五臭化リン
五臭化リンは化学式PBr5の鮮やかな黄色の固体であり、固体の場合はイオン結晶PBr4+Br-であるが、気体状態ではPBr 3 とBr2に完全に分解される。このとき、15Kまで急冷すると、イオン性化合物が生成される[PBr4]+[Br3]-。[1]
五臭化リン | |
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Phosphorus(V) bromide | |
別称 臭化リン(V) | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 7789-69-7 |
PubChem | 62678 |
ChemSpider | 56429 |
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特性 | |
化学式 | PBr5 |
モル質量 | 430.49 |
外観 | 黄色固体 |
密度 | 3.61 g/cm3 |
融点 |
大约100 °C (分解) |
沸点 |
106 °C (分解) |
水への溶解度 | 分解 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
有機化学では、カルボン酸を臭化アシルに変換するために使用される。腐食性が強く、丁寧な保管が求められる。100℃以上で分解し、三臭化リンと臭素を生成する[2]:
さらに反応してPBr7([PBr4]+[Br3]-)。[3]
脚注
編集- ^ 张青莲. 《无机化学丛书》第四卷:氮、磷、砷分族. 北京: 科学出版社. pp. P235. ISBN 7-03-002238-6
- ^ グリーンウッド, ノーマン; アーンショウ, アラン (1997). Chemistry of the Elements (英語) (2nd ed.). バターワース=ハイネマン. ISBN 978-0-08-037941-8。
- ^ Popov, A. I.; Skelly, N. E. (1954). “Spectrophotometric Study of Phosphorus Pentabromide in Various So1vents”. J. Am. Chem. Soc. 76 (15): 3916–3919. doi:10.1021/ja01644a014.