサート | 武蔵野公会堂 | 5月第1週 | ◎ | |
吉音コンテスト決勝大会 | 吉祥寺シアター | ◎ | メインイベント | |
ビッグバンドフェスティバル | 武蔵野公会堂 | ◎ | ||
吉音スーパーステージ | 吉祥寺駅北口駅前広場 | 5月最終2日間 | ||
自主イベント | 吉祥寺各所 (各ライブハウスなど) |
期間中連日 | ○ |
主催運営など
編集- 主催・運営:吉祥寺ウェルカムキャンペーン委員会、吉祥寺音楽祭実行委員会
協賛・後援
編集- 武蔵野市
- 武蔵野商工会議所
- 武蔵野市開発公社
- エフエムむさしの
- ジェイコム武蔵野三鷹
- 東京武蔵野ライオンズクラブ
- 吉祥寺バウスシアター
- 吉祥寺平和通り商店街
- 吉祥寺サンロード商店街
- 吉祥寺公園通り商店会
- 南口商店会
- パークロード
- 大正通り商店会
- 御殿山幸栄会
- 中道通り商店会
- 南町四商連
ほか多数
主なイベント
編集吉音コンテスト
編集吉祥寺音楽祭のメインイベント。かつてはジャズコンテストとして開催されていたが、2002年より幅広いジャンルのミュージシャンが出場する大会として生まれ変わりスタートした。出場者は地元のみならず全国各地から、またプロ・アマ問わず、ストリートミュージシャンも含めフォーク・ポップス・ロック・ジャズ・フュージョンなど多岐にわたっている。出場エントリー数は毎年200組以上にも上る。
フリーエントリーの他、ライブハウス推薦枠で数組が出場し、決勝大会は毎年5月上旬に吉祥寺シアターで開催される。
グランプリに輝いたアーティストはむさしのFMでレギュラー番組も担当している。
なお、2020年(第19回)のみ10月18日に無観客で開催された(この模様はJ:COM武蔵野三鷹で放送される[2]他、YouTube配信も行われる[3])。
現在は、コンテストは実施されていない。
回 | 年 | グランプリ | 準グランプリ | 審査員特別賞 | オーディエンス賞 | その他の出場者 | 備考 |
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1 | 2002年 | 加藤茜 | (制定前につき無し) | JOE | きんばらしげゆき | オレンジママレード、AKINO、FUJIKO 河西麻希カルテット、るり、DYNAMITE SLIM、トリ夫 |
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2 | 2003年 | リリカル茶 | the green fields BENBENUTS AO-1 |
ふくびき | 鎌田やよい、ナオリュウ 山本富士夫、ESSENCE |
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3 | 2004年 | 花びより | 夕暮れ風鈴楽団 | Plastic Soul Band | るーずぱんてぃ、ましゅまろ、古瀬陽子、デージー、東京ファン区、塩月辰朗、カラフルシューズ、johndoe、Diddie Wa Diddy | この年からライブハウス推薦枠を新設。 | |
4 | 2005年 | ユースムースアベニュー | 風響月歌 | (休止) | エストライプ | 努力賞:とんかつパン[4] その他の出場者 エンドーデュオ、moopie、Super Love Trap the grooves、dig in、OFF人、らくだ |
この年から準グランプリを新設、審査員特別賞を廃止。 また、この年のみ「努力賞」が設けられた。 |
5 | 2006年 | トゥクトゥクスキップ | 吉田あきら | タイラトシキ | STANDWAVE、spirit、JabberLoop、蓮華、SPARKLING JAMM BRAND、トランジスター、エベレスタ、Sunnyday hit singers | この年から吉祥寺シアターで開催。 | |
6 | 2007年 | 植松秀美 (現:上松秀実) |
野田旭 | チャボ☆チョツプ | ChattyRose、sea scale、ザ・クワガターズ、岩崎健一 YOCCO、TREMOLO'55、びゅーちふるず |
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7 | 2008年 | メヲコラソン | nojico | the Mad West | もやしバット、casual comfort、akebikou ザ・モッカーズ、岡大介、むさしのこまち KaRato、Journal 3rd passage、音沙汰 |
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8 | 2009年 | 麗奈 | neomii & the MoonBow | ハッピー☆ホッピー | Cheap Luxury Store、rough mellow、SOUTH BOUND CLOVERS、Sfumart、久保田涼子、うるふ、奥野智史 | ||
9 | 2010年 | nutmeg | みのる | さつまっ娘 | ayaca、ウタゲユメノゴトシ、サウンドファンシアーズ、トーライ、LITTLE CANDY、クラゲボトル、タケイタケル、黒崎ちえみ | ||
10 | 2011年 | ゴマアブラ | Kuulei | 5minutes on foot. | ExceNtRip、カモシカプール、川野輪裕介、The POP (RIKA)、聖音、楯川明宏、Michael Boustany、unista | ||
11 | 2012年 | VOLOMUSIKS | SPARKLING☆CHERRY | Latte | ocra、ザ・ラヂオカセッツ、Gradation Pocket、l'avion、IKUCHIN&Sur、ハマムラシンイチ、兵頭佳菜衣 | ||
12 | 2013年 | LADY,THE BITCHI | Sonido del Viento | the Brush | 小林進、Shaba ChanS、ビビットルーズ、氏泉風、空リウム、モダンJとC、羽井カレン | ||
13 | 2014年 | DA,RASS BATTERY | 陽香&The Super Traffic Jams | 北村瞳 | Little NeeM、Lyla、DA-Dee-Mix、SONRISA、HIGH東80、Lago、Journal 3rd passage、MR.M、カナリアMIMIC | ||
14 | 2015年 | Cats & Seaside Village | ゼーゼーハーハー | キラナ | HMC BAND、ナギラアツシ、in da my house、宮田、ブライトピンクの月、仙人掌人形、アライヨウコ | ||
15 | 2016年 | bwpとファンキーヘッドライツ | 直美ズ | 小池啓仁 with Hitchhike Mission | 吉川美咲、ナギラアツシ、中村いぶき、ザ・クレーター、逢沢ハナ、TOMOO、BLUE SUGAR SPIRITS | ||
16 | 2017年 | ますかけ | ねこカフェ | Petty Blossom | モノクロパンダ、SeRafiL、CANVAS OF MUSIC、あるはるか、SUN TA LAS、みのる(サニークラッカー)、ヨシダヒロキ | ||
17 | 2018年 | The mammy rows | 緑川マリナ | 天音みひろ | Diamond Lily、伊沢ビンコウ、カミバヤシユウタ、The Dawn、MINORU PHON、MIC-RINE、NUTTY WESTERN'S | 平成最後の開催。 | |
18 | 2019年 | Academic BANANA | ななめとなり | 高橋のりえ | (廃止) | Super Bears、がきえとかっちん、ポップコーンズ,Kayoko、遠藤雅美、bloodless the war、Piano Shift | 5月1日より令和に改元されたのに伴い、改元後初の開催。 審査員特別賞を15年ぶりに復活、オーディエンス賞を廃止。 |
19 | 2020年 | アポンタイム | ITAZURA STORE | 徒花プロジェクト、東京モルモット、WELLDONEABOTAGE、シュクルシュクレ、Reflex、よこわけズ、ソーセージboys | 新型コロナウイルスの影響により時期を変更、無観客で開催。 | ||
20 | 2021年 | Lady Honkerz | 休暇届 | GREENWICH、坂崎葵、近藤毬生、嶋根 歩、すごいバンド名にしたかった。、鈴木彩香、STOMPIN’RIFFRAFFS、Yuuki Saito |
(※出場者氏名、バンド名は当時)
吉音スーパーステージ
編集吉祥寺駅前北口広場にて開催される屋外ステージライブ。吉祥寺近辺や中央線沿線で活躍する若手やプロミュージシャン、吉音コンテスト出場者などが出演、2日間で計10時間にわたってライブを行う。吉祥寺音楽祭のフラッグシップイベント。
吉祥寺をこよなく愛した高田渡[5]をはじめ、大杉漣、佐野史郎、小室等、あさみちゆき、木根尚登なども、このステージでライブを行ったことがある。
公園コンサート
編集井の頭恩賜公園野外ステージにて毎年初日に開催されるコンサート。主に市内小中高校吹奏楽部などのブラスバンドやコーラスグループが出演する。
ジャズコンサート
編集吉祥寺音楽祭で最も歴史の古いイベントで、ジャズファンの年配者から若年層まで幅広い人気がある。出演バンドもプロ・アマチュア問わず多彩で、吉祥寺のジャズクラブに出演しているミュージシャンの他、成蹊大学や亜細亜大学などのジャズバンドなども出演する。
ビッグバンドフェスティバル
編集2017年の第32回より始まった新たなイベントで、吉祥寺に日頃関わりのある学生(高校生・大学生)や社会人らによるアマチュアビッグバンドが一堂に会し、ジャズの生演奏を披露する。ジャズコンサートと同様に武蔵野公会堂で開催、昼の部・夜の部に分かれ、いずれも2部制で実施。
吉音ストリートライブ
編集ホコ天パレード(後述)と同様に、吉祥寺駅前北口平和通りにて毎年4月29日(年度により4月30日(振替休日)もしくは4月最終日曜日)に行われる。主にストリートやライブハウスなどで活動する新進気鋭の若手ミュージシャンらがライブを行う。
- ホコ天パレード終了後、16時から約1時間にわたり開催される。
- 小雨でも行われるが、当日荒天の場合は開催中止となる。
- 緊急時(災害など)の場合、平和通りでの緊急車両等の通行を配慮し、別会場に移して開催する場合もある(2011年(第26回)は東日本大震災の影響により、コピス吉祥寺1階「ふれあいデッキこもれび」に場所を移して行われた[6])。
ホコ天パレード
編集吉祥寺駅前北口平和通りを中心に、毎年4月29日(年度により30日(振替休日)もしくは4月最終日曜日)に行われるパレード。これまで毎年行われてきた「ホコ天ダンス」に代わり(事実上のリニューアル)、2015年の第30回より登場。2014年4月13日に吉祥寺駅南北自由通路の開通を記念して行われたパレードが源流。
サンバ、マーチングバンド、バトントワリング、チアリーディング、ダンスなど多岐にわたる団体が参加し、元町通り(コピス吉祥寺)からサンロードを経由し、平和通りまでパレードを行う。地元武蔵野市のみならず、隣接する杉並区に活動拠点を置くチームも出演している。
- 当日は14時〜15時15分前後に開催。パレード終了後、パルコ前でゲストミュージシャンによるミニライブが行われる。
- 小雨でも行われるが、当日荒天の場合は開催中止となる。
- 緊急時(災害など)の場合、平和通りなどでの緊急車両等の通行を配慮し、その年の開催が中止となる場合がある。
自主イベント
編集- 自主イベントの例
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コピス吉祥寺で行われているジャズバンドの演奏
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アトレ吉祥寺で行われているミニコンサート
期間中、イベント協賛している大型店舗、個人店舗が自費で開催するサテライトイベント。それぞれ趣向を凝らしており、ジャンルも多岐にわたっている。
特別企画
編集節目の年(○0周年、○5周年)などに、特別企画として記念コンサートなどが行われる。
- これまでの記念企画
シンボルソング
編集- 『スキスキ吉祥寺』 - 作詞:玉井まさじ、作曲:サウンド・チェッカーズ/歌:サウンド・チェッカーズ
- 『魂のシンガー』- 作詞・作曲:持田浩嗣、歌:吉祥寺ヤングオールスターズ
記念グッズ
編集関連項目
編集外部リンク
編集- 吉祥寺音楽祭公式サイト
- 吉祥寺音楽祭 (@kichion_or) - X(旧Twitter)
- 吉祥寺音楽祭 (kichion.or) - Facebook
- 吉祥寺音楽祭公式チャンネル - YouTubeチャンネル
脚注
編集- ^ 音楽祭本体が中止となったのは1986年の開始以来史上初。開催できれば第35回だった。
- ^ 吉祥寺音楽祭 吉音コンテスト決勝大会 J:COMチャンネル
- ^ 吉音コンテストvol.19 決勝大会 11月よりYouTube配信♫ 武蔵野市観光公社
- ^ 当時バンドのメンバーだった倉沢桃子がバンド解散後、2011年の吉音ストリートライブにソロで出演した。
- ^ 急逝 高田渡さん追悼 - 朝日新聞(東京版)、2005年4月
- ^ 2011年(第26回)は、3月の東日本大震災の復興支援イベントとして「がんばろう!日本」を合言葉に各会場で募金活動を行った。また震災の影響により、駅前広場で開催のスーパーステージが電力事情によりナイター回避のため時間短縮して行われたほか、例年なら平和通りで開催の「ホコ天ダンス&ストリートライブ」については、ホコ天ダンスが緊急車両等の通行を配慮して中止となったほか、ストリートライブはコピス吉祥寺1階「ふれあいデッキこもれび」に場所を移して行われた。なお、第26回では収益金や出演料の一部が復興支援に充てられた。
- ^ 吉祥寺音楽祭25周年記念企画の御案内(2010年当時)
- ^ 第30回吉祥寺音楽祭有料・無料別プログラムガイド
- ^ 吉祥寺音楽祭シンボルソングCDプロモーションビデオ - jojitown