三枝充悳
三枝 充悳(さいぐさ みつよし、1923年4月18日 - 2010年10月19日)は、日本の仏教学者。専門は、仏教学・インド哲学。筑波大学名誉教授。
人物情報 | |
---|---|
生誕 |
1923年4月18日 日本静岡県静岡市 |
死没 | 2010年10月19日 (87歳没) |
出身校 | 東京大学・ミュンヘン大学 |
学問 | |
研究分野 | 哲学(インド哲学)・仏教学 |
研究機関 | 國學院大學・筑波大学 |
学位 | PH.D・文学博士 |
経歴
編集1923年、静岡県静岡市生まれ。静岡県立静岡中学校に学ぶ[1]。第一高等学校在学中、1943年、学徒出陣するが内地勤務で敗戦を迎えた。
戦後は東京大学文学部哲学科へ進み、学部卒業後は同大学院(旧制)修了。卒業後は母校の東京大学助手となった。ミュンヘン大学に留学、1962年にPh.Dを取得し帰国。帰国後、國學院大學助教授に就任。1971年、『東洋思想と西洋思想』を國學院大学に提出して文学博士号を取得した。
1975年より筑波大学教授。1987年に定年退官し、名誉教授となった。その後は日本大学教授をつとめ、また東方学院長もつとめた。曹洞宗永平寺で得度をした禅僧でもある[2]。
受賞・栄典
編集家族・親族
編集- 父:三枝恵作は海軍軍医中尉。
著書
編集- 東洋思想と西洋思想 比較思想序論 春秋社 1969
- 佛典講座 27 三論玄義 吉蔵 大蔵出版 1971、新装版2006
- 般若経の真理 春秋社(現代人の仏教・仏典)1971
- 人間その価値と存在 国土社 1972
- 仏教小年表 大蔵出版 1973
- 大智度論の物語 1・2[5] 第三文明社(レグルス文庫)1973-1977
- インド仏教思想史 第三文明社(レグルス文庫)1975 / 講談社学術文庫 2013.9
- 初期仏教の思想 東洋哲学研究所 1978.7 / レグルス文庫(改訂版 全3巻)1995
- 比較思想序論 比較思想論集1 春秋社 1982.3
- 東と西の思想 比較思想論集2 春秋社 1982.10
- 龍樹・親鸞ノート 法蔵館 1983.7
- 仏教と西洋思想 比較思想論集3 春秋社 1983.2
- 仏教モノローグ 青土社 1983.12
- ヴァスバンドゥ 講談社〈人類の知的遺産14〉 1983.2 /「世親」講談社学術文庫 2004.3
- 中論偈頌総覧 第三文明社 1985.12
- 阿含経を読む 青土社(上・下) 1989.11
- 仏教入門 岩波新書 1990.1
- ブッダとサンガ <初期仏教>の原像 法藏館 1999.8 / 同・文庫 2021.3
- 随想仏教と世間と 第三文明社 1999.3
- 縁起の思想 法藏館 2000.7
- 大乗とは何か 法藏館 2001.6 / ちくま学芸文庫 2016.5
著作集
編集- 三枝充悳著作集 全8巻、法藏館 2004-2005
- 仏教概説
- 初期仏教の思想
- バウッダ
- 縁起の思想
- 龍樹
- 仏教の宗教観・人間観
- 比較思想論Ⅰ
- 比較思想論Ⅱ
共編著
編集- 講座 仏教思想 全7巻 理想社 1974-1982
- 東洋文化と日本 今井淳共編 ぺりかん社 1975
- 人間とは何か ひとつの比較思想 玉城康四郎共編 第三文明社(レグルス文庫) 1978.3
- 仏教と精神分析 岸田秀共著 小学館 1982.9 / レグルス文庫 1997
- 仏教の思想 対談集 春秋社 1986.4
- バウッダ 佛教 中村元共著 小学館 1987.3、同ライブラリー 1996 / 講談社学術文庫 2004
- インド仏教人名辞典 法蔵館 1987.3
翻訳
編集脚注
編集- ^ 『静中・静高同窓会会員名簿』平成15年度(125周年)版 72頁。
- ^ 『曹洞宗報』2024年03月号p.6右下
- ^ 三枝充悳氏死去 筑波大名誉教授 47NEWS(よんななニュース)[リンク切れ]
- ^ 川崎信定, 「三枝充悳教授を偲ぶ」『印度學佛教學研究』 59巻 2号 2011年 p.787-791, 日本印度学仏教学会, doi:10.4259/ibk.59.2_787。
- ^ 第3巻は渡辺章悟訳、2001年