二枚目(にまいめ)は、美男子のこと[1]

概要

編集

「二枚目」という用語は、歌舞伎用語をもとに、江戸時代に生まれた[1]。歌舞伎の看板は、通常は8枚から成っていた[1]。一枚目の看板は「書き出し」と言われ、主役の名が書かれ、二枚目の看板には若い色男役者の名が書かれることになっていた[1]。また、三枚目の看板には道化役の名が書かれることになっていた[注釈 1]

このようなわけで、また歌舞伎では美男子というと、美しく見せるべく化粧で白く塗っていたため、「二枚目」という言葉はやさ男(「優男」の字が当てられる事が多い)の美男子を意味するようになった。

歌舞伎の看板

編集

なお、歌舞伎の看板に基づく歌舞伎用語としては以下のような物がある。

  • 一枚目:主役:そのまま主役。「一枚看板」という用法もある
  • 二枚目:色男:優男で色事担当
  • 三枚目:道化:お笑い担当
  • 四枚目:中軸:中堅役者 まとめ役
  • 五枚目:敵役:一般的な敵役
  • 六枚目:実敵:憎めない善要素のある敵役
  • 七枚目:実悪:巨悪 ラスボス 全ての悪事の黒幕
  • 八枚目:座長:元締め

二枚目にちなんだ作品

編集

脚注

編集

注釈

編集
  1. ^ 「三枚目」という言葉も使われている。

出典

編集
  1. ^ a b c d 武光誠『歴史から生まれた日常語の由来辞典』東京堂出版、1998

関連項目

編集