分身 (東野圭吾)
『分身』(ぶんしん)は、東野圭吾の推理小説。1993年9月に集英社より刊行され、1996年9月に集英社文庫より文庫本が出版された。
あらすじ
編集札幌に住む18歳の女子大生 氏家鞠子は、中学生の時、両親と離れて函館で下宿しながら学校に通っていた。母親はとても優しかったが、自分とは目を合わせて話してくれないことで、小学校高学年頃から自分は嫌われてるのではないかと思い始めていた。そして中学生の時、その母が火事で不審死した過去を持つ。父親は母の死について全てを知っているようだった。
数年後、火事で亡くなった母の遺品を見つけた鞠子は、自分の出生の秘密を探り、自分に瓜二つの『双葉』という女性の存在を知る。鞠子は、その謎を解き明かすことを決意し、真相に近づいていく。
東京の20歳の女子大生 小林双葉も、自分の存在に疑問を持ち始めていた。双葉はアマチュアバンドのボーカルをしていたが、なぜか母親からテレビ出演を強く反対されたのだ。
そして、鞠子と双葉の二人が動き始めるとき、生命工学における「禁断の領域」が姿を現し始めるのだった。
書籍情報
編集- 単行本:集英社、1993年9月 ISBN 4-08-774031-5
- 文庫本:集英社文庫、1996年9月 ISBN 4-08-748519-6
登場人物
編集- 氏家鞠子側
- 氏家鞠子
札幌に住む女子大生。自らの出生についてずっと疑問を感じていた。
- 氏家清
氏家鞠子の父親。函館理科大学教授。
- 氏家静恵
氏家鞠子の母親。
- 下條さん
帝都大学医学部女学生。
- 小林双葉側
- 小林双葉
東京でバンド活動に燃える女子大生。母に女手ひとつで育てられてきた。
- 小林志保
小林双葉の母親。看護婦。
- 脇坂講介
聡明社雑誌記者。
- 望月ユタカ
バンド仲間。
- カンタ
バンド仲間。
- トモヒロ
バンド仲間。
- その他
- 藤村
北斗医科大学教授。
- 久能俊晴
北斗医科大学教授。
- 尾崎
藤村教授の助手。
- 大道庸平
伊原駿策の第一秘書。
- 伊原駿策
大物政治家。
- 高城晶子(旧姓阿部)
聡明社社長。
テレビドラマ
編集2012年2月12日から3月11日までWOWOWの連続ドラマオリジナルドラマとして長澤まさみ主演で、全5回にわたり放送された[1]。
キャスト
編集- 氏家鞠子 / 小林双葉 - 長澤まさみ / 上白石萌歌(幼少期)
- 滝沢裕介 - 勝地涼
- 下條めぐみ - 臼田あさ美
- 藤村昭二郎 - 矢島健一
- 梅津正芳 - 嶋田久作
- 笠原良則 - モロ師岡
- 大道庸平 - 中村育二
- 久能俊晴 - 品川徹
- 井川孝之 - ダンカン
- 井川久美子 - 藤吉久美子
- 井川香 - 荒井萌
- バンドメンバー - 青木健
- バンドメンバー - 前田公輝
- 尾崎(藤村の助手)- 山中崇
- 清水宏久(山歩会メンバー)の未亡人 - 北原佐和子
- 氏家静恵 - 鈴木砂羽
- 小林省吾 - 国枝量平
- 小林志保 - 手塚理美
- 伊原駿策 - 伊武雅刀
- 氏家清 - 佐野史郎
- 高城晶子(旧姓阿部)- 長澤まさみ
スタッフ
編集- 原作 - 東野圭吾
- 脚本 - 田辺満
- 監督 - 永田琴
- 音楽 - 阿部海太郎
- 挿入歌 - GINGHAM「強く生きる雑草の歌」
- プロデューサー - 井上衛、渡邉浩仁
- 制作協力 - AX-ON
- 制作著作 - WOWOW
サブタイトル
編集各話 | 放送日 | サブタイトル |
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第一話 | 2012年2月12日 | 閉ざされた記憶 |
第二話 | 2012年2月19日 | 母との約束 |
第三話 | 2012年2月26日 | 失われた写真 |
第四話 | 2012年3月4日 | 鞠子と双葉 |
最終話 | 2012年3月11日 | 母性の奇跡 |
WOWOW 連続ドラマW枠 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
贖罪
(2012.1.8 - 2012.2.5) |
東野圭吾 分身
(2012.2.12 - 2012.3.11) |
推定有罪
(2012.3.25 - 2012.4.22) |
出典
編集- ^ オリコン (2012年2月1日). “長澤まさみ、初の1人2役に「クドい」 WOWOWドラマ制作発表会見” 2013年12月10日閲覧。