三所攻め

相撲の決まり手

三所攻め(みところぜめ)とは、相撲決まり手のひとつである。

概要

編集

相手の片足を外掛けまたは内掛けで攻め、もう片方の足を手ですくい、相手の胸を頭で押して倒す技。相手の身体の3箇所を同時に攻めることからその名がついた。非常に珍しい決まり手で、平成以降の幕内では、1992年9月場所で前頭6枚目舞の海が同3枚目琴富士に勝った一番、1993年9月場所で前頭14枚目舞の海が同13枚目巴富士に勝った一番、それから26年後の2019年11月場所で前頭11枚目石浦が同14枚目錦木に勝った一番の3例だけである。舞の海は、この技を2回決めた数少ない力士の一人であり、決まり手としては認定されていないものの、前頭9枚目であった1991年11月場所でも前頭筆頭に仕掛けて決まっている[1][注 1]

転じて、3ヶ所からひとつの何かへ、もしくはひとつの何かにおける3つの場所(部分)に向かって同時に何かを行う際に用いられることがある。

また、腕相撲にも同じ名前の決まり手が存在する。

脚注

編集

注釈

編集
  1. ^ 立ち合い、舞の海は一度直立。曙の突っ張りに空を切らせ、サッと懐に飛び込み左下手。曙も右上手を取り、持ち上げようとするが、舞の海は頭を曙の左わき下に入れると三所攻めの格好に。しのいだ曙に、なおも左内掛けを連発し、ついに刈り倒した。その際、舞の海の右手は曙の足から離れていたという判定により、決まり手は内掛けと発表された[2]

出典

編集
  1. ^ Mainoumi vs. Akebono : Kyushu 1991 (舞の海 対 曙) - YouTube
  2. ^ ベースボールマガジン社『大相撲名門列伝シリーズ(1) 出羽海部屋・春日野部屋 』(2017年、B・B・MOOK)p50

関連項目

編集