初等整数論
代数的あるいは解析的な道具や手法を用いない初等的な整数論
初等整数論(しょとうせいすうろん、英: Elementary number theory)とは、代数的な道具・手法(群、イデアルなど)や解析的な道具・手法(関数、極限など)を用いない初等的な整数論(数論)のことである。対象が、「整数」に限られることが多いためか、「初等数論」と呼ばれることは稀である。また、「初等的整数論」と呼ばれることも稀である。
内容については、中学程度の数学の知識があれば理解できる部分から始まること、パズル的な要素をもつ部分が多いことなどから、初心者にもある程度の人気がある。しかし、「初等」(的)とは、必ずしも常に「簡単である」ということを意味するわけではない。例えば、素数定理の「初等」的な(解析的な手法を用いない)証明は、決して簡単ではない。
近年では、全体の見通しをよくするなどの目的で、初等整数論の対象をイデアルなどを用いて記述することも行われている。[要出典]
対象とする主たる項目
編集参考文献
編集- ヴィノグラードフ, I・M『整数論入門』三瓶与右衛門・山中健訳、共立出版〈共立全書517〉、1959年。
- ヴィノグラードフ, И・M『整数論入門』三瓶与右衛門・山中健訳(復刊)、共立出版、2010年2月。ISBN 978-4-320-01917-1 。 - #ヴィノグラードフ1959をA5判に拡大した復刊。
- 倉田令二朗『ガウス初等整数論』河合文化教育研究所〈河合ブックレット 数学シリーズ5〉、1988年9月。ISBN 4-87999-954-7 。
- 高木貞治『初等整数論講義』(第2版)共立出版、1971年10月。ISBN 4-320-01001-9。オリジナルの2004年5月1日時点におけるアーカイブ 。
- ハーディ, G・H、ライト, E・M『数論入門』 第I巻、示野信一・矢神毅訳、シュプリンガー・フェアラーク東京〈シュプリンガー数学クラシックス 第8巻〉、2001年7月。ISBN 4-431-70848-0 。[リンク切れ]
- 和田秀男『数の世界 整数論への道』岩波書店〈科学ライブラリー〉、1981年7月10日。ISBN 4-00-005500-3 。 - 前編は1次式の整数論、後編は2次式の整数論。
関連項目
編集外部リンク
編集- ウィキソースには、初等整数論講義の原文があります。
- Weisstein, Eric W. "Elementary Number Theory". mathworld.wolfram.com (英語).