二十四進法

24を底とし、底およびその冪を基準にして数を表す方法

二十四進法(にじゅうよんしんほう)とは、24(てい)とし、底およびそのを基準にして数を表す方法である。

記数法

編集

二十四進記数法とは、24 を底とする位取り記数法である。慣用に従い、通常のアラビア数字十進数とし、二十四進記数法の表記は括弧および下付の 24 で表す。二十四進記数法で表された数を二十四進数と呼ぶ。

一般には、0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, A, B, C, D, E, F, G, H, I, J, K, L, M, N の 24 個の数字を用いる。右端あるいは小数点で 1 の桁を表す。数字の意味する数は、左に 1 桁ずれると 24 倍になり、右に 1 桁ずれると 1/24 になる。(11)24 という表記において、左の「1」は二十四を表し、右の「1」は一を表し、合わせて二十五を表す。I と 1 および O と 0 は紛らわしいので、18 から 23 を表すのに I, J, K, L, M, N の代わりに J, K, L, M, N, P を用いることもある。

同様に、二十四進記数法では (50)24120 (5×241) を、(100)24576 (1×242) を意味する。

命数法

編集

二十四進命数法とは、24 を底とする命数法である。

数詞

編集

自然言語では、パプア諸語パプアニューギニア)のウンブ・ウング語英語版[1] (Umbu-Ungu) が二十四進法の数詞を持つ[2]。内部に四進法を含み、また 24 を超えて 32 まで数詞がある複雑な体系である。以下にウンブ・ウング語の数詞を示す。

1 telu
2 talu
3 yepoko
4 kise
5 te(lu)pakara
6 talupakara
7 yepokopakara
8 eŋgaki
9 rurepoŋga telu
10 rurepoŋga talu
11 rurepoŋga yepoko
12 rurepo
13 malapuŋga telu
14 malapuŋga talu
15 malapuŋga yepoko
16 malapu
20 supu
24 tokapu
28 alapu
32 polaŋgipu
48 tokapu talu
72 tokapu yepoko
576 tokapu tokapu

単位系

編集

1 は 24 時間である。また、の含有率を示すカラットは 24 分率である。

質量の単位では 1 兩が 24 銖だった[3]

関連項目

編集

参考文献

編集
  1. ^ Gordon, Raymond G., Jr., ed. (2005), “Umbu-Ungu”, Ethnologue: Languages of the World (15 ed.), http://www.ethnologue.com/show_language.asp?code=ubu 2008年3月16日閲覧。 
  2. ^ Bowers, Nancy; Lepi, Pundia (1975), “Kaugel Valley systems of reckoning”, Journal of the Polynesian Society 84 (3): 309-324, オリジナルの2011年6月4日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20110604091351/http://www.ethnomath.org/resources/bowers-lepi1975.pdf 
  3. ^ wikisource:zh:漢書/卷021: 二十四銖為兩。十六兩為斤。三十斤為鈞。四鈞為石。