内田伸子
日本の心理学者
内田 伸子(うちだ のぶこ、1946年1月1日[1] - )は、日本の心理学者(発達心理学・認知心理学)。学位は学術博士(お茶の水女子大学・1991年)。お茶の水女子大学名誉教授、文化功労者。
うちだ のぶこ 内田 伸子 | |
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文化功労者顕彰に際して 公表された肖像写真 | |
生誕 |
1946年1月1日(78歳) 群馬県利根郡 |
居住 | 日本 |
国籍 | 日本 |
研究分野 | 心理学 |
研究機関 |
一橋大学 お茶の水女子大学 十文字学園女子大学 筑波大学 環太平洋大学 |
出身校 |
お茶の水女子大学文教育学部卒業 お茶の水女子大学大学院人文科学研究科修士課程修了 |
主な業績 |
子どもの発達段階に 着眼した研究 しまじろうパペットの考案 |
プロジェクト:人物伝 |
一橋大学社会学部助手、お茶の水女子大学文教育学部教授、お茶の水女子大学大学院人間文化研究科教授、お茶の水女子大学副学長、お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科教授、十文字学園女子大学特任教授、国立大学法人筑波大学監事、学校法人十文字学園理事などを歴任した。
概要
編集群馬県出身の発達心理学や認知心理学を専攻する心理学者である。1991年にお茶の水女子大学より学術博士の学位を授与された。2019年には文化庁長官表彰を授与されている[2]。2021年には文化功労者として顕彰された[3]。一橋大学、お茶の水女子大学、十文字学園女子大学で教鞭を執った。また、筑波大学の客員教授なども兼任していた。そのほか、筑波大学を設置する国立大学法人で常勤の監事を務め、十文字学園女子大学を設置する学校法人の理事も務めていた。2023年、瑞宝重光章受章[4][5]。
略歴
編集- 1946年 群馬県利根郡(現在の沼田市)に生まれる。
- 1964年 群馬県立沼田女子高等学校卒業。
- 1968年 お茶の水女子大学文教育学部教育学科卒業。
- 1970年 お茶の水女子大学大学院人文科学研究科修士課程修了。一橋大学社会学部助手。
- 1976年 お茶の水女子大学文教育学部専任講師。
- 1980年 お茶の水女子大学文教育学部助教授。
- 1990年 お茶の水女子大学文教育学部教授。
- 1998年 お茶の水女子大学大学院人間文化研究科教授。
- 2005年~2008年 お茶の水女子大学副学長。
- 2009年 お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科教授
- 2011年 お茶の水女子大学客員教授・名誉教授、十文字学園女子大学特任教授
- 2012年 筑波大学常勤監事
- 2014年 現職
著作
編集- 『ごっこからファンタジーへ: 子どもの想像世界』(新曜社、1986年)ISBN 478850233X
- 『幼児心理学への招待 : 子どもの世界づくり (新心理学ライブラリ サイエンス社, 1989.12
- 『想像力の発達: 創造的想像のメカニズム』(サイエンス社、1990年)ISBN 478190601X
- 『子どもの文章: 書くこと考えること』(東京大学出版会、1990年)
- 『想像力 創造の泉をさぐる』(講談社現代新書) 1994.9
- 『もう、赤ちゃんじゃないもん! 2才からのこころとしつけ』主婦の友社, 1995.10
- 『ことばと学び 響きあい、通いあう中で』(子どもの発達と教育 金子書房, 1996.4
- 『子どものディスコースの発達 物語産出の基礎過程』風間書房, 1996.9
- 『発達心理学: ことばの獲得と教育』(岩波書店、1999年)ISBN 4000260200
- 『1~2歳どうしました? 2』 (Ekuboママシリーズ 講談社, 2000.2
- 『子育てに『もう遅い』はありません』(成美堂出版、2008年)冨山房インターナショナル, 2014.9
- 『子どもは変わる・大人も変わる 児童虐待からの再生』(お茶の水ブックレット OAA編集会 編. お茶の水学術事業会, 2010.7
- 『発達の心理 ことばの獲得と学び (コンパクト新心理学ライブラリ サイエンス社, 2017.2
- 『子どもの見ている世界 誕生から6歳までの「子育て・親育ち」』春秋社, 2017.5
- 『AIに負けない子育て ことばは子どもの未来を拓く』子どもの未来応援団 企画・編集. ジアース教育新社, 2020.9
共編著
編集- 『新・児童心理学講座 第6巻 言語機能の発達』責任編集 金子書房, 1990.12
- 『ベーシック現代心理学 2 乳幼児の心理学』臼井博、藤崎春代共著 有斐閣, 1991.5
- 『読む書く話すの発達心理学』編著. 放送大学教育振興会, 1994.3
- 『乳幼児を育てる: 妊娠から小学校入学まで』(岡村佳子共著、岩波書店、1995年)ISBN 4000039318
- 『講座生涯発達心理学 第2巻 人生への旅立ち 胎児・乳児・幼児前期』麻生武共責任編集 金子書房, 1995.5
- 『講座生涯発達心理学 第3巻 子ども時代を生きる 幼児から児童へ』南博文共責任編集 金子書房, 1995.6
- 『乳幼児心理学』三宅和夫共著. 放送大学教育振興会, 1997.3
- 『言語発達心理学 読む書く話すの発達』編著. 放送大学教育振興会, 1998.3
- 『まごころの保育 堀合文子のことばと実践に学ぶ』小学館, 1998.8
- 『言語発達心理学: 読む書く話すの発達』(編著、放送大学学術振興会、1998年)
- 『2歳からはじめるよみきかせ絵本 日本の名作 決定版』監修. 講談社, 2002.3
- 『2歳からはじめるよみきかせ絵本 世界の名作 決定版』監修. 講談社, 2002.3
- 『乳幼児心理学』編著. 放送大学教育振興会, 2002.3
- 『発達心理学』編著. 放送大学教育振興会, 2002.3
- 『心理学 こころの不思議を解き明かす』編著. 光生館, 2005.9
- 『発達心理学キーワード』編 (有斐閣双書. Keyword series) 2006.2
- 『誕生から死までのウェルビーイング 老いと死から人間の発達を考える (誕生から死までの人間発達科学 お茶の水女子大学21世紀COEプログラム ; 第1巻) 編著. 金子書房, 2006.4
- 『リスク社会を生き抜くコミュニケーション力 (誕生から死までの人間発達科学 お茶の水女子大学21世紀COEプログラム 第2巻) 坂元章共編著. 金子書房, 2007.4
- 『発達心理学特論』氏家達夫]共編著. 放送大学教育振興会, 2007.4
- 『よくわかる乳幼児心理学 (やわらかアカデミズム・〈わかる〉シリーズ) 編. ミネルヴァ書房, 2008.1
- 『母と子の読み聞かせ世界のお話120 ママおはなしききたいな』ナツメ社こどもブックス 監修, 2010.11
- 『母と子の読み聞かせ日本のお話120 ママおはなしききたいな』ナツメ社こどもブックス) 監修, 2010.11
- 『虐待をこえて、生きる 負の連鎖を断ち切る力』見上まり子共著. 新曜社, 2010.4
- 『子どもの暮らしの安全・安心~命の教育へ』1-2 袖井孝子共編. 金子書房, 2010.5
- 『佐藤学内田伸子大津由紀雄が語ることばの学び、英語の学び』ラボ教育センター 編. ラボ教育センター, 2011.11
- 『「対話」で広がる子どもの学び 授業で論理力を育てる試み』鹿毛雅治,河野順子,熊本大学教育学部附属小学校共著. 明治図書出版, 2012.3
- 『女性のからだとこころ 自分らしく生きるための絆をもとめて』編著. 金子書房, 2012.4
- 『世界の子育て格差 子どもの貧困は超えられるか (お茶の水女子大学グローバルCOEプログラム格差センシティブな人間発達科学の創成 2巻)浜野隆共編. 金子書房, 2012.9
- 『最新心理学事典』藤永保監修, 繁桝算男,杉山憲司共責任編集委員. 平凡社, 2013.12
- 『お母さん知っていますか?子どもの「つまずき」には理由がある! 学習、こころ、友だちの問題をサポート』松木正子,神戸佳子共著. PHP研究所, 2013.8
- 『考える力を育てる元気な男の子のお話 珠玉の100話 (母と子のおやすみまえの小さなお話) 監修. ナツメ社, 2014.12
- 『やさしい思いやりの心をはぐくむ女の子のお話 珠玉の100話 (母と子のおやすみまえの小さなお話) 監修. ナツメ社, 2014.12
- 『0歳からのエデュケア どの子も伸びる保育への誘い』監修, ポピンズ国際乳幼児教育研究所共著. 冨山房インターナショナル, 2015.3
- 『高校生のための心理学講座 こころの不思議を解き明かそう (心理学叢書)日本心理学会 監修,板倉昭二共編. 誠信書房, 2016.2
- 『テ・ファーリキ〈完全翻訳・解説〉 子どもが輝く保育・教育のひみつを探る ニュージーランド乳幼児教育カリキュラム』大橋節子,中原朋生,上田敏丈共監訳・編著, 神代典子 訳. 建帛社, 2021.9
脚注
編集- ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.303
- ^ 平成30年度文化庁長官表彰名簿
- ^ “長嶋茂雄さんら9人文化勲章 功労者に加山雄三さんら”. 時事ドットコム (2021年10月26日). 2021年10月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月5日閲覧。
- ^ 『官報』号外232号、令和5年11月6日
- ^ “令和5年秋の叙勲 瑞宝重光章受章者” (PDF). 内閣府. p. 1 (2023年11月3日). 2023年11月17日閲覧。