入江隆則
入江 隆則(いりえ たかのり、1935年9月19日[1] - )は、日本の文学研究者・評論家。明治大学名誉教授。専門は英米文学・比較文化論。日本会議代表委員[2]。
略歴
編集1961年、京都大学文学部英文学科卒業[3]。1961年から1964年まで[3]岩波映画製作所に勤務して、シナリオ執筆したのち[4]、1966年[3]東京都立大学人文学部[5]大学院修士課程修了[4]。
1966年、東京医科大学専任講師[3]。1969年、明治大学商学部専任講師[3]。1972年、明治大学商学部助教授。1977年、明治大学商学部教授[3]。この間、ロンドン大学東洋アフリカ研究学院、オーストラリア国立大学太平洋アジア研究所・モナシュ大学日本研究センターなどでも客員研究員を務める。2006年定年退職し名誉教授[3]。
1972年『幻想のかなたに』で第4回亀井勝一郎賞を受賞している[4]。
保守派の言論人として『産経新聞』や『正論』・『諸君!』に多く寄稿し、日本会議の代表委員も務めた。井尻千男、小堀桂一郎らと共に4月28日の主権回復記念日を祝日制定を提唱し、1997年から毎年同日に主権回復記念国民集会[6]を主宰してきた。
日本の周辺国(中国・ロシア・北朝鮮)が核兵器を保有している状況では、日本も核武装しなければ完全には対等になれないと主張している[7]。また、中国については「あらゆる側面で虚偽と謀略に満ちた恐ろしい国である」とし、日本が中国の脅威に対抗するために核武装することは「当然すぎるほど当然なこと」と述べている[7]。
著書
編集- 『幻想のかなたに』(新潮社、1972年)
- 『薄められた狂気』(冬樹社、1974年)
- 『見者ロレンス』(講談社、1974年)
- 『新井白石 闘いの肖像』(新潮社、1979年)
- 『ロンドン幽愁』(北洋社、1979年)
- 『文学の沙漠のなかで』(新潮社、1985年)
- 『敗者の戦後-ナポレオン・ヒトラー・昭和天皇』(中央公論社[中公叢書]、1989年)。月刊「正論」で連載
- 文庫版(徳間文庫・教養シリーズ 1998年、筑摩書房〈ちくま学芸文庫〉2007年、文藝春秋〈文春学藝ライブラリー〉2015年)
- 『グローバル・ヘレニズムの出現-世界は「江戸化」する』(日本教文社[教文選書]、1990年)
- 『日本がつくる新文明』(講談社、1992年)
- 『日本国家「最後の勝ち方」』(東洋経済新報社、1995年)
- 『太平洋文明の興亡 アジアと西洋・盛衰の500年』(PHP研究所、1997年)、電子書籍・Kindle版、2023年
- 『文明論の現在』(玉川大学出版部、2003年)
- 『海洋アジアと日本の将来-続・文明論の現在』(玉川大学出版部、2004年)
- 『衰亡か再生か 岐路に立つ日本』(麗澤大学出版会、2006年)
- 『告白 ある文明史家の精神遍歴』(洋泉社、2008年)