五十石駅
かつて日本の北海道標茶町にあった北海道旅客鉄道の鉄道駅
五十石駅(ごじっこくえき)は、かつて北海道川上郡標茶町オソベツにあった北海道旅客鉄道(JR北海道)釧網本線の駅(廃駅)。駅番号はB60。事務管理コードは▲111605[2]。 廃止前までは上下1本の普通列車が当駅を通過していた。
五十石駅 | |
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駅舎(2017年2月) | |
ごじっこく Gojikkoku | |
◄B59 茅沼 (5.4 km) (8.5 km) 標茶 B61► | |
所在地 | 北海道川上郡標茶町オソベツ723-1 |
駅番号 | ○B60 |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | ■釧網本線 |
キロ程 | 36.7 km(網走起点) |
電報略号 | コク |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
開業年月日 | 1927年(昭和2年)9月15日[1] |
廃止年月日 | 2017年(平成29年)3月4日[JR北 1] |
備考 | 無人駅 |
歴史
編集- 1927年(昭和2年)9月15日:鉄道省釧網本線釧路駅[注 1] - 標茶駅間開業に伴い開業(一般駅)[3]。
- 1936年(昭和11年)10月29日:釧網線が釧網本線に改称。
- 1949年(昭和24年)6月1日:公共企業体日本国有鉄道(国鉄)に移管。
- 1960年(昭和35年)10月25日:貨物の取り扱いが終了[4]。
- 1973年(昭和48年)2月5日:駅員配置が運転扱い要員のみとなる[5]。荷物の取り扱いが終了。出改札業務が終了。
- 1986年(昭和61年)
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、北海道旅客鉄道(JR北海道)に承継[1]。
- 2016年(平成28年)8月19日:JR北海道が標茶町に対して、2017年(平成29年)3月に実施予定のダイヤ改正で当駅を廃止する意向を文書で通達[新聞 2][新聞 3]。
- 2017年(平成29年)3月4日:利用者減少に伴い、同日実施のダイヤ改正に併せ廃止[JR北 1]。
駅名の由来
編集1973年(昭和48年)に国鉄北海道総局が発行した『北海道 駅名の起源』では、明治20年代にアトサヌプリの硫黄運搬のために釧路川を五十石船がここまでさかのぼってきたための名称[7]、と紹介している。
駅構造
編集単式ホーム1面1線の地上駅。摩周駅管理の無人駅だった。旧下り本線が使われており、かつては上り本線(相対式ホーム)も有していた[8]。駅舎は車掌車を改造したものである。
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駅舎(2004年9月)
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ホーム(2017年2月)
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駅名標(2017年2月)
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駅舎跡(2018年9月)
利用状況
編集廃止直前の2016年(平成28年)時点で通学などで定期利用している乗客が3人いたが、翌年度以降は1人になる見通しであった[新聞 3]。
廃止直前までの乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。
また、「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去5年間の各調査日における平均である。
年度 | 乗車人員 | 出典 | 備考 | ||
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年間 | 1日平均 | JR調査 | |||
1975年(昭和50年) | 825 | (2.3) | [9] | ||
1976年(昭和51年) | 737 | (2.0) | |||
1978年(昭和53年) | 2 | [10] | |||
1981年(昭和56年) | 365 | (1.0) | [9] | ||
1982年(昭和57年) | 160 | (0.4) | |||
1983年(昭和58年) | 80 | (0.2) | |||
1984年(昭和59年) | 50 | (0.1) | |||
1985年(昭和60年) | 365 | (1.0) | |||
1986年(昭和61年) | 365 | (1.0) | |||
1987年(昭和62年) | 365 | (1.0) | |||
1988年(昭和63年) | 365 | (1.0) | |||
1989年(平成元年) | 365 | (1.0) | |||
1990年(平成 | 2年)116 | (0.3) | |||
1991年(平成 | 3年)92 | (0.3) | |||
1992年(平成 | 4年)31 | (0.1) | |||
1993年(平成 | 5年)28 | (0.1) |
駅周辺
編集小さな集落がある。
隣の駅
編集脚注
編集注釈
編集- ^ この時点では釧路駅 - 別保信号場(→東釧路駅)間は根室本線との重複区間。
出典
編集- ^ a b 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、924頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、246頁。doi:10.11501/1873236 。2023年4月2日閲覧。
- ^ 内閣印刷局, ed (1927-09-08). “鉄道省告示 第198号”. 官報 (国立国会図書館デジタルコレクション) (210) .
- ^ 『鉄道百年の歩み』 p. 95
- ^ 『鉄道百年の歩み』 p. 104
- ^ 『鉄道百年の歩み』 p. 117
- ^ 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、161頁。ASIN B000J9RBUY。
- ^ 『北海道 釧網本線』 p. 86
- ^ a b “Ⅴ. 建設・運輸・水道” (PDF). 標茶町統計書(2021年版). 標茶町. p. 51 (2021年). 2022年7月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月4日閲覧。
- ^ 藤田, 稔 編『国鉄全駅大事典』藤田書店、1980年4月30日、912頁。doi:10.11501/12065814 。
- ^ “阿歴内線路線図” (PDF). 標茶町. 2019年11月14日閲覧。
- ^ 下り順に記載。路線は茅沼駅方の東釧路駅が起点。
JR北海道
編集- ^ a b “平成29年3月ダイヤ改正について” (PDF). 北海道旅客鉄道 (2016年12月16日). 2016年12月16日閲覧。
新聞記事
編集- ^ “古いといえど駅舎1万円ちょい 釧網本線美留和駅と南弟子屈駅 落札した坪井さん「復元し保存を」”. 北海道新聞. (1986年10月14日)
- ^ どうしんウェブ/電子版(社会) (2016年9月7日). “釧網線五十石駅、来春廃止の意向 JR、標茶町に伝える” (日本語). 北海道新聞 (北海道新聞社). オリジナルの2016年10月23日時点におけるアーカイブ。 2016年10月23日閲覧。
- ^ a b 釧路新聞 (2016年9月7日). “五十石駅を廃止する方針/JR北海道” (日本語). 釧路新聞 (釧路新聞社). オリジナルの2016年9月7日時点におけるアーカイブ。 2016年9月7日閲覧。
参考文献
編集- グループ169.1『北海道 釧網本線』(1999年)
- 北海道旅客鉄道釧路支社『JR釧路支社 鉄道百年の歩み』(2001年)
- 本久公洋『北海道鉄道駅大図鑑』 北海道新聞社(2008年) ISBN 978-4-89453-464-3
関連項目
編集外部リンク
編集- 五十石駅 - JR北海道釧路支社