保育園落ちた日本死ね!!!
日本の流行語・記事
「保育園落ちた日本死ね!!!」は、2016年2月15日にはてな匿名ダイアリーに投稿された、待機児童問題を強烈に批判する内容の記事である。
概要
編集はてな匿名ダイアリーにこの記事が投稿されたのは2016年2月15日で、執筆したのは30代前半の女性とされる[1]。以下、冒頭6行。
反応
編集政界
編集民進党の山尾志桜里衆議院議員(当時)は、29日にこの記事を国会で取り上げ、安倍晋三首相(当時)は、匿名であり「本当か確かめようがない」と答弁した[3]。また、山尾の質問中に「誰が書いたんだよ」などとヤジが飛ばされ[4]、ヤジを飛ばした一人である自民党の平沢勝栄衆院議員は、3月10日の「差別問題に関する特命委員会」の会合で、「ブログに『死ね』という言葉が出てきて、表現には違和感を覚えている」などと述べた[5]。これらのヤジや政治家の発言に対しTwitterには「保育園落ちたの私だ」とのハッシュタグとともに保育園の入園選考に落ちたという悲痛な声が投稿されるようになった[4]。
抗議デモ
編集この記事と安倍の国会答弁に触発される形で、国会周辺で待機児童問題への抗議運動が行われた[3]。
新語・流行語大賞
編集「保育園落ちた日本死ね」が2016年のユーキャン新語・流行語大賞のトップテンに入った[3]。選考委員会は「このフレーズが先導するようにして大きな社会問題を現出させた」と評価し、受賞者は、記事の投稿者が匿名のために、国会でこの言葉を初めて取り上げた山尾が選ばれた[3]。
肯定的見解
編集- 古市憲寿は、「『日本死ねなんてけしからん』と言っていたのは、おじさん政治家たちです。いま怒っている人との共通点は、ちゃんとブログ本文を読んでいないこと」、「人格攻撃でもなく、あくまでも比喩としての『死ね』と、具体的な他者や人格をおとしめるために使う『死ね』は全然違う」「そうするしかない悲痛な叫びとしての『日本死ね』でしょ」などと政治家らによる「死ね」の文言への批判に反論した[6]。
否定的見解
編集フィクションへの影響
編集脚注
編集- ^ 笹川かおり (2016年3月14日). “「保育園落ちた日本死ね」ブログの本人がいま伝えたいこと「どの党に所属していようが関係ない」”. HUFFPOST. オリジナルの2022年5月6日時点におけるアーカイブ。 2022年5月31日閲覧。
- ^ 保育園落ちた日本死ね!!!
- ^ a b c d “国政関連で唯一「保育園落ちた日本死ね」流行語受賞”. 日刊スポーツ. (2016年12月2日). オリジナルの2016年12月4日時点におけるアーカイブ。 2022年6月1日閲覧。
- ^ a b “【 #保育園落ちたの私だ 】「保育園落ちた日本死ね」ブログへの国会ヤジに悲痛な声、続々”. HUFFPOST. (2016年3月2日). オリジナルの2022年6月1日時点におけるアーカイブ。 2022年6月1日閲覧。
- ^ “「保育園落ちた」ブログ、平沢議員「表現には違和感」”. Yahoo! JAPAN. (2016年3月10日). オリジナルの2016年3月16日時点におけるアーカイブ。
- ^ “「日本死ね」批判に古市憲寿氏「文脈読んでいない」”. 日刊スポーツ. (2016年12月2日). オリジナルの2016年12月2日時点におけるアーカイブ。 2022年6月13日閲覧。
- ^ “つるの剛士「保育園落ちた日本死ね」流行語に違和感…批判に謝罪”. シネマトゥデイ. 2022年7月10日閲覧。
- ^ “評論家の石平太郎氏 「日本死ね」の流行語大賞ノミネートを猛批判”. ライブドアニュース. (2016年11月18日). オリジナルの2017年4月30日時点におけるアーカイブ。 2022年6月2日閲覧。
- ^ “イーロン・マスクのTwitter大ナタで思わず表に出たキラキラIT系外資の「裏側」とは(山本 一郎) @gendai_biz”. 現代ビジネス. 2022年12月30日閲覧。
- ^ 子育て漫画『ワンオペJOKER』が、本国アメリカから「お墨付き」をもらえたワケ(橋本 歩) | マネー現代、講談社、2021年12月26日。
- ^ 子育て漫画『ワンオペJOKER』が、本国アメリカから「お墨付き」をもらえたワケ(橋本 歩) | マネー現代、講談社、2021年12月26日。