入野貴大
入野 貴大(いりの たかひろ、1988年11月26日 - )は、高知県香美郡野市町(現・香南市)出身[1]の元プロ野球選手(投手)。右投左打。
楽天時代 (2018年、さいたま市営浦和球場にて) | |
基本情報 | |
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国籍 | 日本 |
出身地 | 高知県香南市 |
生年月日 | 1988年11月26日(35歳) |
身長 体重 |
180 cm 78 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投左打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | NPB / 2014年 ドラフト5位 |
初出場 | NPB / 2015年3月29日 |
最終出場 | NPB / 2017年10月3日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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経歴
編集アマチュア時代
編集小学4年生の時に「桜ヶ丘スポーツ少年団」で野球を始めた。野市中学校では二塁手、三塁手、遊撃手などでプレー。岡豊高校入学後も内野手としてプレーしていたが、3年生時の春から投手としてもプレーするようになった。6月には日米親善高校野球大会の高知県選抜チームに選出された。高校通算では10本塁打を放った[1]。
高校卒業後に一度は国士舘大学への進学を決めるも実際には入学せず[1]、広島県にあったプロ育成野球専門学院に進んだが、同学院は1年で閉校した[2]。
独立リーグ時代
編集2008年に四国・九州アイランドリーグ(現・四国アイランドリーグplus)の愛媛マンダリンパイレーツに入団し、5年間で183試合に登板、17勝9敗14セーブの成績を残した[1][3]。5年目の2012年、NPB入りできなければ野球を辞めるつもりだったが[4]、プロ野球ドラフト会議での指名はなかった。シーズン終了後、環境を変える決断をし[5]、リーグのウェーバー公示を経て徳島インディゴソックスに移籍した[6]。
2013年は中継ぎに固定され39試合44.2回を投げ3勝0敗1S、46奪三振、失点13(自責点12)、防御率0.81の成績だった[1]。
2014年の開幕直前、チームの先発投手不足により監督の島田直也から先発転向の打診を受け、前期は先発、後期は中継ぎや抑えで登板した[5]。リーグの前後期と年間総合優勝、さらにグランドチャンピオンシップ優勝を達成したチームで[7]、27試合に登板、16勝3敗2セーブ、防御率2.43の成績を挙げて最多勝とベストナインを獲得、前期およびシーズンMVPに選ばれた[8][9][10]。
2014年10月23日に行われたプロ野球ドラフト会議で東北楽天ゴールデンイーグルスに5巡目で指名され[11]、契約金3,000万円、年俸700万円(金額は推定)で合意し[12]、入団。背番号は50に決まった[13]。入団時26歳は、同年の新人選手最年長だった[2]。
楽天時代
編集2015年、開幕一軍入りを果たし[14]、3月29日の対北海道日本ハムファイターズ戦の1回2死の場面で2番手でプロ初登板し、3回1/3を投げ被安打7、奪三振2、与四球2、5失点(自責点4)の成績で[15] 翌30日に登録抹消された[16]。その後再度の登録と抹消を経た3度目の登録後の9月29日の対ソフトバンク戦では、4点リードの4回2死の場面で2番手で登板し、2回1/3を投げ無失点で初勝利を挙げた[17][18]。
2016年は4試合、2017年は7試合に登板したが、同年10月28日、球団から来季の契約を結ばないことが発表され[19]、11月17日、球団から育成選手として再契約を結ぶことが発表された[20]。
2018年10月1日、球団から来季の契約を結ばないことが発表され[21]、10月31日に自由契約公示[22]。
現役引退後
編集選手としての特徴・人物
編集入団時で直球の最速は153km/h。変化球の持ち球はスライダー、フォークボール[24]。グラブは故郷のみかん農家にちなみ、オレンジ色。
2016年1月4日に愛媛マンダリンパイレーツ時代に知り合った看護師の女性と約4年半の交際期間を経て結婚。同月には楽天同僚の相沢晋も結婚したため、「W結婚」として報じられた[25]。
詳細情報
編集年度別投手成績
編集年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2015 | 楽天 | 19 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | .500 | 127 | 28.0 | 32 | 5 | 13 | 1 | 0 | 24 | 0 | 0 | 16 | 13 | 4.18 | 1.61 |
2016 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 19 | 3.2 | 6 | 2 | 2 | 0 | 0 | 4 | 1 | 0 | 5 | 5 | 12.27 | 2.18 | |
2017 | 7 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 24 | 5.2 | 9 | 3 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 6 | 6 | 9.53 | 1.59 | |
通算:3年 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | .500 | 170 | 37.1 | 47 | 10 | 15 | 1 | 0 | 30 | 1 | 0 | 27 | 24 | 5.79 | 1.66 |
記録
編集- NPB
- 初登板:2015年3月29日、対北海道日本ハムファイターズ3回戦(札幌ドーム)、1回裏2死に2番手で救援登板、3回1/3を7被安打5失点(自責点4)
- 初奪三振:同上、2回裏に陽岱鋼から見逃し三振
- 初勝利:2015年9月29日、対福岡ソフトバンクホークス21回戦(福岡ヤフオク!ドーム)、4回裏2死に2番手で救援登板、2回1/3無失点
- 初ホールド:2015年10月2日、対千葉ロッテマリーンズ23回戦(QVCマリンフィールド)、8回表に2番手で救援登板、2/3回1失点(自責点0)
独立リーグでの年度別投手成績
編集以下の出典は、NPBドラフト指名時のリーグ発表[26]、ならびにリーグサイトのシーズン別全選手個人成績[27]による。
年 度 |
球 団 |
防 御 率 |
登 板 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
投 球 回 |
打 者 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
奪 三 振 |
与 四 球 |
与 死 球 |
失 点 |
自 責 点 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
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2008 | 愛媛 | 2.49 | 34 | 4 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 65.0 | 253 | 49 | 4 | 28 | 12 | 4 | 25 | 18 | ||
2009 | 3.16 | 40 | 2 | 0 | 8 | 0 | 0 | 0 | 74.0 | 324 | 69 | 2 | 54 | 30 | 7 | 31 | 26 | |||
2010 | 3.08 | 32 | 7 | 6 | 1 | 1 | 1 | 0 | 114.0 | 477 | 103 | 3 | 81 | 37 | 8 | 46 | 39 | |||
2011 | 1.74 | 41 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 57.0 | 221 | 41 | 1 | 49 | 18 | 4 | 13 | 11 | |||
2012 | 3.40 | 36 | 3 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 53.0 | 227 | 37 | 2 | 55 | 33 | 4 | 24 | 20 | |||
2013 | 徳島 | 0.81 | 39 | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 44.2 | 176 | 24 | 2 | 46 | 20 | 1 | 4 | 4 | ||
2014 | 2.43 | 27 | 16 | 3 | 2 | 2 | 0 | 0 | 129.2 | 547 | 133 | 14 | 126 | 32 | 6 | 47 | 35 | 7 | 1 | |
通算:7年 | 2.56 | 249 | 36 | 12 | 17 | 4 | 1 | 0 | 537.1 | 2225 | 456 | 28 | 439 | 182 | 34 | 190 | 153 |
- 各年度の太字はリーグ最高
背番号
編集- 14(2008年 - 2014年)
- 50(2015年 - 2017年)
- 124(2018年)
脚注
編集- ^ a b c d e 第22回 徳島インディゴソックス 入野貴大 投手 独立リーグドットコム 2013年11月19日掲載
- ^ a b 楽天ドラ5右腕 3・1ソフトB戦先発へ 開幕ローテ候補の期待 スポニチ Sponichi Annex 2015年2月27日掲載
- ^ 独立リーグドットコムの記事では愛媛時代の勝利数を「18勝」としているが、リーグウェブサイトの個人成績の合計は17勝である。
- ^ 愛媛・入野貴大「四国の浅尾(中日)を目指して」 ~アイランドリーグ注目選手に訊く(Vol.2)~ SPORTS COMMUNICATIONS 2012年7月10日掲載
- ^ a b 楽天5位・入野、7年で実らせた果実 SPORTS COMMUNICATIONS 2014年12月3日掲載
- ^ “移籍選手のお知らせ”. web.archive.org (2013年1月28日). 2016年11月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月6日閲覧。
- ^ “過去の順位表”. web.archive.org. 2016年11月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月6日閲覧。
- ^ “四国アイランドリーグplus2014個人タイトル確定”. web.archive.org (2014年9月18日). 2016年11月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月6日閲覧。
- ^ “2014年読売新聞ベストナイン確定”. web.archive.org (2014年10月31日). 2016年11月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月6日閲覧。
- ^ “2014年度年間リーグMVPは入野貴大選手(徳島IS)に決定”. web.archive.org (2014年10月31日). 2016年11月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月6日閲覧。
- ^ 【2014年ドラフト会議】「契約交渉権獲得」選手のお知らせ 東北楽天ゴールデンイーグルス オフィシャルサイト 2014年10月23日配信
- ^ 【楽天】“マー君世代”入野「泥臭さ忘れず」年俸700万円で合意 スポーツ報知 2014年11月17日掲載
- ^ 2015年度:新入団選手発表会 東北楽天ゴールデンイーグルス オフィシャルサイト 2014年12月11日配信
- ^ 【2015シーズン】3/27(金)開幕戦の出場登録選手を発表 東北楽天ゴールデンイーグルス オフィシャルサイト 2015年3月25日配信
- ^ 2015年3月29日 北海道日本ハム 対 楽天イーグルス 成績詳細 東北楽天ゴールデンイーグルス オフィシャルサイト
- ^ 公示(出場選手登録・抹消)2015年3月 東北楽天ゴールデンイーグルス オフィシャルサイト
- ^ 楽天ドラ5入野がプロ初勝利!「まだちょっと信じられない」 スポニチ Sponichi Annex 2015年9月29日掲載
- ^ 2015年9月29日 福岡ソフトバンク 対 楽天イーグルス 成績詳細 東北楽天ゴールデンイーグルス オフィシャルサイト
- ^ 金刃ら戦力外=プロ野球・楽天 - 時事通信2017年10月28日[リンク切れ]
- ^ 【楽天】久保裕也投手ら4選手と育成契約 スポーツ報知 2017年11月17日掲載
- ^ 【楽天】元G戦士の小山ら育成含む6選手に戦力外通告 スポーツ報知 2018年10月1日掲載
- ^ “自由契約選手(育成選手)|2018年度公示”. NPB.jp 日本野球機構 (2018年10月31日). 2018年11月10日閲覧。
- ^ “学生野球資格回復に関する規則 第4条による認定者”. 公益財団法人 日本学生野球協会. 2020年9月29日閲覧。
- ^ <飛べ若ワシ>(5)/入野貴大投手/苦労人、泥くささ忘れず 河北新報 2015年01月25日掲載
- ^ “楽天2投手がW結婚!1月婚姻届、ともに開幕1軍目指して奮闘中”. Sponichi Annex. (2016年2月23日) 2020年9月30日閲覧。
- ^ “ILから4人の選手がドラフト指名を受けました!”. web.archive.org (2014年10月23日). 2016年11月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月6日閲覧。
- ^ 記録 - 四国アイランドリーグplus
関連項目
編集外部リンク
編集- 個人年度別成績 入野貴大 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube