主題と変奏 (プーランク)
フランシス・プーランク作曲のピアノのための変奏曲
『主題と変奏』(Thème varié) FP151 は、フランシス・プーランクが1951年に作曲したピアノのための変奏曲。
概要
編集作曲は1951年の2月から9月にかけて、ノワゼに建てたル・グラン・コトーと呼ばれる邸宅で行われた[1]。手稿譜には「私の親愛なるヴォロディア、我が心と我が音楽のピアニストヘ」と書かれており、この時点ではウラディミール・ホロヴィッツへと曲を献呈し、初演を依頼するつもりであったらしい[1]。しかし、実際の初演は1952年12月15日にパリのサル・ガヴォーでジャック・フェヴリエによって行われ、楽曲は家族ぐるみで付き合いのあったジェネヴィエーヴ・シェンキェヴィチ(Geneviève Sienkiewicz)に捧げられた[1]。
様式的には主題と変奏から成る古典的な変奏曲である[1]。プーランクは主題に続く変奏のそれぞれに、自らの気質を表す単語を一つずつ与えていっている[2]。
楽曲構成
編集主題と11の変奏によって構成される[3]。演奏時間は約12分[3]。
- 主題 Très calme et sans hâte
- 第1変奏 Joyeuse(陽気) Allegro molto
- 第2変奏 Noble(気品) Lent
- 第3変奏 Pastorale(牧歌的) Allegretto
- 第4変奏 Sarcastique(嫌味) Allegro molto, très violent
- 第5変奏 Mélancolique(憂鬱) Très calme
- 第6変奏 Ironique(皮肉) Allegretto
- 第7変奏 Élégiaque(哀歌風) Excessivement
- 第8変奏 Volubile(多弁的) Presto
- 第9変奏 Fantasque(移り気) Allegretto molto
- 第10変奏 Sybilline, Bien lent
- 第11変奏 Finale(終曲) Allegro molto
出典
編集参考文献
編集外部リンク
編集- 主題と変奏の楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト
- 主題と変奏 - オールミュージック