京須 偕充(きょうす ともみつ、1942年11月12日[1] - )は、落語の録音プロデューサー、落語評論家。日本文芸家協会会員[2]

来歴

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東京生まれ[3]慶應義塾大学法学部卒業[2]。CBSソニー第1AV事業部制作三部課長、A&R第五部次長を経て、ソニー・ミュージックエンタテインメント・チーフプロデューサー[3]

ソニー・ミュージック(旧:CBS・ソニー)のプロデューサーとして、6代目三遊亭圓生の「圓生百席」や3代目古今亭志ん朝の作品など、数多くの落語レコード、CDの制作を手がけている。また、「朝日名人会」(有楽町朝日ホールで開催)、「朝日いつかは名人会」(浜離宮朝日ホールで開催)などの落語会をプロデュースしている(この落語会は録音することを前提としても開催)。

2006年から[2]TBSテレビ(他にはBS-TBSCS TBSチャンネル)で放送されている『落語研究会』に出演し、落語の解説をしている。

2003年 - 2010年、文化庁芸術選奨選考委員(大衆芸能部門、研究・評論部門)[2]

2011年、第11回林家彦六賞特別賞受賞。

2024年、TBSテレビ落語研究会』解説を卒業。9月15日、地上波放送回が最後の出演となった。[4]

著作

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  • 圓生の録音室(青蛙房、1987)、中公文庫、1999、ちくま文庫、2007、講談社文芸文庫、2023
  • みんな芸の虫(青蛙房、1989)
  • 芝居と寄席と(青蛙房、1991)
  • はなし家写真館 名手10傑・聴かせる視点(写真:横井洋司、青蛙房、1995.3)
  • らくごコスモス 落語、昨日今日明日(弘文出版、1996)
  • ガイド落語名作100選(弘文出版、1999)
  • ガイド落語名作プラス100選(弘文出版、1999)
  • 古典落語CDの名盤(光文社新書、2004)
  • 落語博物誌噺・噺家・高座をめぐるアイテム112(弘文出版、2005)
  • 志ん朝の高座(写真:横井洋司、筑摩書房、2005)
  • 落語名人会 夢の勢揃い(文春新書、2005)
  • 古典落語 これが名演だ!(光文社新書、2005)
  • とっておきの東京ことば(文春新書、2006)
  • 落語で江戸のうらおもて(ちくま文庫、2006)
  • NHK趣味悠々「落語をもっと楽しもう」テキスト(執筆のみ、日本放送出版協会、2006)
  • 戦後10年 東京の下町(文春新書、2007)
  • 幇間(たいこもち)は死なず 落語に学ぶ仕事術(ソニー・マガジンズ新書、2007)
  • 志ん朝の走馬灯(ちくま文庫、2009)
  • こんな噺家は、もう出ませんな 落語[百年の名人]論(講談社、2011)
  • 落語の聴き熟し―噺の真意・人物の本音・演者の狙いを聴く(弘文出版、2011)
  • 落語家 昭和の名人くらべ(文藝春秋、2012)
  • 落語名作200席〈上下〉(角川ソフィア文庫、2014)
  • これで落語がわかる―知っておきたいアイテム112(弘文出版、2017)

編纂

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  • 志ん朝の落語 1 - 6(ちくま文庫、2003 - 2004)
  • 雑誌 落語〈37号〉落語30年これまでとこれからの(弘文出版、2008)
  • 落語ことば・事柄辞典(著:榎本滋民 / 編:京須偕充、角川ソフィア文庫、2017)
  • 「昭和落語名演 秘蔵音源CDコレクション」(2024年2月~3月、アシェット・コレクションズ・ジャパン)- 監修・執筆(創刊号~第3号まで)

出演

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*落語研究会関連を除く。

脚注

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  1. ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.540
  2. ^ a b c d 読売人物データベース
  3. ^ a b 日外アソシエーツ現代人物情報
  4. ^ TBS落語研究会公式Xアカウント”. 2024年9月25日閲覧。

外部リンク

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以下すべて「otonanoソニーミュージックダイレクト)」サイト内。