千手院 (長野県佐久穂町)
千手院(せんじゅいん)は長野県南佐久郡佐久穂町にある寺院。宗派は天台宗。山号を平林山と号し、寺号を津金寺と号す。本尊は千手観世音菩薩。
千手院 | |
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![]() 本堂(観音堂) | |
所在地 | 長野県南佐久郡佐久穂町平林263 |
山号 | 平林山 |
宗派 | 天台宗 |
本尊 | 千手観音菩薩 |
創建年 | 仁寿年間(851年 - 854年) |
開山 | 円仁 |
正式名 | 平林山千手院津金寺 |
別称 | 平林観音 |
札所等 | 佐久三十三番観音14番 |
公式サイト | 千手院 |
法人番号 | 2100005003589 |
概要
編集寺伝によれば、仁寿年間(851年~854年)に、円仁によって創建されたという。当初は蓼科山麓にあったが、移転した後[1]、応永13年(1407年)に現在地に移ったという[2]。その際に、名称を「平林山千手院津金寺」と号すようになった。
武田信玄や武田勝頼の信仰も篤かったが、天正10年(1582年)に落雷により伽藍を焼失した。また、現在でも、境内に武田勝頼鎧掛けをしたと伝わる松が存在している。
本尊の千手観世音菩薩は、長野県立科町の津金寺と山梨県北杜市の津金寺(海岸寺)と共に行基の自彫と伝わり、初め蓼科山の山麓に出現したという。千手院・津金寺・海岸寺の3か寺は、共に行基が創建したことや行基の自彫の観世音菩薩を祀ることや3か寺が「津金寺」と称することなどから、「日本三津金寺」と呼ばれている。
また、本尊の千手観世音菩薩は、行基が創建した際に蓼科山に出現したと伝わり、その後当寺があるこの地域に移転した際に、地名から「平林観音」と称されるようになった。現在でも佐久三十三番観音の札所の観音として信仰を集めている。正月は初観音で厄除け、夏は夜観音で盛り、秋は収穫を終わっての例祭で盛り上がったという[2]。
伽藍
編集- 本堂(観音堂)
- 愛染堂
- 仁王門
- 子安堂
- 弁天堂
- 客殿
- 赤門
御詠歌
編集- みほとけの
- みのりもしげき
- 平林
- いつも涼しき
- 御堂なりけり
周辺
編集参考文献
編集脚注
編集- ^ 佐久市HP 佐久市の文化財「六地蔵幢」(https://www.city.saku.nagano.jp/bunka/bunka/bunkazai/bunkazaijimusyo/shiteibunkazai.files/a010.pdf)2024年8月2日最終確認
- ^ a b 佐久町誌刊行会 編『佐久町誌 民俗編』佐久町1982年