吉林市

中国吉林省の地級市

吉林市(きつりん-し、満洲語: ᡤᡳᡵᡳᠨ
ᡥᠣᡨᠣᠨ
[1] 転写:girin hoton)は、中華人民共和国吉林省に位置する地級市。市内の総人口は約452万人で、省内では省都長春市に次ぐ第二の都市である。国家歴史文化名城に指定されている。

中華人民共和国 吉林省 吉林市
松花湖
松花湖
松花湖
旧称:永吉県
吉林省中の吉林市の位置
吉林省中の吉林市の位置
吉林省中の吉林市の位置
中心座標 北緯43度52分0秒 東経126度34分0秒 / 北緯43.86667度 東経126.56667度 / 43.86667; 126.56667
簡体字 吉林
繁体字 吉林
拼音 Jílín
カタカナ転写 チーリン
国家 中華人民共和国の旗 中華人民共和国
吉林
行政級別 地級市
建置 1671年
改制 1949年
面積
総面積 27,722 km²
市区 3,636 km²
人口
総人口(2007) 452.4 万人
市区人口(2008) 124 万人
経済
GDP(2010) 1855億元
電話番号 0432
郵便番号 132000
ナンバープレート 吉B
行政区画代碼 220200
公式ウェブサイト http://www.jlcity.gov.cn/

地理

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吉林市は吉林省中央部に位置し、松花江(スンガリ川)の岸辺にある。松花江は北流してアムール川と合流し、日本海に繋がる水路であるため、古くから造船業も盛んである。東で延辺朝鮮族自治州、西で長春市四平市、北で黒竜江省、南で白山市通化市と接する。

気候

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非常に顕著な大陸性気候で、は非常に寒さが厳しい。1月が最も寒く、零下8度から零下20度に下がる。7月の盛りで平均21度から23度だが、36度まで上がることもある。

吉林(1951-2007)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
平均最高気温 °C°F −10.0
(14)
−5.5
(22.1)
3.1
(37.6)
14.1
(57.4)
21.7
(71.1)
26.0
(78.8)
27.9
(82.2)
26.7
(80.1)
21.8
(71.2)
13.6
(56.5)
2.1
(35.8)
−6.6
(20.1)
11.2
(52.2)
平均最低気温 °C°F −24.1
(−11.4)
−20.1
(−4.2)
−8.8
(16.2)
0.8
(33.4)
7.9
(46.2)
14.4
(57.9)
18.3
(64.9)
16.6
(61.9)
8.5
(47.3)
0.7
(33.3)
−9.3
(15.3)
−19.1
(−2.4)
−1.2
(29.8)
降水量 mm (inch) 5.6
(0.22)
6.1
(0.24)
13.7
(0.539)
29.0
(1.142)
53.8
(2.118)
105.9
(4.169)
179.0
(7.047)
139.6
(5.496)
64.2
(2.528)
35.5
(1.398)
15.5
(0.61)
6.8
(0.268)
654.7
(25.776)
出典:中央气象台 2010年1月15日

交通

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空港は長春市にある長春龍嘉国際空港が便利。鉄道中国国鉄吉林駅があり、長図線長春駅などと、瀋吉線瀋陽北駅などと繋がっている。

市内交通は主としてバスタクシーが便利である。地下鉄路面電車はない。

歴史

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中国地名の変遷
建置 1936年
使用状況 吉林市
永吉州
吉林庁(1747年)
吉林府(1882年)
中華民国吉林県
永吉県(1929年)
満洲国吉林市(1936年永吉県より分割)
国共内戦期間吉林市
現代吉林市

市名は満洲語沿いのを意味する「吉林烏拉(girin ula)」に由来する。省名の由来にもなった都市である。

明代には女真ウラ部がこの地を支配し、ウラ国と称されていた。1613年万暦41年)以降はヌルハチの支配が及び後金の領地となった。1671年康熙10年)、ニングタ(寧古塔)副都統アンジュフが吉林城を建設、1727年雍正5年)には永吉州が設置され1747年乾隆12年)に吉林庁と改称、1882年光緒8年)に吉林府に昇格した。

中華民国が成立すると1913年民国2年)に吉林府は吉林県に降格、更に1929年(民国18年)には永吉県と改称された。1931年満洲事変により関東軍が占領し、満洲国が建国されると吉林省公署が設置された。満洲国崩壊後は国共内戦による戦場となり、1948年3月9日に中国共産党の支配下に置かれ、翌日には吉林省政府が延吉市から吉林に移転、3月23日に吉林市人民政府が成立した。

1954年に吉林省人民政府は長春市に移転する。また文化大革命期の1968年には吉林市革命委員会による統治が行われたが、1980年に人民政府が復活した。

民族

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漢族人口が全体の90.51%を占める。少数民族人口は42.57万人で、全体の人口の9.49%である。少数民族の内、満族が22.5万人、朝鮮族が16.2万人で、満族郷や朝鮮族郷などがある。

行政区画

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4市轄区・4県級市・1県を管轄する。

吉林市の地図

年表

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この節の出典[2]

吉林市

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  • 1949年10月1日 - 中華人民共和国吉林省吉林市が発足。昌邑区朝陽区通天区船営区徳勝区江北区興隆区江南区白山区を設置。(9区)
  • 1950年6月18日 - 江北区・興隆区・江南区・白山区が市郊一区から市郊四区にそれぞれ改称。(9区)
  • 1951年8月23日 - 昌邑区・朝陽区・通天区・船営区・徳勝区・市郊一区・市郊二区・市郊三区・市郊四区が一区から九区にそれぞれ改称。(9区)
  • 1951年12月26日 - 豊満特区を編入。(10区)
  • 1952年8月3日 - 六区・七区・八区・九区のそれぞれ一部が合併し、十区が発足。(11区)
  • 1953年3月16日 (9区)
    • 十区が六区・七区・八区・九区に分割編入。
    • 豊満特区が七区に編入。
  • 1953年4月25日 (9区)
    • 二区が一区・三区に分割編入。
    • 三区から七区までの区が二区から六区にそれぞれ改称。
    • 六区の一部が分立し、七区が成立。
  • 1955年12月21日 (10区)
    • 一区が昌邑区に、二区が通天区に、三区が船営区に、四区が竜潭区に、五区が江南区に、六区が白山区に、七区が豊満区に、八区が哈達湾区に、九区が大屯区にそれぞれ改称。
    • 永吉県の一部が分立し、九站区が発足。
  • 1957年7月23日 - 江南区・白山区・大屯区・九站区が合併し、郊区が発足。(7区)
  • 1958年10月23日 - 永吉県舒蘭県磐石県樺甸県蛟河県を編入。(7区5県)
  • 1959年3月19日 - 通天区が昌邑区・船営区に分割編入。(6区5県)
  • 1964年1月11日 - 昌邑区の一部が船営区に編入。(6区5県)
  • 1964年4月23日 (4区5県)
    • 哈達湾区が昌邑区に編入。
    • 豊満区が郊区・船営区に分割編入。
  • 1966年1月10日 - 永吉県・舒蘭県・磐石県・蛟河県・樺甸県が永吉専区に編入。(4区)
  • 1969年1月20日 - 昌邑区の一部が郊区に編入。(4区)
  • 1969年2月23日 - 永吉専区永吉県舒蘭県磐石県蛟河県樺甸県を編入。(4区5県)
  • 1982年8月2日 - 永吉県・舒蘭県・磐石県・蛟河県・樺甸県が永吉地区に編入。(4区)
  • 1983年8月30日 - 永吉地区永吉県舒蘭県磐石県蛟河県樺甸県を編入。(4区5県)
  • 1988年5月25日 - 樺甸県が市制施行し、樺甸市となる。(4区1市4県)
  • 1989年8月15日 - 蛟河県が市制施行し、蛟河市となる。(4区2市3県)
  • 1992年2月10日 (4区2市3県)
    • 昌邑区の一部が船営区に編入。
    • 郊区の一部が船営区・昌邑区・竜潭区に分割編入。
    • 郊区の残部および船営区・永吉県の各一部が合併し、豊満区が発足。
  • 1992年10月8日 - 舒蘭県が市制施行し、舒蘭市となる。(4区3市2県)
  • 1995年8月30日 - 磐石県が市制施行し、磐石市となる。(4区4市1県)
  • 2000年1月31日 - 永吉県の一部が船営区・昌邑区・竜潭区に分割編入。(4区4市1県)

永吉専区

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  • 1966年1月10日 - 吉林市永吉県舒蘭県磐石県蛟河県樺甸県を編入。永吉専区が成立。(5県)
  • 1969年2月23日 - 永吉県・舒蘭県・磐石県・蛟河県・樺甸県が吉林市に編入。

永吉地区

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  • 1982年8月2日 - 吉林市永吉県舒蘭県磐石県蛟河県樺甸県を編入。永吉地区が成立。(5県)
  • 1983年8月30日 - 永吉県・舒蘭県・磐石県・蛟河県・樺甸県が吉林市に編入。

経済

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市内には国家級ハイテク産業開発区と経済技術開発区があり、2003年の全市生産総額は対前年比16.5%増の600.1億人民元で、一人当たり生産総額は対前年比14.7%増の13,808元(米ドル換算1668ドル)であった。

研究・高等教育機関

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見どころ

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次のような見どころがある。 [3]

スポーツ

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吉林大橋と世紀広場
 
吉林西駅
 
吉林市を流れる松花江
 
冬の霧氷

友好都市

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脚注

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  1. ^ [1]
  2. ^ 吉林省 - 区划地名网
  3. ^ 吉林市(百度百科) (中国語)
  4. ^ 吉林八景(百度百科) (中国語)

外部リンク

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