医療法
日本の法律
(医療法施行規則から転送)
この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。 |
医療法(いりょうほう、昭和23年7月30日法律第205号)は、病院、診療所、助産所の開設、管理、整備の方法などに関する法律である。
医療法 | |
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日本の法令 | |
法令番号 | 昭和23年法律第205号 |
種類 | 医事法 |
効力 | 現行法 |
成立 | 1948年7月1日 |
公布 | 1948年7月30日 |
施行 | 1948年10月27日 |
所管 |
(厚生省→) 厚生労働省 [医務局→健康政策局→医政局] |
主な内容 | 医療提供体制の確保 |
関連法令 | 医薬品医療機器等法 |
条文リンク | 医療法 - e-Gov法令検索 |
ウィキソース原文 |
→「第6条の2第3項」を参照
医療提供施設
編集1条の2第2項に医療提供施設に関しての記述がある。
- 病院 - 医師・歯科医師が、公衆・特定多数人のため医業・歯科医業を行う場所であって、20人以上の患者を入院させるための施設を有するもの(1条の5第1項)
- 診療所 - 医師・歯科医師が、公衆・特定多数人のため医業・歯科医業を行う場所で、病院以外(1条の5第2項)
- 介護老人保健施設(老健) - 介護保険法の規定による介護老人保健施設(1条の6)
- 調剤を実施する薬局 - 薬剤師が医師又は歯科医師が交付した処方箋に基づき医薬品を調剤する薬局(医薬品医療機器等法第2条12項)
- その他の医療を提供する施設
医療は医療提供施設の機能に応じ効率的に提供されなければならない(1条の2第2項)。
→詳細は「日本の医療 § 医療供給側の課題」、および「医師 § 日本の医師の医師制度」を参照
病床機能報告制度
編集6条3項は病床機能報告制度であり、病棟について高度急性期、急性期、回復期、慢性期のうち、どの医療機能を担うかを毎年都道府県知事に報告する義務を定めている[1]。
- 高度急性期 – 急性期の患者に対し、状態の早期安定化に向けて、診療密度が特に高い医療を提供する機能
- 急性期機能 - 急性期の患者に対し、状態の早期安定化に向けて、医療を提供する機能
- 回復期機能 - 急性期を経過した患者への在宅復帰に向けた医療やリハビリテーションを提供する機能
- 慢性期機能 - 長期にわたり療養が必要な患者を入院させる機能
病床
編集7条2項は、病床(病院、診療所及び助産所)の種別を以下の通り定義する。
医療事故調査
編集→詳細は「医療事故調査」を参照
改正により、病院、診療所、助産所において医療事故(当該病院等に勤務する医療従事者が提供した医療に起因し、又は起因すると疑われる死亡又は死産であつて、当該管理者が当該死亡は死産を予期しなかつたものとして厚生労働省令で定めるもの)が発生した場合には、以下の医療事故調査を行わなければならない。
- 施設の管理者は、遅滞なく、当該医療事故の日時、場所及び状況その他厚生労働省令で定める事項を医療事故調査・支援センターに報告しなければならない(6条の10)。
- センターへの報告にあたっては、患者遺族の存在が明らかであれば、彼らに省令で定める内容を説明する必要がある(6条の10)。
- 施設の管理者は、速やかに、医療事故の原因を明らかにするために必要な調査を行わなければならない(6条の11)。
- 調査にあたっては、医療事故調査等支援団体(医学学会など)に支援を求める(6条の11)。
- 医療事故調査を終了した際には、遅延なく、その結果をセンターに報告しなければならない(6条の11)。
- センターへの報告にあたっては、患者遺族の存在が明らかであれば、彼らに省令で定める内容を説明する必要がある(6条の11)。
なお医療事故調査・支援センターについては厚生労働大臣が指定する(6条の15)。
脚注
編集- ^ 平成 29 年度 病床機能報告 報告マニュアル (Report). 厚生労働省. 2017.
関連項目
編集外部リンク
編集- 医療事故調査制度について - 厚生労働省