伊賀忍術伝 五神の書
『伊賀忍術伝 五神の書』 (いがにんじゅつでん ごじんのしょ) は、ジャレコが1988年9月に発売した業務用ビデオゲーム[3]。奪われた巻物を取り戻すため、忍者の若者が世界各地を転戦する横スクロールアクションゲームである[3]。
ジャンル | 横スクロールアクション |
---|---|
対応機種 |
アーケードゲーム PlayStation 4 Nintendo Switch |
開発元 | ジャレコ |
発売元 | ジャレコ |
デザイナー | 森谷忠明[1] |
音楽 | 多和田吏[1][2] |
美術 | 衛藤浩二、森谷忠明[1] |
人数 | 1 - 2人(交互プレイ) |
メディア | 業務用基板 |
発売日 |
AC![]() PS4/Switch INT 2021年2月4日[4] |
対象年齢 |
PS4/Switch CERO:A(全年齢対象) |
デバイス |
8方向レバー 2ボタン |
システム基板 | メガシステム1[3] |
ジャレコのシステム基板「メガシステム1」の第4弾ソフトとして発売された[3]。
海外でのタイトルは『NINJA KAZAN』。
ゲーム内容
編集奪われた密書「五神の書」を取り戻すという使命を負った忍者カザンを操作し、世界各地で戦うアクションゲームである[5]。
カザンは武器と忍法を操って敵と戦う[6]。最初は一つの忍法しか使えないが、各ステージのボスを倒して密書を取り戻すことによって、より強力な忍法が使用可能となる[5][6]。
1レバーと2ボタンで主人公、「カザン」を操作。レバーでカザンを動かし、Aボタンで攻撃、Aボタン長押しで忍法を発動、Bボタンでジャンプする。ジャンプは押す長さにより高度を変え、また空中制御もきく。ジャンプ中にレバーを斜め上に入力すると回転ジャンプとなり、またジャンプ中に下+攻撃ボタンで下突きを繰り出す。
ステージの特定箇所では老人から武器を貰う事ができ、初期装備の刀から、手裏剣→鎖鎌→くないとパワーアップしていく[5]。ただし、くないを所持している状態の時にダメージを受けると鎖鎌にパワーダウンし、ミスをすると武器は初期装備の刀へと戻る[6]。
全6ステージのライフ、残機併用制で、ライフが無くなる、または制限時間が無くなると1ミス、戻り復活制で、ミスした場合は特定地点からの再開となる。残機が全て無くなるとゲームオーバー、クレジットを投入しコンティニューすると特定地点からのゲーム再開となる。
忍法
編集忍法はAボタン長押しで溜めて放すと発動し、長く押すほどより上位の忍法を使う事ができる。また、忍法で敵をまとめて倒すと入るスコアに倍率が掛かる。
- 火炎玉 - 1番目の忍法。最初から使用可能。一直線に火の球を放つ。やや射程は短い。
- 風雪波 - 2番目の忍法。ROUND 2から使用可能。一直線に上下に広がる攻撃を放つ。「火炎玉」より射程が長い。
- 火山道 - 3番目の忍法。ROUND 3から使用可能。上下左右の4方向に攻撃する。射程は長く画面端まで届く。
- 爆風電 - 4番目の忍法。ROUND 4から使用可能。自機の周りの敵を爆発で攻撃する。
- 地神龍 - 5番目の忍法。ROUND 5から使用可能。画面上の敵を攻撃する。
アイテム
編集アイテムはステージ中に置いてある宝箱を開けたり、赤い法師姿の敵を倒すと出現する。
ストーリー
編集伊賀の里で代々受け継がれていた、忍法を記した5つの密書「五神の書」が何者かによって奪われてしまった[6]。日本各地の伊賀忍者による必死の捜索によって、なんとか密書を1冊取り戻し、残りの密書の手がかりとなる世界地図も発見できた[6]。そして、残りの密書を探すため、伊賀忍者の若者「カザン」が世界地図を頼りに旅に出た[3][6]。
ステージ構成
編集- ROUND 1 アメリカ
- ネイティブ・アメリカン達と戦う。ボスは大岩を投げてくる男。
- ROUND 2 アフリカ
- 現地の原住民達と戦いを繰り広げる。ボスはトーテムポールのようなもので、下段、中段、上段と計3体を相手取る。
- ROUND 3 ギリシア
- 鎧姿の闘士や、有翼人、鳥が襲ってくる。ボスはケンタウロス。人、爬虫類、竜のような顔と形態が3つあり、それぞれ攻撃手段も異なる。
- ROUND 4 インド
- 象や妖怪が襲ってくる。ボスは阿修羅のような敵で、3つの攻撃形態を駆使してくる。
- ROUND 5 日本
- 忍者や、ROUND 3に現れた鳥が登場する。ボスは鬼の面を付けた赤い装束の忍者。ボスとの戦闘中ひっきりなしに鳥が襲ってくる。
- ROUND 6 日本
- 引き続き日本が舞台。雑魚敵もROUND 5と同じものが出現する。ボスは2人組の禿げ頭の忍者。これを倒すとラストボスである骸骨姿の敵が登場する。
移植版
編集No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 伊賀忍術伝 五神の書 |
2021年2月4日[4][7][8] |
PlayStation 4 Nintendo Switch |
ジャレコ | ハムスター | ダウンロード (アーケードアーカイブス) |
- | 海外版(NINJA KAZAN)も収録 |
関連作品
編集- ラッシング・ビート乱 複製都市(1992年) - プレイヤーキャラクターとして本作の主人公と同名のキャラクターが登場する(そちらでは「華斬」と表記されている)。
脚注
編集- ^ a b c 有田シュン、吉田明広、プログラマーA君、衛藤浩二、多和田吏、森谷忠明「「メガシステム1世代」ジャレコ関係者 アクションゲーム座談会」『アクションゲームサイド vol.3』、マイクロマガジン社、2013年11月20日、100-107頁、ISBN 9784896374438。
- ^ サウンドトラック『Arcade Disc In JALECO -VARIETY-』付属ブックレット、1頁。
- ^ a b c d e f 「“メガシステム1”第4弾「伊賀忍術伝」 巻物探し世界へ ジャレコ「ポニーMKII28」も」『ゲームマシン』第340号、アミューズメント通信社、1988年9月15日、16面。オリジナルの2020年1月31日時点におけるアーカイブ。2024年12月8日閲覧。
- ^ a b “『アーケードアーカイブス 伊賀忍術伝 五神の書』Switch、PS4向けに2月4日配信。忍者カザンを操作し、世界を冒険するアクションゲーム”. ファミ通.com. KADOKAWA (2021年2月3日). 2021年2月22日閲覧。
- ^ a b c シティコネクション編著 『ジャレコ・アーカイブズ』 実業之日本社、2016年12月1日、71頁。ISBN 978-4-408-11203-9
- ^ a b c d e f 「伊賀忍術伝─五神の書─ ジャレコ」『Beep』1988年11月号、日本ソフトバンク、26-27頁。
- ^ 長岡 頼 (2021年2月3日). “PS4/Switch用アクション「アーケードアーカイブス 伊賀忍術伝 五神の書」2月4日配信決定 多彩な忍術で強敵を倒し「五神の書」を集めよう”. GAME Watch. インプレス. 2021年2月22日閲覧。
- ^ 杉浦 諒 (2021年2月3日). “PS4/Switch「アーケードアーカイブス 伊賀忍術伝 五神の書」の配信日が2月4日に決定。世界中を旅して“五神の書”の入手を目指す忍者アクション”. 4Gamer.net. Aetas. 2021年2月22日閲覧。