中込 陽翔(なかごみ はると、2002年1月23日 - )は、山梨県南巨摩郡鰍沢町(現:富士川町)出身[2]のプロ野球選手(投手)。右投右打。東北楽天ゴールデンイーグルス所属。

中込 陽翔
東北楽天ゴールデンイーグルス #26
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 山梨県南巨摩郡鰍沢町(現:富士川町
生年月日 (2002-01-23) 2002年1月23日(23歳)
身長
体重
175 cm
77 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2024年 ドラフト3位
年俸 1000万円(2025年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴

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プロ入り前

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富士川町立鰍沢小学校のときに野球を始め、富士川町立鰍沢中学校時代は硬式野球チームの『北杜ボーイズ』でプレーし[3]、投手と三塁手として活躍した[4]

山梨学院高校では1年秋に正捕手として県大会準優勝[5]も関東地区大会では1回戦敗退[6]。2年春は、後に正捕手となる1学年下の栗田勇雅[7]が入部してきたこともあり、県大会2回戦では捕手で先発出場[8]、同3回戦では投手として公式戦初登板[9]と捕手兼投手としてプレー。県大会では優勝を果たしたが[10]、関東地区大会では2回戦(初戦)で敗退し、中込の出場機会は無かった[11]。2年夏は背番号12でベンチ入りしたが、山梨大会では2回戦(初戦)に投手として登板[12]したのみであり、甲子園大会では中込の出場機会はなく、チームは初戦敗退[13]。2年秋は背番号1のエース[14]として関東地区大会ベスト4に入り[15]、翌2019年春の甲子園大会に出場し、中込は背番号10で1回戦に登板したが、1/3回を3安打2失点で降板となり[16]、大会終了後には右肘の疲労骨折が判明した。6月に復帰し[14]、3年夏の山梨大会では2試合に登板[17][18]。ただ、甲子園大会では登板機会がなく、チームは初戦で敗退した[19]

山梨学院大学へ進学するも、1年春のリーグ戦は新型コロナウイルスの影響で中止[20]。1年秋のリーグ戦で2試合にリリーフ登板すると、2年春からは先発も任された[21]。プロ志望届は提出せず[22]、就職を考えていたというが[23]、4年秋のリーグ戦で準優勝し、チーム11年ぶりとなる関東地区大学野球選手権へ出場[24]創価大学との2回戦では2失点完投勝利を挙げるなど[25]、チーム史上初のベスト4に貢献した[2]。同選手権で3試合に登板して好投したことから「なんか、これで野球辞めちゃったらもったいないな」「育成ドラフトの最後まで見てたんですけど、徳島インディゴソックスからすごくたくさん選ばれていたので」と同球団へ入団したい旨をコーチに相談したところ、同球団元監督で山梨学院高校OBである牧野塁から連絡を取ってもらえることになり、入団テストを受験[23]2023年12月18日に特別合格選手として発表された[26]。背番号は29[27]

四国IL・徳島時代

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2024年、前期は左打者に課題を抱えていたが、低めに落ちる変化球を習得し、後期はその課題を克服[28]。8・9月の2か月では、15試合の登板で防御率1.57と好成績を収め、8-9月度の月間新人賞(投手部門)を受賞した[29]。この年は連投や回跨ぎも厭わず、リーグトップの43試合に登板してリリーフながら規定投球回に到達[28]8勝2敗11ホールド2セーブ・防御率1.97を記録し[30][注 1]、最多勝利のタイトルを獲得した[32]

2024年10月24日に開催されたNPBドラフト会議にて、東北楽天ゴールデンイーグルスから3位指名を受けた[33]。11月12日には契約金6000万円・年俸1000万円(いずれも金額は推定)で入団に合意[1]。12月7日に新入団選手発表会見が行われ、背番号は26と発表された[34]

選手としての特徴

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テイクバックが小さい[35]サイド気味の変則スリークォーター右腕[28]。闘志あふれるピッチングが魅力である[4][36]

持ち球は最速150km/hのストレートスライダーフォークシンカーチェンジアップカットボールがある[28]

詳細情報

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独立リーグでの投手成績

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出典は四国アイランドリーグplusデータサイト[30]





















































W
H
I
P
2024 徳島 43 0 0 0 0 8 2 2 11 .800 238 59.1 56 1 7 - 2 77 2 0 15 13 1.97 1.06
通算:1年 43 0 0 0 0 8 2 2 11 .800 238 59.1 56 1 7 - 2 77 2 0 15 13 1.97 1.06
  • 各年度の太字はリーグ最高

独立リーグでのタイトル・表彰

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タイトル
  • 最多勝:1回(2024年[32]
表彰
  • 月間新人賞(投手部門):1回(2024年8-9月度[29]

背番号

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  • 29(2024年[27]
  • 26(2025年[34] - )

脚注

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注釈

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  1. ^ 防御率1.97はリーグ3位、77奪三振はリーグ4位を記録した[31]

出典

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  1. ^ a b 楽天ドラフト3位 富士川町出身 中込陽翔投手が契約合意」『NHK』2024年11月13日。2024年12月7日閲覧
  2. ^ a b 「60試合くらい登板できる選手に」中込陽翔投手が楽天から3位指名 最速150㎞のストレートと多彩な変化球が武器」『TBS NEWS DIG』2024年10月25日。2024年11月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月7日閲覧
  3. ^ 山学出身・中込楽天3位 ドラフト 「皆様に愛される選手に」」『読売新聞オンライン』2024年10月25日。2024年10月27日閲覧
  4. ^ a b 【楽天】ドラフト3位の中込陽翔投手が1年ぶりに北杜ボーイズを訪問…後輩たちにエール」『スポーツ報知』2024年12月1日。2024年12月7日閲覧
  5. ^ 秋季関東高校野球山梨県大会 決勝 ~山学が東海甲府に3対14で敗れ準優勝~」『山梨学院パブリシティセンター』2017年10月1日。2024年10月27日閲覧
  6. ^ 2017秋季関東地区高校野球大会 1回戦 ~山学、機動力で先行するも中盤に逆転を許し敗退~」『山梨学院パブリシティセンター』2017年10月24日。2024年10月27日閲覧
  7. ^ 山梨学院・栗田勇雅捕手「初回の失点に気を付ける」守備から流れ作る」『スポーツ報知』2019年3月11日。2024年12月7日閲覧
  8. ^ 春季関東高等学校野球山梨県大会 3日目 ~山学高初戦、山梨高校にコールド勝ち好発進~」『山梨学院パブリシティセンター』2018年4月15日。2024年10月27日閲覧
  9. ^ 春季関東高等学校野球山梨県大会 7日目 ~山学高、富士北稜高校に5回コールド勝ち~」『山梨学院パブリシティセンター』2018年4月28日。2024年10月27日閲覧
  10. ^ 春の関東高校野球山梨大会 決勝 ~東海大甲府高を6-4で下し2年連続5回目優勝~」『山梨学院パブリシティセンター』2018年5月6日。2024年10月27日閲覧
  11. ^ 春季関東地区高校野球大会 山学高2回戦に登場 ~日大三に序盤リードも中盤ミスから逆転許す~」『山梨学院パブリシティセンター』2018年5月20日。2024年10月27日閲覧
  12. ^ 第100回高校野球選手権記念山梨大会 2日目 ~山学高初戦、山梨高校に完封コールド勝ち~」『山梨学院パブリシティセンター』2018年7月8日。2024年10月27日閲覧
  13. ^ 第100回全国高校野球選手権大会 山学初戦 ~山学初戦に敗れる。2勝の壁厚く次回に持ち越し~」『山梨学院パブリシティセンター』2018年8月6日。2024年10月27日閲覧
  14. ^ a b 【山梨】山梨学院・中込、右肘骨折から復活7回0封!」『スポーツ報知』2019年7月20日。2024年10月27日閲覧
  15. ^ 山梨学院センバツ当確、吉田監督「素直にうれしい」」『日刊スポーツ』2018年10月22日。2019年7月20日閲覧
  16. ^ 【試合結果】山梨学院―札幌第一(1回戦)」『スポーツブル』。2019年7月20日閲覧
  17. ^ 第101回全国高等学校野球選手権山梨県大会(準々決勝戦) ~右腕 中込 7回2安打7奪三振の力投で準決勝へ~」『山梨学院パブリシティセンター』2019年7月21日。2024年10月27日閲覧
  18. ^ 第101回全国高等学校野球選手権山梨県大会(準決勝戦) ~主砲 野村の値千金2点適時二塁打で決勝へ~」『山梨学院パブリシティセンター』2019年7月23日。2024年10月27日閲覧
  19. ^ 第101回全国高等学校野球選手権大会(1回戦) ~感動の渦 エース相澤熱投140球~」『山梨学院パブリシティセンター』2019年8月10日。2024年10月27日閲覧
  20. ^ 関甲新学生野球は春季中止 8月にトーナメント実施」『サンケイスポーツ』2020年5月24日。2024年10月27日閲覧
  21. ^ 【大学野球】山梨学院大、延長12回サヨナラ負け 2年生・中込陽翔が完投も実らず」『スポーツ報知』2021年4月11日。2024年10月27日閲覧
  22. ^ プロ野球志望届提出者 2023年度」『公益財団法人 全日本大学野球連盟』。2024年10月27日閲覧
  23. ^ a b 2024年ドラフト指名を待つ男たち 最多勝 変則スリークォーター 中込陽翔【崖っぷちリーガー】」『ベースボールチャンネル』2024年10月23日。2024年11月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月7日閲覧
  24. ^ 【関東地区大学野球選手権 山学11年ぶり出場で1回戦突破】 ~主軸の2本の本塁打で横浜商大を下す~ ~4年生のため明日も勝つ 2回戦は強豪・創価大~」『山梨学院広報課』2023年11月6日。2024年10月27日閲覧
  25. ^ 【関東地区大学野球選手権 山学11年ぶり出場で1回戦突破】 ~主軸の2本の本塁打で横浜商大を下す~ ~4年生のため明日も勝つ 2回戦は強豪・創価大~」『山梨学院広報課』2023年11月7日。2024年10月27日閲覧
  26. ^ 特別合格選手のお知らせ」『徳島インディゴソックスOfficial Site』2023年12月18日。2024年10月27日閲覧
  27. ^ a b 2024特別合格選手入団合意のお知らせ」『徳島インディゴソックスOfficial Site』2024年1月16日。2024年10月27日閲覧
  28. ^ a b c d 【楽天3位】徳島インディゴソックス「中込陽翔」のてびき!」『スポーツナビ』2024年10月24日。2024年11月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月7日閲覧
  29. ^ a b 8-9月度 TORIDOLL月間新人賞 投手部門および野手部門 受賞選手の発表」『四国アイランドリーグplus 公式サイト』2024年10月3日。2024年10月27日閲覧
  30. ^ a b 選手データ 中込 陽翔」『四国アイランドリーグplus データサイト』。2024年10月27日閲覧
  31. ^ 2024 投手成績」『四国アイランドリーグplus データサイト』。2024年10月27日閲覧
  32. ^ a b 四国アイランドリーグplus2024 個人タイトル確定」『四国アイランドリーグplus 公式サイト』2024年9月17日。2024年10月27日閲覧
  33. ^ 【ドラフト】楽天3位、四国IL徳島・中込陽翔「うれしい」憧れ田中将大に「いろいろ聞きたい」」『日刊スポーツ』2024年10月24日。2024年10月27日閲覧
  34. ^ a b 【背番号一覧】楽天が新入団選手発表会見を開催 全7選手の背番号を発表 ドラ1・宗山塁「ここからが勝負だと思って」」『日テレNEWS NNN』2024年12月7日。2024年12月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月7日閲覧
  35. ^ 徳島・中込陽翔 気持ちを揺らしたドラフト「ドラフト上位指名されるような選手になれるように、頑張ろうと思います」/四国アイランドリーグplus」『週刊ベースボールONLINE』2024年5月29日。2024年10月27日閲覧
  36. ^ プロ野球ドラフト会議を前に注目候補を紹介 甲子園を沸かせた高校生と徳島インディゴソックスの有力選手【徳島】」『JRT NEWS NNN』2024年10月23日。2024年11月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年12月7日閲覧

関連項目

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外部リンク

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