仁倉駅

かつて日本の北海道佐呂間町にあった日本国有鉄道の駅

仁倉駅(にくらえき)は、北海道網走支庁常呂郡佐呂間町字仁倉にかつて設置されていた、日本国有鉄道(国鉄)湧網線廃駅)である。電報略号ニク事務管理コードは▲122406[2]

仁倉駅
にくら
Nikura
(4.6 km) 浜佐呂間
所在地 北海道常呂郡佐呂間町字仁倉
北緯44度3分1秒 東経143度54分35秒 / 北緯44.05028度 東経143.90972度 / 44.05028; 143.90972
所属事業者 日本国有鉄道(国鉄)
所属路線 湧網線
キロ程 41.4 km(中湧別起点)
電報略号 ニク
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
開業年月日 1953年昭和28年)10月22日[1]
廃止年月日 1987年(昭和62年)3月20日[1]
備考 湧網線廃線に伴い廃駅
仮乗降場との距離は実キロ
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1977年の仁倉駅と周囲約500m範囲。右上が網走方面。仁倉地区の中心に位置する。右下は仁倉川、左上は佐呂間別川。島状の単式ホームがはっきりと見えるが、既に無人駅になっており、駅裏側の本線へ棒線化されている。配線は芭露駅と同様で、本線が直線の片開分岐を持ち、駅舎側は貨物用の副本線として使用されていた。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

歴史

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駅名の由来

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当駅が所在した地名より。地名は、アイヌ語の「ニクリ・アン・ペッ」(森林のある川)に由来する[5]

駅構造

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廃止時点で、島式ホーム(片面使用)1面1線を有する地上駅であった。ホームは線路の北側(網走方面に向かって左手側)に存在した。転轍機を持たない棒線駅となっていた[6]

無人駅となっていた[4]が、有人駅時代の駅舎が残っていた。駅舎は構内の北側に位置し、ホームを結ぶ通路で連絡した[6]。駅舎とホームの間には花壇が作られていた[6]。駅自体は完全無人であるが、駅近隣の個人が乗車券を販売する簡易委託駅となっていた。受託者は1983年(昭和58年)時点で70歳に近い農家の老婦人で、駅舎の清掃も行っており、当時の国鉄から「湧網沿線でいちばんきれいな駅」と太鼓判を押されていたという[6]

利用状況

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乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。

年度 乗車人員 出典 備考
年間 1日平均
1978年(昭和53年) 70 [7]

駅周辺

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駅跡

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駅舎及び駅構内の施設は1988年(昭和63年)9月頃には既に撤去されており、2011年(平成23年)時点では更地となり、何も残っていない[9]

また、駅跡周辺は2011年(平成23年)時点では廃屋ばかりの荒地になっていた[9]。線路跡は築堤が一部残存しており[9]、浜佐呂間駅寄り、仁倉川の先の六号の沢川にコンクリート造りの「六号の沢川橋梁」が、亀裂が入った危険な状態ながら残存していた[9]

隣の駅

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日本国有鉄道
湧網線
知来駅 - <紅葉橋仮乗降場> - 仁倉駅 - 浜佐呂間駅

脚注

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  1. ^ a b c d e 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、915頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、243頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362023年3月21日閲覧 
  3. ^ “日本国有鉄道公示第570号”. 官報. (1972年2月8日) 
  4. ^ a b 「通報 ●湧網線床丹駅ほか4駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報日本国有鉄道総裁室文書課、1972年2月8日、2面。
  5. ^ 太田幸夫『北海道の駅878ものがたり 駅名のルーツ探究』富士コンテム、2004年2月、169頁。ISBN 978-4893915498 
  6. ^ a b c d 宮脇俊三 編『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』原田勝正小学館、1983年7月、161頁。ISBN 978-4093951012 
  7. ^ 藤田, 稔 編『国鉄全駅大事典』藤田書店、1980年4月30日、910頁。doi:10.11501/12065814https://dl.ndl.go.jp/pid/12065814 
  8. ^ a b 『北海道道路地図 改訂版』地勢堂、1980年3月、19頁。 
  9. ^ a b c d 本久公洋『北海道の鉄道廃線跡』北海道新聞社、2011年9月、104頁。ISBN 978-4894536128 

関連項目

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