伊藤盡
伊藤 盡(伊藤尽、いとう つくす、1965年 - )は日本の文献学者。専攻は中世英語・中世北欧語文献学[1]。信州大学教授。
人物情報 | |
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生誕 |
1965年??月??日 日本東京都 |
出身校 | 慶應義塾大学・アイスランド大学 |
学問 | |
研究分野 | 文献学 |
研究機関 | 明治学院大学・信州大学 |
経歴
編集- 1965年 - 東京都生まれ。[2]
- 1989年 - 慶應義塾大学文学部文学科卒業。
- 1991年 - 明治学院大学大学院文学研究科修士課程修了。[3]
- 1991年から1992年 - アイスランド大学に留学(アイスランド政府奨学金給付留学生)。
- 1995年 - 慶應義塾大学大学院博士後期課程単位取得満期退学。
- 1997年 - アイスランド大学のシグルズル・ノルダル研究所による中世アイスランド文学夏季講座を修了。[4]
- 2000年 - メーラルダーレン大学に短期留学[2](スウェーデン語講座修了[4])。その後東京都・神奈川県の複数の大学に非常勤講師として勤務。[2]
- 2001年 - 杏林大学外国語学部講師。
- 2005年 - 助教授。[4]
- 2009年 - 信州大学人文学部准教授。
研究内容・業績
編集トールキンの創作言語(アルダの言語)にも造詣が深く、映画『ロード・オブ・ザ・リング』の日本語字幕ではエルフ語の監修を務めた[5]。
著作
編集書籍
編集単著
編集- 『「指輪物語」エルフ語を読む』青春出版社、2004年、ISBN 978-4-413-03488-3
共著
編集- 吉田敦彦監修『国際理解にやくだつ世界の神話5 ヨーロッパの神話』ポプラ社、2000年、ISBN 978-4-591-06373-6
- 成瀬俊一編『シリーズ もっと知りたい名作の世界 9 指輪物語』ミネルヴァ書房、2007年、ISBN 978-4-623-04544-0
- Chapter 3「トールキンの言葉:文献学的に読むトールキン作品」、「心に残る名場面」を担当[6]
- 高宮利行、松田隆美共編『中世イギリス文学入門 - 研究と文献案内』雄松堂出版、2008年、ISBN 978-4-8419-0490-1
- 「古英語の宗教詩」(H. Momma著)の翻訳
- 「中世イギリス文学と考古学」「中世イギリス文学と神話学、フォークロア」の共著(共著者:辺見葉子)
- 「英語以外の中世語入門、4.古北欧語」(J. Scahill著)の翻訳
- 「5.日本語訳で読める、英語以外の中世文学作品」の共著(共著者:松田隆美) を担当[6]
- 唐澤一友編『「ベーオウルフ」とその周辺 - 忍足欣四郎先生追悼論文集』春風社、2009年、ISBN 978-4-86110-190-8
- 「Agony of Agnostos Theos: Descriptions of Grendel as Nature Genius.」を担当[7]
- 成蹊大学文学部学会編『探究するファンタジー 神話からメアリー・ポピンズまで』風間書房〈成蹊大学人文叢書〉、2010年、ISBN 978-4-7599-1794-9
翻訳
編集単著
編集- バーバラ・ストレイチー『指輪物語 フロドの旅 - 「旅の仲間」のたどった道』評論社、2003年、ISBN 978-4-566-02376-5
- ダニエル・ドナヒュー『貴婦人ゴディヴァ 語り継がれる伝説』慶應義塾大学出版会、2011年、ISBN 978-4-7664-1859-0
共著
編集- ニコラス・バーカー(Nicolas Barker)、大英図書館専門スタッフ(Curatorial Staff of The British Library)著『大英図書館 - 秘蔵コレクションとその歴史』松田隆美、原田範行、高橋宣也、伊藤盡共訳、ミュージアム図書、1996年、ISBN 978-4-944113-11-8
- Graham Yost著『スピード 名作映画完全セリフ集 - スクリーンプレイ・シリーズ』曽根田憲三、福永保代、伊藤盡、曽根田純子、草刈大介、及川学共訳、スクリーンプレイ出版、1997年、ISBN 978-4-89407-168-1
- 『ペイ・フォワード「可能の王国」 名作映画完全セリフ集 - スクリーンプレイ・シリーズ』曽根田憲三、及川一美、曽根田純子、及川学、伊藤盡共訳、スクリーンプレイ出版、2001年、ISBN 978-4-89407-252-7
論文
編集単著
編集- 「語彙研究の背景としてのアングロ・サクソン、及びデーンローの改宗について」『杏林大学外国語学部紀要』No.14、杏林大学外国語学部、2002年
- 「アドルフ・ノレーン編フヴィンのショーゾールヴル作『ユングリンガ・タル、あるいはイングリング列王詩』(前編)」『杏林大学外国語学部紀要』No.17、杏林大学外国語学部、2005年
- 「人工言語ミニ事典 エルフ語 (特集 人工言語の世界 - ことばを創るとはどういうことか)」『言語』2006年11月号、大修館書店
- 「北欧神話の神々事典 (特集 北欧神話の世界)」『ユリイカ』2007年10月号、青土社
- 「アドルフ・ノレーン編フヴィンのショーゾールヴル作『ユングリンガ・タル、あるいはイングリング列王詩』(中編)」『杏林大学外国語学部紀要』No.21、杏林大学外国語学部、2009年
- 「英語圏における北欧伝説 - 神話の継承と現代の受容のあり方の検証(2008年度「応用コミュニケーション論」講義報告)」『杏林大学研究報告 教養部門』26、杏林大学、2009年
- 「中英語詩Havelokにおけるut-再考: Separable verbsのparticle分離過程」『信州大学人文科学論集 文化コミュニケーション学科編』44、信州大学、2010年
翻訳
編集- テリー・グンネル(Gunnell, Terry)「エッダ詩 (特集 北欧神話の世界)」『ユリイカ』2007年10月号、青土社
- ジョン・マッキネル(McKinnel, John)「原典資料 (特集 北欧神話の世界)」『ユリイカ』2007年10月号、青土社
所属する学会
編集日本国内
編集- 日本アイスランド学会
- 日本英文学会
- 日本中世英語英文学会
- 日本ケルト学会
- 日本映画英語教育学会
- 国際アーサー王学会日本支部
- 国際サガ学会
- カンバーランド・ウェストモーランド好古家協会
- 日本イギリス児童文学会
- 日本英文学会[8][リンク切れ]
日本国外
編集- Mythopoeic Society
- Viking Society for Northern Research, University College, London[8]
脚注
編集- ^ “信州大学人文学部教員ブログ 伊藤 盡”. 2012年12月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年1月13日閲覧。
- ^ a b c 「ゲルマンの英雄世界」講師紹介。
- ^ SOAR「研究者総覧 伊藤盡」。
- ^ a b c 「まるでアニメか…」講師紹介。
- ^ 「ゲルマンの英雄世界」講師紹介。
- ^ a b c d “J-GLOBAL - 伊藤盡 【研究者】の著書”. 2011年12月9日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “『ベーオウルフ』とその周辺 忍足欣四郎先生追悼論文集 - Webcat Plus”. 2011年12月9日閲覧。
- ^ a b “J-GLOBAL - 伊藤盡 【研究者】の所属学会”. 2011年12月9日閲覧。[リンク切れ]
参考文献
編集- 信州大学学術情報オンラインシステムSOAR 研究者総覧 伊藤盡 (2012年1月28日閲覧)
- J-GLOBAL - 伊藤盡【研究者】(2011年12月9日閲覧)
- 伊藤 盡 ゲルマンの英雄世界:イングランドと北欧の伝説を詠う人々の心 - 大学公開講座のセカンドアカデミー(2009年12月12日時点のアーカイブ) - 2011年12月9日閲覧。
- 伊藤 盡 まるでアニメかファンタジー ~中世イングランド・北欧の文字と遺跡をさぐる旅 - 大学公開講座のセカンドアカデミー[リンク切れ](2011年12月9日閲覧)
外部リンク
編集- 信州大学ホームページ 人文学部教員紹介 伊藤 盡
- 信州大学人文学部教員ブログ 伊藤 盡 at Archive.is (archived 2012年12月19日)
- エルフ語講座:シンダリン - トアステン・レンク作、伊藤盡訳 at Archive.is (archived 2013年4月27日)