仁右衛門島
仁右衛門島(にえもんじま)は、千葉県鴨川市太海の沖合約200mにある島。全島砂岩よりなる周囲約4kmの島で、千葉県では最も大きな島かつ唯一の有人島である。源頼朝や日蓮の伝説で知られ、個人所有ではあるが千葉県指定名勝となっているほか、新日本百景にも選ばれている。
仁右衛門島 | |
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所在地 | 日本千葉県鴨川市 |
所在海域 | 太平洋 |
座標 | 北緯35度4分36秒 東経140度6分16秒 / 北緯35.07667度 東経140.10444度座標: 北緯35度4分36秒 東経140度6分16秒 / 北緯35.07667度 東経140.10444度 |
面積 | 約0.03 km² |
海岸線長 | 約4 km |
プロジェクト 地形 |
島主である平野仁右衛門の名に因み、この名前になったといわれている。夏涼しく冬暖かい風光明媚な自然の楽園。金銀針茄子(キンギンハリナス)という珍しい植物もみられる。島の南側は荒々しい海岸線がみられ、自然の防波堤の役割も果たしている。
伝説
編集代々島主は平野仁右衛門を名乗り、現在の島主が推定で38代目。治承4年(1180年)、石橋山の戦いに敗れた源頼朝が安房に逃れた際、平野仁右衛門に助けられ、この島で平家軍から一時身を隠し、巻き返しを図ったと言い伝えられ、現在に至るまで平野仁右衛門一族がこの島を守り伝えている[注釈 1]。島の東部には、石橋山の戦いに敗れた源頼朝が、夜襲を避けて潜伏したとされる洞窟や、日蓮が朝日を拝したと伝えられる神楽岩があり、正一位福女稲荷大明神が祀られている[2]。現在の平野家家屋は、宝永元年(1704年)に建て直されたとされたもので、観光客に公開されている。
植生
編集夏涼しく冬暖かく、四季を通じて植生が豊かで花が咲き乱れる。特にキンギンナスビ(金銀針茄子)という珍しい植物をはじめ、イソギク、ハマカンゾウなどの海浜植物、ソテツなどの暖地性植物も豊富に見られる[2]。
地理
編集- 鴨川市太海浜445
- 面積約0.03km2
- 標高 不明
観光名所
編集- 神楽岩
- 島主(平野家)住居
- 芭蕉塚
- 亀岩
- 源頼朝のかくれ穴
交通
編集JR内房線太海駅より徒歩12分、太海漁港の乗船場より手漕ぎの渡し舟[注釈 2] で約5分。1350円、中学生1050円、5歳~小学生950円(往復乗船料、島の観覧料)。午前8時半から午後5時まで随時運行。
1971年公開の映画『ガメラ対深海怪獣ジグラ』には、この島が登場するシーンがある。古風な服装をする島民を見て主人公たちはタイムトラベルをしたと勘違いするが、島民はラジオを携行しており、島に関する伝承も紹介されている。