中江 百合(なかえ ゆり、1892年 - 1969年)は、大正昭和期の料理研究家司法官貴族院議員の渡辺暢の三女で[1]、姉に女優東山千栄子がいる。

経歴

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東洋英和女学校から横浜フェリス女学院に編入、卒業。16歳で素封家中江家に嫁ぎ、料理研究を始める。華道家勅使川原蒼風陶芸家富本憲吉の後援者でもあり、終生一級品の追求と美味三昧の生涯であった。家庭料理の第一人者と紹介されることが多い。

家庭料理のコツや楽しみを記した「お料理いろはかるた」を「暮しの手帖」に連載し、同誌の名物となる。中江はこのかるた一枚一枚に解説を書いている。

旬の食材を美味しく料理するノウハウを綴った一冊「季節を料理する」を著した。しかし長らく絶版となり、“一流の料理人たちが愛した幻の名著”として高い評価を得たまま語り継がれていた。現在においても充分参考になる同書は、復刊を望む多くの声に応えて2003年に復刻された。

家族・親族

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夫は中江種一[1]。鉱山王と呼ばれた中江種造の長男にあたる[1]

子には中江孝男(バスケットボール選手としてオリンピック出場、のち官僚・実業家)、中江昭男(ニッポン放送専務)らがいる。

孫(昭男の子)に中江昌彦翻訳家音楽プロデューサーライター)がいる。

著作

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脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ a b c 中江種一 (第8版 [昭和3(1928)年7月]の情報)”. 『人事興信録』データベース. 2022年4月21日閲覧。

外部リンク

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