三塩化ヨウ素
三塩化ヨウ素(さんえんかヨウそ、英: iodine trichloride)はヨウ素と塩素からなる無機化合物で、化学式I2Cl6で表される。明るい黄色の粉末で、平面二量体として存在する[1]。
三塩化ヨウ素 | |
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三塩化ヨウ素 | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 865-44-1 |
PubChem | 70076 |
特性 | |
化学式 | I2Cl6 |
モル質量 | 466.5281 |
外観 | 黄色の針状結晶 |
密度 | 3.11 g/cm3 |
融点 |
63 ℃ |
危険性 | |
主な危険性 | 特になし |
NFPA 704 | |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
製法
編集−79度でヨウ化水素と塩素を通じる[2]。
または、105℃で液体ヨウ素と塩素ガスを反応させても得ることができる。
性質
編集吸湿性・刺激性があり、皮膚や粘膜を侵食する。リン・カリウムとは爆発的に反応する。有機物に対しては塩素化作用を起こす。臭素酸・塩化リン・四塩化炭素・エタノール・酢酸に可溶。一塩化ヨウ素と同様、水に溶解し加水分解する[2]。
脚注
編集- ^ K. H. Boswijk and E. H. Wiebenga (1954). “The crystal structure of I2Cl6 (ICl3)”. Acta Crystallographica 7: 417–423. doi:10.1107/S0365110X54001260.
- ^ a b 松岡敬一郎『ヨウ素綜説(第二版)』霞ヶ関出版、1992年。ISBN 9784760301355。
ハロゲン間化合物 | |||||
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フッ素 | 塩素 | 臭素 | ヨウ素 | アスタチン | |
フッ素 | F2 | ||||
塩素 | ClF ClF3 ClF5 | Cl2 | |||
臭素 | BrF BrF3 BrF5 | BrCl BrCl3 | Br2 | ||
ヨウ素 | IF IF3 IF5 IF7 | ICl I2Cl6 | IBr IBr3 | I2 | |
アスタチン | AtCl | AtBr | AtI | At2? |