神戸新交通六甲アイランド線
六甲アイランド線(ろっこうアイランドせん)は、住吉駅から六甲アイランドのマリンパーク駅に至る神戸新交通の自動案内軌条式旅客輸送システム (AGT) 路線である。全線が兵庫県神戸市東灘区内を走行する。愛称は六甲ライナー(ろっこうライナー、英: Rokko Liner)。
六甲アイランド線 | |||
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南魚崎駅に入線する六甲ライナー3000形 | |||
基本情報 | |||
通称 | 六甲ライナー | ||
国 | 日本 | ||
所在地 | 兵庫県神戸市東灘区 | ||
種類 | 案内軌条式鉄道 (AGT) | ||
起点 | 住吉駅 | ||
終点 | マリンパーク駅 | ||
駅数 | 6駅 | ||
路線記号 | R | ||
開業 | 1990年2月21日 | ||
所有者 | 神戸新交通 | ||
運営者 | 神戸新交通 | ||
路線構造 | 高架鉄軌道(案内軌条式) | ||
車両基地 | 六甲島検査場 | ||
使用車両 | 車両の節を参照 | ||
路線諸元 | |||
路線距離 | 4.5 km | ||
軌間 | 1,700 mm[注釈 1] | ||
線路数 | 複線 | ||
電化方式 | 三相交流 600 V・60 Hz | ||
最大勾配 | 58 ‰[1] | ||
最小曲線半径 | 60 m[1] | ||
閉塞方式 | 車内信号式 | ||
保安装置 | ATC、ATO(完全無人運転) | ||
最高速度 | 62.5 km/h[2] | ||
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駅番号を構成する路線記号は R 。
概要
編集駅・施設・接続路線 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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神戸港沖に建設された人工島「六甲アイランド」と住吉駅を結ぶ交通機関として建設され、1990年2月21日に開業した。全線が複線で、終点のマリンパーク駅の奥に検査場がある。
本路線は、六甲アイランドに乗り入れる交通機関で唯一PiTaPaやICOCAなどの交通系ICカードが使用できる[注釈 2]。
路線データ
編集- 路線距離(営業キロ):4.5km
- 案内軌条:側方案内式
- 軌間:1,700mm[注釈 1]
- 駅数:6駅(起終点駅含む)
- 複線区間:全線
- 電気方式:三相交流600V・60Hz
- 最高速度:62.5km/h[2]
- 車両基地:六甲島検査場
路線は以下のように軌道法に基づく軌道区間と鉄道事業法に基づく鉄道区間(第一種鉄道事業)とで構成されている。これは、その下を走る道が道路法に基づく道路であるか、それ以外の道(主として港湾法に基づく港湾道路)であるかの違いによるものである[注釈 3]。南魚崎 - アイランド北口間では、六甲大橋で神戸港を渡るためである。AGTには、他にも軌道区間と鉄道区間が混在している路線がある。
- 住吉 - 南魚崎 (2.0 km) - 軌道法
- 南魚崎 - アイランド北口 (1.5 km) - 鉄道事業法
- アイランド北口 - マリンパーク (1.0 km) - 軌道法
建設費用は事業者施工分で166億円、公共事業費等が222億円、総計388億円(1 kmあたり86億円)である[1]。
運行形態
編集日中時間帯は1時間あたり10本(6分間隔)が運行されている。朝夕は本数が多くなり、2 - 4分間隔で運行されている。土曜・休日は終日6分間隔である。
車両
編集車体側面には車両番号が付けられており、車両番号の付与方法は、千の位で型式を、百の位で号車番号を、十ならびに一の位で編成番号を示す。
全列車が4両編成であるが、ホームは全駅とも6両編成分あり、列車が停止しない部分にホームドアはなくガラスがはめられている。
運用中の車両
編集-
1000型電車
-
3000形電車
歴史
編集駅一覧
編集駅番号 | 駅名 | 駅間キロ | 営業キロ | 接続路線 | 駅務 |
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R01 | 住吉駅 | - | 0.0 | 西日本旅客鉄道: 東海道本線(JR神戸線)(JR-A57) | 終日有人 |
R02 | 魚崎駅 | 1.2 | 1.2 | 阪神電気鉄道: 本線 (HS 23) | 無人(管制室あり) |
R03 | 南魚崎駅 | 0.8 | 2.0 | 無人(管制室あり) | |
R04 | アイランド北口駅 | 1.5 | 3.5 | 休日一部時間帯有人 | |
R05 | アイランドセンター駅 | 0.4 | 3.9 | 一部時間帯有人 | |
R06 | マリンパーク駅 | 0.6 | 4.5 | 無人(管制室あり) |
延伸計画
編集マリンパークから六甲アイランドの南側で埋め立て中の六甲アイランド南まで延伸する計画があり、1989年の運輸政策審議会答申第10号で「今後路線整備について検討すべき方向」として示されている[11]。
脚注
編集注釈
編集- ^ a b 走行車軸の中心間。
- ^ 六甲アイランドには、みなと観光バス、サブローバスや神戸フェリーバスが乗り入れるが、これらの路線バスではPiTaPaやICOCAなどの交通系ICカードが一切使えない。なお東灘区に数多くの路線を持つ神戸市バスは六甲アイランドに乗り入れる路線は存在しない。神戸市のもう一つの海上都市である「ポートアイランド」にはPiTaPaやICOCAなどの交通系ICカードが使える神姫バスが乗り入れている。
- ^ 神戸国際港都建設法及び都市計画法等に基づく都市高速鉄道としての名称は「都市高速鉄道8号新交通六甲アイランド線」で、軌道法区間における路線名は住吉 - 南魚崎間が「新交通専用道3号線」、アイランド北口 - マリンパーク間が「新交通専用道4号線」である。
出典
編集- ^ a b c d e 日本鉄道運転協会『運転協会誌』1990年11月号「新交通システムの現状と課題」pp.2 - 7。
- ^ a b システム紹介 - 神戸新交通
- ^ 神戸新交通六甲アイランド線 車両製造者の決定について - 神戸新交通、2015年3月26日
- ^ 神戸新交通六甲アイランド線 車両製造者の決定について (PDF) - 神戸新交通、2015年3月26日
- ^ 川崎重工、神戸新交通六甲アイランド線新型車両を受注 - 2017年度から納入 - マイナビニュース、2015年4月2日版(2015年9月1日閲覧)
- ^ 神戸新交通 六甲ライナー - KEN OKUYAMA DESIGN、2016年7月10日閲覧
- ^ a b 国土交通省鉄道局監修『鉄道要覧』平成18年度版、電気車研究会・鉄道図書刊行会、pp.207, 242
- ^ a b c 「阪神大震災から1年」『鉄道ジャーナル』第30巻第4号、鉄道ジャーナル社、1996年4月、86-88頁。
- ^ a b “神戸新交通 六甲アイランド線における輸送障害の状況報告(第一報)publisher=神戸新交通” (2022年7月5日). 2022年7月8日閲覧。
- ^ “車両故障の六甲ライナー、6日は始発から運転再開”. 産経新聞 (産経新聞社). (2022年7月6日) 2022年7月9日閲覧。
- ^ 大阪圏における高速鉄道を中心とする交通網の整備に関する基本計画について(抄) (答申第10号)平成元年5月31日 運輸政策審議会 (PDF)
関連項目
編集- 日本の鉄道路線一覧
- 新交通システム
- 神戸新交通ポートアイランド線(ポートライナー)