北瀬佳範
北瀬 佳範(きたせ よしのり、1966年9月23日 - [1])は、日本のゲームプロデューサー。株式会社スクウェア・エニックス取締役、執行役員、および第一開発事業本部長。コーポレート・エグゼクティブ、第1ビジネス・ディビジョン ディビジョン・エグゼクティブなどを歴任。2022年6月より株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス取締役を兼任[1]。『ファイナルファンタジーシリーズ』のプロデューサーとして知られる。
きたせ よしのり 北瀬 佳範 | |
---|---|
生誕 | 1966年9月23日(58歳) |
国籍 | 日本 |
出身校 | 日本大学 芸術学部 映画学科 |
職業 | ゲームプロデューサー |
代表作 | ファイナルファンタジーシリーズ |
肩書き | 株式会社スクウェア・エニックス 取締役、執行役員、第一開発事業本部長 (兼任) 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス 取締役 |
来歴
編集生い立ち
編集映画好きの父親の影響により、小学校低学年の頃より洋画を観て育つ。12歳の時に『スター・ウォーズ』を観たことにより、これまで受け手として映画を観るだけであったものが、裏方のものづくりに興味を持つようになる[2]。映画制作に興味をもつようになったことから、日本大学芸術学部映画学科に進学し、アナログ映画の作り方を学ぶ[2]。大学にて講師を勤めていたアニメーション作家と出会い、大学を卒業後そのアニメーション作家が運営していたアニメスタジオへ就職したことで、映像制作の現場作業を一通り経験するも約1年後に退職[3]。
スクウェア・エニックス
編集アニメーション業界にいたことも影響し、ストーリー性のあるコンテンツやエンターテイメントに関わりたいと考え、1990年3月にスクウェア・エニックス(当時のスクウェア)へ入社[3]。 聖剣伝説 〜ファイナルファンタジー外伝〜、ロマンシング サ・ガの開発に関わった後、ファイナルファンタジーVの開発に参加。この作品よりプロデューサーの坂口博信と共同でイベントを制作するようになり、ファイナルファンタジーVIではディレクターを担当した[4]。さらに、ファイナルファンタジーVIIの開発より、坂口博信がプロデューサーの業務に専念するようになったため、制作全般を担うようになる[5]。ファイナルファンタジーVIIIでもディレクターを引き続き担当しているが、開発スタッフが増えたことにより現場での仕事は減り、プロデューサー的な立ち回りが増えたとのこと[6]。 ファイナルファンタジーX以降は、ファイナルファンタジーシリーズのプロデューサーを務める。2021年4月には、橋本真司よりファイナルファンタジーシリーズを統括するブランドマネージャーを引き継いだ[3]。
作品
編集ビデオゲーム
編集映像
編集年 | 作品名 | 作中クレジット | 作中外クレジット、ノンクレジット |
---|---|---|---|
1991 | Digital Target | [注釈 7] | [注釈 8][15] |
1995 | FINAL FANTASY VI THE INTERACTIVE CG GAME | ディレクター | |
2001 | ファイナルファンタジー | スクウェアグループ企業 | |
2005 | ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン | プロデューサー | |
ラストオーダー ファイナルファンタジーVII | エグゼクティブプロデューサー | ||
FINAL FANTASY VII TECHNICAL DEMO FOR PS3 | 監修[16] | ||
2009 | ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン コンプリート | プロデューサー | |
On the Way to a Smile EPISODE:DENZEL FINAL FANTASY VII | エグゼクティブプロデューサー | ||
2016 | キングスグレイブ ファイナルファンタジーXV | スペシャルサンクス | |
2021 | すばらしきこのせかい The Animation | 企画協力 |
音楽
編集年 | 作品名 | 作中クレジット | 作中外クレジット、ノンクレジット |
---|---|---|---|
1991 | 聖剣伝説 ファイナルファンタジー外伝 Original Sound Version | ライナーノーツ | |
1994 | ファイナルファンタジーVI グランド・フィナーレ | アリア - 作詞 | |
2006 | More Friends music from FINAL FANTASY | マリアとドラクゥ - 作詞 | |
VOICES music from FINAL FANTASY | オペラ「マリアとドラクゥ」 (ファイナルファンタジーVI) - 作詞 | ||
2008 | THE BLACK MAGES III 〜Darkness and Starlight〜 | Darkness and Starlight form FINAL FANTASY Ⅵ “オペラ~マリアとドラクゥ” - 作詞 | |
2010 | ファイナルファンタジーXIII オリジナルサウンドトラック | ライナーノーツ | |
2012 | FINAL FANTASY ORCHESTRAL ALBUM | オペラ~マリアとドラクゥ(完全版) [FINAL FANTASY VI] - 歌詞 | |
2013 | Distant Worlds music from FINAL FANTASY THE CELEBRATION | 「オペラ~マリアとドラクゥ(完全版)」/ファイナルファンタジーVIより - 作詞 | |
2018 | FINAL FANTASY 30th Anniversary Distant Worlds: music from FINAL FANTASY JIRITSU / 而立 | オペラ~マリアとドラクゥ(完全版) - 作詞 | |
2021 | FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE Original Soundtrack | ライナーノーツ |
特許出願
編集年 | 技術名 | 出願人 | 発明者 | 状態 |
---|---|---|---|---|
1998 | ゲーム装置、情報記録媒体および画像処理方法[17] | 株式会社スクウェア | 北瀬佳範 | 未査定 |
2000 | オンラインでビデオゲームの攻略情報を提供するための方法およびその方法を実現するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、ならびに、ゲームシステム、ゲームシステムに適用されるサーバ装置およびゲームシステムに適用されるゲーム端末[18] | 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス | 坂口博信、成田賢、小久保啓三、北瀬佳範 | 拒絶査定 |
2006 | ビデオゲーム処理装置、ビデオゲーム処理方法、およびビデオゲーム処理プログラム[19] | 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス | 松原啓介、松井優介、北瀬佳範 | 特許登録済 |
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b “役員一覧”. スクウェア・エニックス. 2021年6月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月28日閲覧。
- ^ a b “「ハリウッド映画に負けていますか?」 スクウェア・エニックスプロデューサー 北瀬 佳範”. 現代ビジネス (2009年11月25日). 2010年1月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月28日閲覧。
- ^ a b c “プロデューサーセッション -WE DISCUSS VANA’DIEL- 第5回 北瀬佳範 パート1”. スクウェア・エニックス (2021年11月4日). 2021年5月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月1日閲覧。
- ^ a b c “『FF』を生み育てた男たちが初めて明かすエピソード――坂口博信×北瀬佳範レジェンド対談(1/2)”. ファミ通.com (2014年12月25日). 2021年5月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月28日閲覧。
- ^ 『ゲーム・マエストロ〈VOL.4〉デザイナー/イラストレーター編』 2001年、125-126頁。
- ^ “プロデューサーセッション -WE DISCUSS VANA’DIEL- 第5回 北瀬佳範 パート3”. スクウェア・エニックス (2021年11月18日). 2021年12月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月31日閲覧。
- ^ “【『FFVI』25周年】『FF』が成長できたのは、『ドラゴンクエスト』へのライバル心があったから。坂口博信氏、北瀬佳範氏ら開発スタッフに当時の思い出を聞く”. ファミ通.com (2019年4月27日). 2021年5月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月28日閲覧。
- ^ 『ファイナルファンタジーVIII アルティマニア』 2004年、464頁。
- ^ a b 『週刊ファミ通』 1998年6月5日号、108頁。
- ^ 『ファイナルファンタジーX アルティマニア オメガ』 2004年、191頁。
- ^ 『クライシス コア -ファイナルファンタジーVII- アルティマニア』 2007年、582頁。
- ^ 『週刊ファミ通』 2014年6月26日号、30頁。
- ^ “スタッフクレジット|ディシディア ファイナルファンタジー”. スクウェア・エニックス. 2021年7月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月18日閲覧。
- ^ 『『テラバトル』260万DL達成公約! 北瀬佳範氏監修スペシャルクエストは8/26より!』(プレスリリース)ミストウォーカー、2016年8月26日。オリジナルの2016年8月27日時点におけるアーカイブ 。2021年10月23日閲覧。
- ^ 『ファイナルファンタジーX アルティマニア オメガ』 2004年、192頁。
- ^ 『電撃PlayStation』 2005年6月24日号、18頁。
- ^ “ゲーム装置、情報記録媒体および画像処理方法”. アスタミューゼ. 2021年10月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年11月4日閲覧。
- ^ “オンラインでビデオゲームの攻略情報を提供するための方法およびその方法を実現するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、ならびに、ゲームシステム、ゲームシステムに適用されるサーバ装置およびゲームシステムに適用されるゲーム端末”. アスタミューゼ. 2020年11月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年11月4日閲覧。
- ^ “ビデオゲーム処理装置、ビデオゲーム処理方法、およびビデオゲーム処理プログラム”. j-platpat. 2022年3月10日閲覧。
参考文献
編集図書
編集- 志田英邦、松井友生『ゲーム・マエストロ〈VOL.4〉デザイナー/イラストレーター編』(初)毎日コミュニケーションズ、2001年5月1日。ISBN 4-83990-387-5。
- 『ファイナルファンタジーX アルティマニア オメガ』(初)スクウェア・エニックス、2004年6月18日。ISBN 4-7575-1214-7。
- 『ファイナルファンタジーVIII アルティマニア』(初)スクウェア・エニックス、2004年7月16日。ISBN 4-92507-549-7。
- 『クライシス コア -ファイナルファンタジーVII- アルティマニア』(初)スクウェア・エニックス、2007年11月8日。ISBN 978-4-7575-2126-1。