全日本社会人ハンドボール選手権大会
高松宮記念杯全日本社会人ハンドボール選手権大会(たかまつのみやきねんはい ぜんにほんしゃかいじんハンドボールせんしゅけんたいかい)は、日本ハンドボール協会・全日本社会人ハンドボール連盟主催で5月頃(年度によって変動あり)に開催されるハンドボール大会である。開催地は持ち回り。
開始年 | 1960年 |
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主催 |
日本ハンドボール協会 全日本社会人ハンドボール連盟 |
前回優勝 |
男子:大崎電気(19回目) 女子:北國銀行(9回目) |
最多優勝 |
男子:大崎電気(19回) 女子:大崎電気(10回) |
2010年までは全日本実業団ハンドボール選手権大会 |
社会人トップチームが集まり、予選トーナメント戦と勝ち上がったチームによる決勝リーグ戦を行い、夏のハンドボール王座を決定する。参加チームは日本ハンドボールリーグ所属チームに全日本社会人ハンドボールチャレンジ上位を加える。
歴史
編集実業団選手権
編集1960年12月に初の実業団大会として「高松宮賜杯 第1回全日本実業団ハンドボール選手権大会」が広島県広島市で開催された[1]。男子は6チームで開催されたものの、女子は愛知紡績しか出場を申し込んでおらず、開催は見送られた(1963年に愛知紡績が第1回優勝チームに認定された[2])。1962年2月の第2回大会から女子が参加[3]。
1970年3月の第10回大会では、男子は前回大会のベスト8による高松宮杯リーグと32チームによる日本協会杯トーナメントが行われた[4]。
1971年7月の第12回大会女子は韓国の白花醸造が特別参加し[5]、1972年7月の第13回大会女子でも2年連続で参加した[6]。
1970年代前半は開催地を転々とするサーキット方式の「日本実業団リーグ」として開催されていたが、1976年から日本リーグへ移行された[7]。同年の第17回は予選リーグと決勝リーグの方式に変更[8]。第18回からノックアウト方式に変更された。
1989年6月の第30回大会は予選リーグ・決勝リーグの方式が採用された[9]が、翌年の第31回大会ではノックアウト方式に再び変更。
1994年の第35回大会は中止となり、代替大会としてJBHプレジデントカップが開催された[10]。
2001年の第42回大会は予選トーナメント・決勝リーグの方式を採用[11]。翌年の第43回大会では、男子は前回大会と同じ方式を採用したが、女子は予選リーグ・決勝トーナメントの方式を採用した[12]。
2003年の第44回大会は男女ともに予選トーナメント・決勝リーグの方式が採用された[13]が、翌年の第45回大会から再び男子が予選トーナメント・決勝リーグの方式、女子は予選リーグ・決勝トーナメントの方式に変更された[14]。
2006年の第47回大会では女子が5チームのみの参加となり、1回総当たりリーグ戦となった[15]。
2010年の第51回大会では女子が予選リーグ・決勝トーナメントの方式に変更された[16]。同年度から全日本実業団ハンドボール連盟が全日本社会人ハンドボール連盟(2010年発足)の下部組織となり、同大会限りで「全日本実業団ハンドボール選手権大会」の終了と、次年度からは「全日本社会人ハンドボール選手権大会」へ改称されることが決定。また同大会の男子では一般クラブチームのHC山口が初参加した[17]。
社会人選手権
編集2011年7月に「高松宮記念杯 第1回全日本社会人ハンドボール選手権大会」が北海道函館市で行われ、男子は予選トーナメント・決勝リーグの方式、女子は1回総当たりリーグ戦が採用された[18]。
2012年の第2回大会から女子が予選リーグ・決勝トーナメントの方式に変更[19]。
2014年の第4回大会で女子が予選トーナメント・決勝リーグの方式に変更された[20]が、翌年の第5回大会では再び予選リーグ・決勝トーナメントの方式となった[21]。
歴代優勝
編集全日本実業団ハンドボール選手権大会
編集回 | 年度 | 男子 | 女子 | ||||||
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開催地 | 優勝 | 決勝 | 準優勝 | 開催地 | 優勝 | 決勝 | 準優勝 | ||
1 | 1960年 | 広島市 | 大崎電気 | (注釈1) | 三菱レイヨン | - | 愛知紡績 | (注釈2) | |
2 | 1961年 | 東京 | 大崎電気 | 32-11 | 住友化学菊本 | 東京 | 愛知紡績 | (注釈1) | 大崎電気 |
3 | 1962年 | 豊橋市 | 大崎電気 | 24-10 | 住友化学菊本 | 豊橋市 | 愛知紡績 | 13-8 | 大崎電気 |
4 | 1963年 | 大阪市 | 大崎電気 | 27-10 | 宗形製作所 | 大阪市 | レナウン東京 | 11-10 | 大崎電気 |
5 | 1964年 | 大阪市 | 大崎電気 | 27-12 | 宗形製作所 | 大阪市 | 大崎電気 | (注釈1) | 大洋デパート |
6 | 1965年 | 大阪市 | 大崎電気 | 23-14 | 千代田印刷機製造 | 大阪市 | 大洋デパート | (注釈1) | 田村紡績 |
7 | 1966年 | 名古屋市 | 大崎電気 | 26-12 | 住友化学菊本 | 名古屋市 | 田村紡績 | (注釈1) | 大崎電気 |
8 | 1967年 | 熊本市 | 大崎電気 | 21-15 | 住友化学菊本 | 熊本市 | 田村紡績 | (注釈1) | 大洋デパート |
9 | 1968年 | 横浜市 | 大崎電気 | 24-17 | 三景 | 横浜市 | 大洋デパート | (注釈1) | 田村紡績 |
10 | 1969年 | 名古屋市 | 大崎電気 | (注釈1) | 三景 | 名古屋市 | 大洋デパート | (注釈1) | 大崎電気 |
11 | 1970年 | 横浜市 | 湧永薬品 | 15-11 | 大同製鋼 | 横浜市 | 大洋デパート | (注釈1) | 東京重機 |
12 | 1971年 | 名古屋市 | 大崎電気 | (注釈1) | 大同製鋼 | 熊本市 | 大洋デパート | (注釈1) | 東京重機 |
13 | 1972年 | 名古屋市 | 大同製鋼 | (注釈1) | 大崎電気 | 室蘭市 | 大洋デパート | (注釈1) | 東京重機 |
14 | 1973年 | 熊本市 | 大同製鋼 | (注釈1) | 本田技研 | 岐阜市 | 大洋デパート | (注釈1) | 東京重機 |
15 | 1974年 | 7都市 | 大同製鋼 | (注釈1) | 湧永薬品 | 盛岡市 | 東京重機 | (注釈1) | 日本ビクター |
16 | 1975年 | 9都市 | 大同製鋼 | (注釈1) | 湧永薬品 | 7都市 | 田村紡績 | (注釈1) | 立石電機 |
17 | 1976年 | 東京 | 大同製鋼 | (注釈1) | 湧永薬品 | 名古屋市 | 立石電機 | (注釈1) | 日本ビクター |
18 | 1977年 | 名古屋市 | 大同特殊鋼 | 20-14 | 湧永薬品 | 名古屋市 | 日本ビクター | 9-8 | 日立栃木 |
19 | 1978年 | 大阪市 | 湧永薬品 | 13-8 | 大同特殊鋼 | 京都市 | 日本ビクター | 10-7 | 北國銀行 |
20 | 1979年 | 名古屋市 | 大同特殊鋼 | 16-11 | 湧永薬品 | 甲府市 | 日本ビクター | 13-11 | ブラザー工業 |
21 | 1980年 | 大阪市 | 大同特殊鋼 | 19-13 | 湧永薬品 | 名古屋市 | 日本ビクター | 19-18 | ジャスコ |
22 | 1981年 | 名古屋市 | 湧永薬品 | 17-16 | 大同特殊鋼 | 大阪市 | 立石電機 | 17-16 | ジャスコ |
23 | 1982年 | 大阪市 | 湧永薬品 | 20-9 | 大同特殊鋼 | 名古屋市 | 立石電機 | 22-13 | ジャスコ |
24 | 1983年 | 名古屋市 | 湧永製薬 | 20-17 | 大同特殊鋼 | 名古屋市 | 立石電機 | 20-17 | ブラザー工業 |
25 | 1984年 | 大阪市 | 大同特殊鋼 | 20-16 | 本田技研鈴鹿 | 名古屋市 | 大崎電気 | 25-17 | 立石電機 |
26 | 1985年 | 名古屋市 | 大同特殊鋼 | 23-13 | 本田技研鈴鹿 | 大阪市 | 大崎電気 | 24-19 | 立石電機山鹿 |
27 | 1986年 | 大阪市 | 湧永製薬 | 23-16 | 大崎電気 | 名古屋市 | 日立栃木 | 23-21 | 立石電機山鹿 |
28 | 1987年 | 名古屋市 | 大崎電気 | 28-23 | 湧永製薬 | 大阪市 | 大崎電気 | 25-18 | シャトレーゼ |
29 | 1988年 | 大阪市 | 湧永製薬 | 23-19 | 大崎電気 | 半田市 | 大崎電気 | 37-27 | 大和銀行 |
30 | 1989年 | 4都市 | 湧永製薬 | (注釈1) | 本田技研鈴鹿 | 4都市 | 大崎電気 | (注釈1) | 日立栃木 |
31 | 1990年 | 名古屋市 | 湧永製薬 | 34-15 | 本田技研鈴鹿 | 大阪市 | 大崎電気 | 29-25 | シャトレーゼ |
32 | 1991年 | 大阪市 | 本田技研鈴鹿 | 25-12 | 大同特殊鋼 | 名古屋市 | ジャスコ | 23-22 | ブラザー工業 |
33 | 1992年 | 名古屋市 | 本田技研 | 26-23 | 大崎電気 | 大阪市 | ジャスコ | 31-22 | オムロン |
34 | 1993年 | 大阪市 | 湧永製薬 | 26-13 | 本田技研 | 名古屋市 | 北國銀行 | 34-24 | 日立栃木 |
35 | 1994年 | 名古屋市 | 中村荷役 | 28-22 | 大崎電気 | 大阪市 | 大崎電気 | 31-21 | オムロン |
36 | 1995年 | 大阪市 | 湧永製薬 | 28-24 | 日新製鋼 | 名古屋市 | 大崎電気 | 30-29 | 日立栃木 |
37 | 1996年 | 熊本市 | 中村荷役 | 32-17 | 湧永製薬 | 熊本市 | 大崎電気 | 30-25 | 日立栃木 |
38 | 1997年 | 名古屋市 | 中村荷役 | 22-19 | 湧永製薬 | 大阪市 | 日立栃木 | 26-21 | 北國銀行 |
39 | 1998年 | 大阪市 | 湧永製薬 | 26-20 | 本田技研 | 名古屋市 | イズミ | 30-26 | 大崎電気 |
40 | 1999年 | 大阪市 | 湧永製薬 | 21-19 | 大同特殊鋼 | 大阪市 | イズミ | 28-27 | 大崎電気オーソル |
41 | 2000年 | 名古屋市 | 湧永製薬 | 20-18 | 本田技研 | 名古屋市 | オムロン | 23-15 | 立山アルミ |
42 | 2001年 | 山鹿市 | 湧永製薬 | (注釈1) | 本田技研 | 山鹿市 | 広島メイプルレッズ | (注釈1) | 北國銀行 |
43 | 2002年 | 福井市 | 大同特殊鋼 | (注釈1) | ホンダ | 福井市 | 広島メイプルレッズ | 25-17 | シャトレーゼ |
44 | 2003年 | 柏崎市 | 大同特殊鋼 | (注釈1) | ホンダ | 柏崎市 | 広島メイプルレッズ | (注釈1) | シャトレーゼ |
45 | 2004年 | 高知市 | 大崎電気 | (注釈1) | 湧永製薬 | 高知市 | 広島メイプルレッズ | 26-21 | オムロン |
46 | 2005年 | 富山市 | 大同特殊鋼 | (注釈1) | 大崎電気 | 富山市 | 広島メイプルレッズ | 35-22 | オムロン |
47 | 2006年 | 佐賀市 | 大同特殊鋼 | (注釈1) | 大崎電気 | 佐賀市 | オムロン | (注釈1) | ソニーセミコンダクタ九州 |
48 | 2007年 | 花巻市 | 湧永製薬 | (注釈1) | 大崎電気 | 花巻市 | オムロン | (注釈1) | 北國銀行 |
49 | 2008年 | 那覇市 | 大崎電気 | (注釈1) | 湧永製薬 | 那覇市 | 北國銀行 | (注釈1) | オムロン |
50 | 2009年 | 名古屋市 | 大同特殊鋼 | (注釈1) | 大崎電気 | 名古屋市 | オムロン | (注釈1) | 北國銀行 |
51 | 2010年 | 徳島市 | 大崎電気 | (注釈1) | 大同特殊鋼 | 徳島市 | ソニーセミコンダクタ九州 | 27-26 (延長) |
北國銀行 |
全日本社会人ハンドボール選手権大会
編集回 | 年度 | 男子 | 女子 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
開催地 | 優勝 | 決勝 | 準優勝 | 開催地 | 優勝 | 決勝 | 準優勝 | ||
1 | 2011年 | 函館市 | 大同特殊鋼 | (注釈3) | トヨタ車体 | 函館市 | 北國銀行 | (注釈3) | オムロン |
2 | 2012年 | 利府町 | 大崎電気 | (注釈3) | トヨタ車体 | 利府町 | 広島メイプルレッズ | 31-28 (延長) (7mTC) |
オムロン |
3 | 2013年 | 周南市 | 大同特殊鋼 | (注釈3) | 大崎電気 | 周南市 | オムロン | 23-17 | 北國銀行 |
4 | 2014年 | 名古屋市 | トヨタ車体 | (注釈3) | 大崎電気 | 名古屋市 | 北國銀行 | (注釈3) | オムロン |
5 | 2015年 | 富山市 | 大崎電気 | (注釈3) | トヨタ車体 | 富山市 | 北國銀行 | 25-18 | オムロン |
6 | 2016年 | 東根市 | トヨタ車体 | (注釈3) | 大同特殊鋼 | 東根市 | 北國銀行 | (注釈3) | 広島メイプルレッズ |
7 | 2017年 | 福井市 | 大同特殊鋼 | (注釈3) | トヨタ車体 | 福井市 | 北國銀行 | (注釈3) | ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング |
8 | 2018年 | 福井市 | 大崎電気 | (注釈3) | トヨタ車体 | 福井市 | 北國銀行 | (注釈3) | オムロン |
9 | 2019年 | 福井市 永平寺町 |
大崎電気 | (注釈3) | トヨタ車体 | 福井市 永平寺町 |
北國銀行 | (注釈3) | ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング |
10 | 2022年 | 福井市 | 豊田合成 | (注釈3) | 大同特殊鋼 | 福井市 | 北國銀行 | (注釈3) | オムロン |
- Note 3: リーグ戦で順位決定。
個人賞
編集MVP・新人賞・優秀監督
編集ベストセブン
編集脚注
編集- ^ 機関紙 - No.005 1961年2月号 日本ハンドボール協会
- ^ 機関紙 - No.013 1963年3月号 日本ハンドボール協会
- ^ 機関紙 - No.009 1962年2月号 日本ハンドボール協会
- ^ 機関紙 - No.073 1970年3月号 日本ハンドボール協会
- ^ 機関紙 - No.088 1971年7月号 日本ハンドボール協会
- ^ 機関紙 - No.100 1972年8月号 日本ハンドボール協会
- ^ 機関紙 - No.132 1975年7月号 日本ハンドボール協会
- ^ 機関紙 - No.141 1976年5月号 日本ハンドボール協会
- ^ 機関紙 - No.286 1989年6月号 日本ハンドボール協会
- ^ 機関紙 - No.341 1994年5月号 日本ハンドボール協会
- ^ 機関紙 - No.422 2001年9月号 日本ハンドボール協会
- ^ 高松宮杯第43回全日本実業団ハンドボール選手権大会 日本ハンドボール協会
- ^ 高松宮記念杯第44回全日本実業団ハンドボール選手権大会 日本ハンドボール協会
- ^ 高松宮記念杯第45回全日本実業団ハンドボール選手権大会 日本ハンドボール協会
- ^ 高松宮記念杯第47回全日本実業団ハンドボール選手権大会 日本ハンドボール協会
- ^ 高松宮記念杯第51回全日本実業団ハンドボール選手権大会 日本ハンドボール協会
- ^ 機関紙 - No.512 2010年9月号 日本ハンドボール協会
- ^ 高松宮記念杯 第1回全日本社会人ハンドボール選手権大会 日本ハンドボール協会
- ^ 高松宮記念杯 第2回全日本社会人ハンドボール選手権大会 日本ハンドボール協会
- ^ 高松宮記念杯 第4回全日本社会人ハンドボール選手権大会 日本ハンドボール協会
- ^ 高松宮記念杯 第5回全日本社会人ハンドボール選手権大会 日本ハンドボール協会
- ^ 高松宮記念杯 第6回全日本社会人ハンドボール選手権大会 日本ハンドボール協会