ヴィンシュルス
フランスのコミック作家・映画作家
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ヴィンシュルス(Winshluss、1970年 - )は、フランスのバンド・デシネ作家(漫画家)である。
ヴィンシュルス Winshluss | |
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本名 |
ヴァンサン・パロノー Vincent Paronnaud |
生誕 |
1970年 フランス ラ・ロシェル |
国籍 | フランス |
職業 |
漫画家 映画監督 |
ジャンル | ブラックユーモア |
代表作 | 『ピノキオ』 |
受賞 | 本文参照 |
概要
編集1990年代より『ジャード』『フェライユ』などの独立系小出版社の雑誌やアンソロジーに作品を寄稿し、1999年に初の単行本『スーパー・ネグラ』を発表。『ムッシュー・フェライユ』(2001年)、『デス・クラブへようこそ』(2002年)、『パット・ブーン ハッピー・エンド』(2002年)などを経て、2009年に『ピノキオ』(2008年)でアングレーム国際漫画祭 最優秀作品賞を受賞。子供らしい造形のキャラクターと下品・俗悪な展開を組み合わせるアンダーグラウンド・コミック的な作風で、ディズニーをはじめとするアメリカの過去のコミックやアニメーションを参照することも多い[1][2]。代表作『ピノキオ』は、巻頭にカルロ・コッローディの原作小説の翻案である旨が掲げられているが、幼少時にはディズニーのアニメ版『ピノキオ』に強い衝撃を受けたという[3]。2013年には、神話を題材にした『イン・ゴッド・ウィー・トラスト』が、アングレーム国際漫画祭のオフィシャルセレクションに選ばれている。
本名のヴァンサン・パロノー名義では、アニメーション制作にも関わっている。2007年にはマルジャン・サトラピの漫画『ペルセポリス』を原作者のサトラピと共同監督でアニメーション映画化し、同年のカンヌ映画祭で批評家賞、翌年のセザール賞で最優秀新人賞と最優秀翻案賞を受けている。2011年にはサトラピの『鶏のプラム煮』を、ふたたび彼女との共同監督で実写映画化した。
作品
編集シリーズ
編集- ウィズとバズ(Wizz et Buzz、2006年-2007年、2巻)
単巻
編集- 人類を絶滅させる7つの方法(7 Façons d'en Finir avec l'Humanité、1999年)
- スーパー・ネグラ(Super Negra、1999年)
- デス・クラブへようこそ(Welcome to the Death Club、2001年)
- ムッシュー・フェライユ(Monsieur Feraille、2001年)
- パット・ブーン ハッピー・エンド(Pat Boon - "Happy End"、2001年)
- スマート・モンキー(Smart Monkey、2004年)
- ピノキオ(Pinocchio、2008年)
- イン・ゴッド・ウィー・トラスト[4](In God We Trust、2013年)
- 妖精-電気仕掛けの物語(Les Fées - An Electric Story、2014年)
- 真っ暗で不思議な森の中で(Dans la Forêt Sombre et Mystérieuse、2016年)
映画作品
編集- ペルセポリス (2007年)
- チキンとプラム 〜あるバイオリン弾き、最後の夢〜 (2011年)
※いずれもマルジャン・サトラピとの共同監督作品。
日本での出版
編集- 『ピノキオ』(原正人訳、小学館集英社プロダクション、2011年9月、ISBN 4796870970)
- 『デス・クラブへようこそ』(原正人訳、小学館集英社プロダクション、2012年9月、ISBN 4796871292)
脚注
編集- ^ 原正人 「こんなに悪そうなロボット初めて見た―― フランスの気鋭・ヴィンシュルスが描く、メタメタ黒笑漫画」 2009年9月25日(2012年8月29日閲覧)
- ^ 原正人「今度はピノキオまで悪キャラに――アングレームを受賞したヴィンシュルスの傑作!」2009年10月9日(2012年8月29日閲覧)
- ^ 『ピノキオ』日本語版、190-191頁(訳者解説)
- ^ 題名は、アメリカ合衆国における国家のモットーであり、「我々は神を信じる」という意味がある。(詳細については『イン・ゴッド・ウィー・トラスト』の記事を参照)
参考文献
編集- ヴィンシュルス 『ピノキオ』 原正人訳、小学館集英社プロダクション、2011年9月、ISBN 4796870970