千本瑞規
千本 瑞規(ちもと みずき、1994年4月27日 - )は、日本の女子プロボクサー。大阪府堺市出身。ワタナベボクシングジム所属。第8代OPBF東洋太平洋女子ミニマム級王者。第3代日本女子ミニマム級王者。
基本情報 | |
---|---|
本名 |
千本 瑞規 (ちもと みずき) |
通称 | 美貌のテクニシャン[1] |
階級 | ミニマム級 |
国籍 | 日本 |
誕生日 | 1994年4月27日(30歳) |
出身地 | 大阪府堺市 |
スタイル | 右ボクサーファイター |
プロボクシング戦績 | |
総試合数 | 5 |
勝ち | 5 |
KO勝ち | 1 |
来歴
編集兄の影響を受け中学3年でボクシングを始め、大阪学芸高等学校在学中に世界ジュニアユース日本代表に選ばれ、芦屋大学進学後は2015年全日本選手権準優勝、アマチュア57戦45勝12敗の戦績を残した[2][3]。高校の後輩に元WBO女子世界ミニマム級王者佐伯霞と日本女子バンタム級王者柳井妃奈実、大学の同期に世界選手権銅メダリストの和田まどかがいる。
大学卒業後も企業でアマチュアを続けていたが、2018年、上京してワタナベジムに入門しプロ転向[4]。周囲からは「食べていけない」「けがが怖い」など反対意見も出ていたが、「ボクシングをやりたい女の子が諦めなくていいように、私が道をつくりたい」と決意を述べている[5]
11月20日、後楽園ホールでカンニカー・バーンナラー( タイ)相手に6回戦でプロデビューを果たし、3回TKO勝利[2]。
2019年6月25日、プロ2戦目にして日向野知恵が持つ日本女子ミニマム級王座に挑むが、6回33秒に傲然のバッティングで眉間をカット、レフェリーから試合続行不可能となったため負傷判定となるも、2-0で勝利し王座奪取に成功、東洋太平洋女子アトム級王者の松田恵里と並ぶ国内最速タイとなる2戦でのタイトル獲得となった[6](2022年に日本ヘビー級王者の但馬ミツロ、2024年に東洋太平洋女子ミニマム級の和田まどかも並ぶ)。
12月6日、成田佑美を相手に初防衛戦を予定していたが、怪我のため中止[7]。2020年1月9日付で王座返上[8]。
12月3日、葉月さなが持つOPBF女子東洋太平洋ミニマム級王座に挑戦が発表された[TW 1]が、延期が発表され[TW 2]、その後対戦相手の都合により中止になってしまった[TW 3]。
2021年6月7日、葉月が返上したOPBF女子東洋太平洋ミニマム級王座決定戦を葉月と同門の元WBC世界王者の黒木優子と争い、2-0の判定で王座獲得。プロ3戦目での2冠目獲得となった[9]。
2022年3月2日、前日本女子アトム級王者長井香織を迎えてOPBF女子東洋太平洋ミニマム級王座の初防衛戦に挑む予定だったが[10]、健康上の理由で棄権したため中止[11]。試合は5月15日に延期され、墨田区総合体育館で行われることになった[12]。試合は3-0(78-74×2、77-75)判定で勝利し、初防衛に成功[13]。
9月17日、メルパルクホール大阪にてプロ初の凱旋試合として、WBO女子世界スーパーフライ級王者の小澤瑶生と日本王座を争ったパク・ヘスと2度目の防衛戦[14][15]。2-0判定で勝利し東洋太平洋王座2度目の防衛に成功[16]。
しかし、その後は防衛戦が長らく組まれていないため王座剥奪された[17]。
人物
編集プロ入り後はワタナベジムの先輩に当たる元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者内山高志が経営するフィットネス専門ジム「KODLAB」のインストラクターも務める[18]。
2019年6月10日放送『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)に当時プロデビュー前だった同門の瀬川紗代とともに出演したことがある。
戦績
編集- アマチュア:57戦45勝12敗
- プロ:5戦 5勝 1KO
戦 | 日付 | 勝敗 | 時間 | 内容 | 対戦相手 | 国籍 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2018年11月20日 | ☆ | 3R 0:51 | TKO | カンニカー・バーンナラー | タイ | プロデビュー戦 |
2 | 2019年6月25日 | ☆ | 6R 0:33 | 負傷判定3-0 | 日向野知恵(スパイダー根本) | 日本 | 日本女子ミニマム級王座獲得 |
3 | 2021年6月7日 | ☆ | 8R | 判定2-0 | 黒木優子(YuKO) | 日本 | OPBF女子東洋太平洋ミニマム級王座獲得 |
4 | 2022年5月15日 | ☆ | 8R | 判定3-0 | 長井香織(真正) | 日本 | OPBF防衛1 |
5 | 2022年9月17日 | ☆ | 8R | 判定2-0 | パク・ヘス | 韓国 | OPBF防衛2 |
テンプレート |
獲得タイトル
編集脚注
編集出典記事
編集- ^ “【ボクシング】美貌のテクニシャン千本瑞規が2戦目で日本王座奪取=国内最速タイ”. イーファイト. (2019年6月26日) 2020年8月13日閲覧。
- ^ a b “【女子ボクシング】ニューヒロイン候補 千本瑞規が鮮烈デビュー”. ベースボール・マガジン社WEB. (2018年11月21日) 2019年6月29日閲覧。
- ^ “[特集]インタビュー 2019.6.10 日本女子ミニフライ級2位 千本 瑞規(ワタナベ)”. ボクシングモバイル. (2019年6月10日) 2019年6月29日閲覧。
- ^ “重岡銀次朗らアマ出身のホープがプロテスト受験”. BOXING NEWS. (2018年7月26日) 2022年8月3日閲覧。
- ^ “女子選手の道、私がつくる プロボクシング東洋太平洋女子ミニマム級王者の千本瑞規さん”. 神戸新聞NEXT. (2022年9月16日) 2022年9月17日閲覧。
- ^ “千本瑞規 血染めの新女王!国内最速タイプロ2戦目で戴冠”. スポニチAnnex. (2019年6月25日) 2019年6月29日閲覧。
- ^ “日本L・フライ級7位の戸髙達が再起戦勝利”. Boxing News. (2019年12月6日) 2020年1月31日閲覧。
- ^ “[JBCランキング]2020.1.14 12月度日本ランクは3階級で新王者誕生”. ボクシングモバイル. (2020年1月14日) 2020年1月31日閲覧。
- ^ “前日本王者の千本瑞規 元世界王者撃破「世界しか見ていないので、まだ通過点」”. Sponichi Annex. (2021年6月8日)
- ^ “長井香織が日本王座を返上”. ボクシングモバイル. (2022年2月5日) 2022年2月8日閲覧。
- ^ “千本瑞規(ワタナベ)の初防衛戦が中止”. ボクシングモバイル. (2022年2月18日) 2022年3月26日閲覧。
- ^ “千本瑞規”. ボクシングチケットドットコム. 2022年3月26日閲覧。
- ^ “東洋太平洋女子ミニマム級王者千本瑞規が初防衛成功「必ず世界王者に」長井香織に3-0判定勝利”. 日刊スポーツ. (2022年5月15日)
- ^ “3150 FIGHT SURVIVALvol.1”. ボクシングモバイル. 2022年8月3日閲覧。
- ^ “亀田興毅氏が女子にも2倍のファイトマネー確約 東洋太平洋ミニマム級王者・千本「モチベーション高い」”. スポニチアネックス. (2022年8月31日)
- ^ “王者千本瑞規が2度目の防衛、世界王者「必ずなる」宣言も冷静「もっと経験した方がいいのかな」”. 日刊スポーツ. (2022年9月17日)
- ^ “[試合発表]2024.5.13和田まどか! 2戦目でOPBF王座に挑戦!”. ボクシングモバイル. (2024年5月13日)
- ^ “元ボクシング2団体統一世界王者の田口良一氏が内山高志氏のジムに入社”. スポーツ報知. (2020年6月16日) 2020年8月13日閲覧。
- ^ “日本ヘビー級王者但馬ミツロがボクサー婚、お相手は千本瑞規「サポートのおかげ」25キロ減量成功”. 日刊スポーツ. (2024年3月31日) 2024年4月1日閲覧。
ツイート
編集- ^ 千本瑞規 [@mizuki_chimoto] (2020年10月22日). "プロ第3戦目正式に発表がありました🥊この状況の中、試合できる事に心から感謝します。". X(旧Twitter)より2021年12月23日閲覧。
- ^ 千本瑞規 [@mizuki_chimoto] (2020年11月18日). "12月3日に予定していたOPBF女子東洋太平洋ミニマム級タイトルマッチが延期になりました。楽しみにしてくれていた方々には本当に申し訳ないです。中止ではなく延期なので引き続き応援よろしくお願いします!延期の日程は決まり次第、ご報告させていただくのでもうしばらくお待ちください。". X(旧Twitter)より2021年12月23日閲覧。
- ^ 千本瑞規 [@mizuki_chimoto] (2021年1月9日). "延期になっていたOPBF東洋太平洋タイトルマッチが相手選手の都合により中止になりました。私も着々と準備を進めていた中での突然の中止だったのですごく残念ですサポートしてくれていた方々、楽しみにしていてくれた方々本当に申し訳ありません。". X(旧Twitter)より2021年12月23日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- ワタナベボクシングジム
- 千本瑞規 (@mizuki_chimoto) - X(旧Twitter)
- 千本瑞規 (@mizuki_chimoto) - Instagram
- KODLAB FITNESS BOXING
- 千本瑞規の戦績 - BoxRec
前王者 日向野知恵 |
第2代日本女子ミニマム級王者 2019年6月25日 - 2020年1月9日 (返上) |
空位 次タイトル獲得者 成田佑美 |
空位 前タイトル保持者 葉月さな |
第8代OPBF東洋太平洋女子ミニマム級王者 2021年6月7日 - 2024年5月(剥奪) |
空位 次タイトル獲得者 和田まどか |