京都本大賞(きょうとぼんたいしょう)は、日本文学賞の1つ[1]

京都本大賞
(きょうとぼんたいしょう)
受賞対象過去1年間に発刊された小説のうち京都府を舞台にした作品の中から実行委員会が、3作を選出、最終は読者の投票にて決定
日本の旗 日本
主催京都本大賞実行委員会
初回2013年
最新回2024年
最新受賞者夏川草介『スピノザの診察室』
京都ガイド本大賞
(きょうとガイドぼんたいしょう)
受賞対象京都ガイド本
日本の旗 日本
主催京都ガイド本大賞実行委員会
初回2014年
最新回2023年
最新受賞者『私だけのとっておき京都:憧れシーン♯55』

本項では、同時に開催されている京都ガイド本大賞(きょうとガイドぼんたいしょう)についても記述する。

概要

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京都本大賞は、京都府にある書店や出版社、出版取次からなる京都本大賞実行委員会が主催しており[2][3][4]、京都府書店商業組合、KBS京都京都新聞が後援している[5]。2013年に創設された[6]

選考対象は、過去1年間に発刊された小説のうち、京都を舞台にした作品に限られる[1]。実行委員会がノミネート作3作を選び出した後、書店員の他に、一般の読者が選考に当たり、投票によって受賞作が決定される[5][7]

2014年には、京都本大賞実行委員会の発案で、同賞の部門の1つとして、京都ガイド本大賞が創設されている[6][8]。この賞は、出版社からエントリーされた京都ガイド本の中から、京都の書店員の投票によって受賞作が決定されるものである[6][9][10]。京都ガイド本大賞実行委員会が主催しており[9]、京都本大賞と同時に開催されている[4]

京都本大賞受賞作

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年は受賞作の発表の年。

回(年) 受賞作 著者 刊行
第1回(2013年) 受賞 珈琲店タレーランの事件簿
また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を[11]
岡崎琢磨 宝島社文庫、2012年8月。
候補 史上最強の内閣 室積光 小学館文庫、2013年3月。
回廊の陰翳 広川純 文春文庫、2012年11月。
第2回(2014年) 受賞 聖なる怠け者の冒険[12] 森見登美彦 朝日新聞出版、2013年5月。
候補 テ・鉄輪 入江敦彦 光文社、2013年9月。
光秀の定理(レンマ) 垣根涼介 角川書店、2013年8月。
第3回(2015年) 受賞 ぼくは明日、昨日のきみとデートする[13] 七月隆文 宝島社文庫、2014年8月。
候補 異邦人(いりびと) 原田マハ PHP研究所、2015年3月。
左京区恋月橋渡ル 瀧羽麻子 小学館文庫、2015年2月。
第4回(2016年) 受賞 京都寺町三条のホームズ[4] 望月麻衣 双葉文庫、2015年4月。
候補 若冲 澤田瞳子 文藝春秋、2015年4月。
史上最強の大臣 室積光 小学館文庫、2015年5月。
第5回(2017年) 受賞 ニーチェが京都にやってきて:
17歳の私に哲学のこと教えてくれた。[2]
原田まりる ダイヤモンド社、2016年9月。
候補 罪の声 塩田武士 講談社、2016年8月。
手のひらの京(みやこ) 綿矢りさ 新潮社、2016年9月。
第6回(2018年) 受賞 異邦人(いりびと)[5] 原田マハ PHP文芸文庫、2018年3月。
候補 ブラックオアホワイト 浅田次郎 新潮文庫、2017年11月。
雪の香り 塩田武士 文春文庫、2017年8月。
第7回(2019年) 受賞 京都府警あやかし課の事件簿 天花寺さやか PHP文芸文庫、2019年1月。
候補 告白の余白 下村敦史 幻冬舎文庫、2018年12月。
室町無頼 垣根涼介 新潮文庫、2019年2月。
第8回(2020年) 受賞 二十年目の桜疎水 大石直紀 光文社文庫、2019年9月。
候補 活動寫眞の女 浅田次郎 双葉文庫、2020年1月。
手のひらの京(みやこ) 綿矢りさ 新潮文庫、2019年3月。
第9回(2021年) 受賞 メイド・イン京都 藤岡陽子 朝日新聞出版、2021年1月。
候補 京都スタアホテル 柏井壽 小学館文庫、2020年12月。
月のない夜に 岸田るり子 徳間文庫、2020年12月。
第10回(2022年) 受賞 ジュリーの世界 増山実 ポプラ社、2021年4月。
候補 若旦那のひざまくら 坂井希久子 双葉文庫、2021年11月。
京都くれなゐ荘奇譚:呪われよと恋は言う 白川紺子 PHP文芸文庫、2021年5月。
第11回(2023年) 受賞[14] 猫を処方いたします。 石田祥 PHP文芸文庫、2023年3月。
候補 ちとせ 高野知宙 祥伝社、2022年11月。
そして花子は過去になる 木爾チレン 宝島社文庫、2023年2月。
第12回(2024年) 受賞[15] スピノザの診察室 夏川草介 水鈴社(発売:文藝春秋)、2023年10月。
候補[16] 月曜日の抹茶カフェ 青山美智子 宝島社文庫、2023年6月。
さんかく 千早茜 祥伝社文庫、2023年10月。

京都ガイド本大賞受賞作

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年は受賞作の発表の年。

受賞作 著者 刊行
2014 受賞 まっぷる 超詳細!京都さんぽ地図[9] - 2014年7月 昭文社
リピーター賞 京都 和菓子めぐり 鈴木宗康鈴木宗博 2014年4月 淡交社
2015 受賞 京都、街歩きガイド。[17] - 2015年8月 マガジンハウス
リピーター賞 京都の路地裏 柏井壽 2014年9月 幻冬舎
2016 受賞 ひとりで歩く京都本[18] - 2016年3月 京阪神エルマガジン社
リピーター賞 京都の凸凹を歩く 梅林秀行 2016年5月 青幻舎
2017 受賞 京都パンガイド+大阪・神戸・滋賀 - 2017年4月 朝日新聞出版
リピーター賞 深ぼり京都さんぽ[19] グレゴリ青山 2017年7月 集英社インターナショナル
2018 受賞 一日乗車券でめぐる京都さんぽ[10] - 2018年6月 JTBパブリッシング
リピーター賞 たのしいおいしい京都ごはんとおやつ 甲斐みのり 2018年7月 朝日新聞出版
2019 受賞 京都案内 - 2019年8月 リーフ・パブリケーションズ
リピーター賞 体験が楽しい!京都本 - 2019年6月 京阪神エルマガジン社
2020 受賞 芸妓さんが教える京都ええとこ映えるとこ - 2020年8月 JTBパブリッシング
リピーター賞 京都滋賀うまいラーメン 極旨一杯ラーメン新時代到来! - 2019年11月 リーフ・パブリケーションズ
2021 受賞 京都のトリセツ 地図で読み解く初耳秘話 - 2021年4月 昭文社
リピーター賞 京都 古民家カフェ日和 古都の記憶を旅する43軒 川口葉子 2021年4月 世界文化社
2022 受賞 地球の歩き方 京都 - 2022年3月 学研プラス
リピーター賞 京都一周トレイル マップ&ガイド - 2021年10月 ナカニシヤ出版
2023 受賞[20] 私だけのとっておき京都:憧れシーン♯55 - 2023年2月 JTBパブリッシング
リピーター賞 謎解きガイドブック京都:陰陽師が隠した宝物 - 2022年8月 朝日新聞出版

脚注

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  1. ^ a b 第6回京都本大賞に原田マハ『異邦人』が決定! 才能と美に翻弄された人々を描く美術小説”. 日本出版販売 (2018年10月31日). 2019年6月29日閲覧。
  2. ^ a b “第5回京都本大賞、『ニーチェが京都に~』(ダイヤモンド社)に”. 新文化. (2017年11月8日). https://www.shinbunka.co.jp/news2017/11/171108-01.htm 2019年6月29日閲覧。 
  3. ^ 地下鉄・市バス応援キャラクター太秦萌 小説 太秦荘ダイアリー”. 大垣書店 (2019年4月10日). 2019年6月29日閲覧。
  4. ^ a b c “第4回「京都本大賞」、『京都寺町三条のホームズ』に”. 新文化. (2016年10月5日). https://www.shinbunka.co.jp/news2016/10/161005-02.htm 2019年6月29日閲覧。 
  5. ^ a b c 第6回京都本大賞『異邦人』が受賞/原田マハ氏「京都に憧れ」”. 日本書店商業組合連合会. 2019年6月29日閲覧。
  6. ^ a b c 「京都ガイド本大賞2018」発表”. 大垣書店 (2018年10月4日). 2019年6月29日閲覧。
  7. ^ “地域ごとの本の賞が活況 ご当地本、書店の連携…今を映す”. 日本経済新聞. (2018年5月19日). https://www.nikkei.com/article/DGKKZO30686030Y8A510C1MY5000/ 2019年6月29日閲覧。 
  8. ^ 京都の書店員さんが選んだNo.1京都ガイド本が決定!『まっぷる 超詳細!京都さんぽ地図』が本日、京都ガイド本大賞を受賞!”. 昭文社 (2014年10月1日). 2019年6月30日閲覧。
  9. ^ a b c “京都ガイド本大賞に昭文社『京都さんぽ地図』”. 新文化. (2014年10月1日). https://www.shinbunka.co.jp/news2014/10/141001-05.htm 2019年6月29日閲覧。 
  10. ^ a b “第5回京都ガイド本大賞、「一日乗車券でめぐる京都さんぽ」に”. 新文化. (2018年10月4日). https://www.shinbunka.co.jp/news2018/10/181004-03.htm 2019年6月29日閲覧。 
  11. ^ おすすめの京都本はこれどすえ 京都本大賞”. Honya Club. 2019年7月2日閲覧。
  12. ^ “京都本大賞に森見登美彦さん「聖なる怠け者の冒険」”. 朝日新聞. (2014年11月3日). https://www.asahi.com/articles/ASGC345GDGC3PLZB003.html 2019年7月2日閲覧。 
  13. ^ “ちょっと読んでみたい…京都本大賞に七月さんの「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」”. 産経新聞. (2015年11月4日). https://www.sankei.com/article/20151104-YEAK7BMDHFIC7BPEFQDRMCBAUY/ 2019年7月2日閲覧。 
  14. ^ "第11回みんなで選ぶ京都本大賞:大賞決定しました!."京都府書店商業組合HP. 2024年6月8日閲覧。
  15. ^ "第12回みんなで選ぶ京都本大賞:大賞決定しました!."京都府書店商業組合(2024年10月31日). 2024年11月1日閲覧。
  16. ^ "第12回みんなで選ぶ京都本大賞:投票開始のお知らせです。."京都府書店商業組合. 2024年11月1日閲覧。
  17. ^ “京都ガイド本大賞に『京都、街歩きガイド。』(マガジンハウス)”. 新文化. (2015年10月7日). https://www.shinbunka.co.jp/news2015/10/151007-02.htm 2019年6月29日閲覧。 
  18. ^ 京都本大賞 [@kyotobontaisho] (2016年10月4日). "2016年10月4日のツイート". X(旧Twitter)より2019年6月30日閲覧
  19. ^ 「京都ガイド本大賞2017」発表”. 大垣書店 (2017年10月5日). 2019年6月30日閲覧。
  20. ^ "「京都ガイド本大賞2023」の授賞本のご紹介です。."京都府書店商業組合HP. 2024年6月8日閲覧。

外部リンク

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