吉田カバン
吉田カバン(よしだカバン)は、日本の鞄メーカー「株式会社吉田(よしだ)」の通称。「吉」の正確な表記は「𠮷」(「土」の下に「口」、つちよし)である[1]。自社ブランドであるPORTER(ポーター)をはじめとする製品を展開している。一貫した国内生産を標榜し[2]、カジュアルやビジネスなど性別、年代を問わず様々な商品を発表している[2]。近年ではアジア圏を中心に海外にも認知を広げ始めている。
本社(中央の灰色の建物) | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
略称 | 吉田カバン |
本社所在地 |
日本 〒101-0031 東京都千代田区東神田1丁目17-6 C&Kビル 北緯35度41分42.0秒 東経139度46分53.7秒 / 北緯35.695000度 東経139.781583度座標: 北緯35度41分42.0秒 東経139度46分53.7秒 / 北緯35.695000度 東経139.781583度 |
設立 | 1935年4月1日 |
業種 | その他製品 |
法人番号 | 1010001031711 |
事業内容 | 鞄の製造、卸販売、小売 |
代表者 | 吉田幸裕(代表取締役社長) |
資本金 | 2,000万円 |
売上高 | 184億円(2017年5月現在) |
従業員数 | 216名(2017年12月現在)、内社員数167名 |
外部リンク | https://www.yoshidakaban.com/ |
沿革
編集1935年(昭和10年)に前身である「吉田鞄製作所」が創業者の吉田吉蔵によって設立され、1951年(昭和26年)、現在の「株式会社吉田」に改組し、東神田に本社を移転させた。
1962年(昭和37年)、自社ブランドである「PORTER」を立上げる。
1983年(昭和58年)に同ブランドにおける定番商品となる「TANKER」シリーズを発表。また、その翌年の1984年(昭和59年)には「LUGGAGE LABEL」ブランドを新たに立上げる[2]。
1981年には、当時のチーフディレクターが日本人として初めて「NYデザイナーズ・コレクティブ」のメンバーに選出された。
創業80年以上の歴史がありながら、インラインアイテムにこだわらず、業界の垣根を越え、様々な分野の企業やブランドとコラボレーションしたアイテムを発表しており、その他にも藤原ヒロシプロデュースブランドの「HEAD PORTER」や、BEAMSとの協業ショップである「B印YOSHIDA」など、その展開は多岐にわたる。
ブランド一覧
編集- PORTER - 同社の主力ブランド。名前の由来はホテルでの鞄の運搬係(ポーター)から来ている[3][4][5]。
- LUGGAGE LABEL(ラゲッジレーベル) - 1984年に誕生したブランド。こだわりを持つ高感度なユーザーをターゲットにし、製品としての完成度を高めたブランドとなっている[6]。
- YOSHIDA (ヨシダ) - 2004年に誕生したブランド。世界市場を視野に入れ、当初は海外の企業やブランドとのコラボレーションを念頭に商品開発がされていたが、2008年には国内の特定店舗にて自社単独企画の商品を発表するようになる[3][7]。
- PORTER GIRL (ポーター ガール) - 2009年に誕生した女性向けブランド。機能性を持ちながら女性らしさを意識したアイテムを取り扱っている[3]。
- POTR-2022年11月にファーストラインをリリース。「ひとつのステッチが人と暮らしをつなぐ。世界が近くて多様性があふれる時代。様々な人たちのライフスタイルに寄り添いながら暮らしを豊かにする。」。[8]
過去に展開していたブランド一覧
編集- Porter dash
店舗展開
編集2019年5月現在、直営店・オンリーショップ・コンセプトショップの3形態で店舗展開を行っている。
直営店
編集- PORTER
オンリーショップ
編集- KURA CHIKA by PORTER(クラチカ バイ ポーター)
国内外に24店舗(2019年5月現在)が展開されており、うち海外店舗は香港・マカオ・台湾の3か所に計9店舗存在している[9]。店名のKURA CHIKAは創業者・吉蔵の蔵(くら)とその妻である千香(ちか)の名前を合わせたもの[3]。
コンセプトショップ
編集- PORTER STAND(ポーター スタンド)
雑踏に面して展開されている店舗形態。「スタッフと客があらゆるコミュニケーションを図る場所」というコンセプトのもとに作られている[10]。品川駅、東京駅、京都産寧坂の3か所に店舗が存在する[10][11]。
- POTR(ピー オー ティー アール)
上記PORTER STANDに続いて誕生した店舗形態。名前はPORTERの略字であり、ファクトリーをイメージした内装を施しているのが特徴[12]。
- PORTER SEOUL(ポーター ソウル)
韓国のソウル市内に展開されている海外店舗[9]。
PORTERブランド商品一覧(一部)
編集- ANGLE
- AROUND
- BLACK PATTERN
- BARON
- CAPSULE
- CASINO
- CLIP
- CORNER
- CORE
- CORD
- CREAM
- CUBE
- DEEP-BLUE
- DRIVE
- DUCK
- DRAWING
- DYKE
- EINS
- ELDER
- EXTREME
- FIELD
- FREE STYLE
- GREEN EYE
- HEAT
- LEASH
- LOVE&PORTER
- METRO
- MILE
- NETWORK
- PAINT
- RIGBY
- SMOKY
- SOAK
- TAG
- TANKER
- TENSION
- TRIP
- TRUNK
- UNION
LUGGAGE LABEL ブランド商品一覧(一部)
編集- LINER
- NEW LINER
- TREK
- PROOF
- ZONE
テレビ番組
編集- 日経スペシャル カンブリア宮殿 値下げも大量生産もしない!国産にこだわる下町の大人気カバンメーカー(2012年7月12日、テレビ東京)[13]
書籍
編集関連書籍
編集- 『吉田カバン完全読本』(編者:小林豊孝)(2005年9月10日、枻出版社)ISBN 9784777903658
- 『なぜ「高くても売れる」のか 平田牧場・吉田カバンのプレミアム仕事術』(著者:小高井尚之)(2011年3月18日、文藝春秋)ISBN 9784163738703
- 『吉田基準 価値を高め続ける吉田カバンの仕事術』(著者:吉田輝幸)(2015年10月1日、日本実業出版社)ISBN 9784534053220
- 『別冊カドカワ 総力特集 吉田カバン 80th Anniversary Established in 1935』(著者:KADOKAWA)(2016年3月1日、KADOKAWA)ISBN 9784047319479
- 『吉田カバン完全BOOK ―PORTER COMPLETE BOOK― BIGMANスペシャル』(著者:世界文化社)(2020年11月16日、世界文化社)ISBN 9784418201419
関連項目
編集- ポータークラシック - 吉田カバンのチーフディレクターであった吉田克幸が独立し2007年に立ち上げたブランド
- KICHIZO/キチゾウ - 株式会社ポータークラシックが2010年4月に展開を開始したブランド。ブランド名は吉田カバン創業者の吉田吉蔵に因む。[14]
- HARVEST LABEL / ハーヴェストレーベル - 吉田カバンでPORTER、LUGGAGE LABELを手がけたデザイナー山口幸一が1995年に立ち上げたブランド。[15]
脚注
編集- ^ Unicodeでは U+20BB7、「𠮷」。
- ^ a b c 値下げも大量生産もしない!国産にこだわる下町の大人気カバンメーカー - 日経スペシャル カンブリア宮殿(テレビ東京) 番組紹介ページ 2013/03/03閲覧
- ^ a b c d HISTORY 会社サイト、2019年5月8日閲覧。
- ^ ポーター:PORTER ファッションプレス、2019年5月8日閲覧。
- ^ ポーター/PORTER 服DB、2019年5月8日閲覧。
- ^ ラゲッジレーベル:LUGGAGE LABEL ファッションプレス、2019年5月8日閲覧。
- ^ ヨシダ/YOSHIDA 服DB、2019年5月8日閲覧。
- ^ [1]
- ^ a b c SHOP INFO 会社サイト、2019年5月8日閲覧。
- ^ a b “エキュート品川 サウスに「PORTER STAND」-吉田カバンの新業態” (2014年4月30日). 2019年5月8日閲覧。
- ^ “オープン日にさっそく行ってきた! 2号店目となる吉田カバン編集の「PORTER STAND」in JR東京駅!”. MonoMax (2017年3月15日). 2019年5月8日閲覧。
- ^ “吉田カバンが新コンセプトショップ「POTR」をオープン”. WWD JAPAN (2018年11月15日). 2019年5月8日閲覧。
- ^ 値下げも大量生産もしない!国産にこだわる下町の大人気カバンメーカー - テレビ東京 2012年7月12日
- ^ KICHIZO|メイド・イン・ジャパンにこだわる新レーベル「KICHIZO」誕生 - OPENERZ(2015年4月15日)、2024年4月21日閲覧
- ^ 会社概要
リンク
編集- YOSHIDA & CO., LTD.
- MIO'S EEYAN (2016年2月4日時点のアーカイブ)
- 吉田社長インタビュー(イノベーティブ・ワン)
- 吉田かばんFAN - ウェイバックマシン(2005年7月7日アーカイブ分)