ヴァリオLF プラス
ヴァリオLF プラス(VarioLF plus)は、チェコの企業グループであるアライアンスTWが製造する部分低床式路面電車車両。従来の車両から台車を改良し、床上高さを抑えた形式である。この項目では、両方向形のヴァリオLF プラス/o(VarioLF plus/o)についても解説する[1][4]。
ヴァリオLF プラス VarioLF plus ヴァリオLF プラス/oVarioLF plus/o | |
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基本情報 | |
製造所 | アライアンスTW |
製造年 |
ヴァリオLF プラス 2010年 - 2017年 ヴァリオLF プラス/o 2013年 |
製造数 |
ヴァリオLF プラス 8両 ヴァリオLF プラス/o 14両 |
投入先 |
ヴァリオLF プラス モスト・リトヴィーノフ市電、プルゼニ市電 ヴァリオLF プラス/o オロモウツ市電 |
主要諸元 | |
編成 | 1 - 2両編成 |
軸配置 | Bo'Bo' |
軌間 | 1,435 mm |
電気方式 |
直流600 V (架空電車線方式) |
最高速度 | 65.0 km/h |
編成定員 |
ヴァリオLF プラス/o 着席48人 折り畳み座席4人分 立席162人 (乗客密度5人/m2時) |
車両定員 |
ヴァリオLF プラス 着席33人 折り畳み座席2人分 立席117人 (乗客密度8人/m2時) ヴァリオLF プラス/o 着席24人 折り畳み座席2人分 立席81人 (乗客密度5人/m2時) |
車両重量 | 21.2 t |
全長 | 16,200 mm |
車体長 | 15,100 mm |
全幅 | 2,480 mm |
全高 | 3,645 mm(集電装置含) |
車体高 | 3,185 mm |
床面高さ |
650 mm(高床部分) 350 mm(低床部分) (低床率36 %) |
車輪径 | 700 mm |
軸重 | ヴァリオLF プラス 7.95 t |
主電動機 | TAM 1003C/R(空冷式誘導電動機) |
主電動機出力 | 80 kw |
出力 | 320 kw |
制御方式 | VVVFインバータ制御 |
制動装置 | 回生ブレーキ、ディスクブレーキ、電磁吸着ブレーキ |
備考 | 主要数値は[1][2][3][4][5][6][7]に基づく。 |
概要
編集構造
編集アライアンスTWが展開している超低床電車(部分超低床電車)のヴァリオLFを基に開発された形式。中央部が床上高さ350 mmになっている片運転台の車体やプラグドアを用いた乗降扉など基本的な構造はヴァリオLFと同様だが、台車(動力台車)に枕梁に改良を加えた新設計の「コンフォート・プラス(KOMFORT PLUS)」を用いる事で台車上部の高床部分の床上高さが650 mmに抑えられており、その箇所に設置された乗降扉付近のステップは1段(高さ240 mm)のみに減少している。制御装置を始めとする電気機器はシュコダ電気(ŠKODA ELECTRIC a.s.)が製造した一方、主電動機のTAM 1003C/R(誘導電動機)はアライアンスTWの一員であるプラゴイメックスで開発されたものである。これらの機器はマイクロプロセッサによる分散制御によって管理および自動診断されている[1][2][3][5][8]。
ヴァリオLF プラス/o
編集オロモウツ公共交通会社が運営するチェコ・オロモウツの路面電車であるオロモウツ市電には、終端にループ線が存在しない系統が存在する。この線形に合わせる形で設計が実施されたのが"ヴァリオLF プラス/o"(VarioLF plus/o)である。電気機器や主要な車体構造はヴァリオLF プラスと同一だが、線形に対応するため車体右側の3箇所に加えて左側にも2箇所(中央・後方)乗降扉が増設されている。背中合わせに連結した2両編成での運用を前提としているが、片運転台車両として1両での運用も可能である[5][4][9]。
導入都市
編集2020年現在、ヴァリオLF プラスの導入が実施されている都市は以下の通りである[6]。
ヴァリオLF プラス 導入都市一覧 | ||||
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形式 | 導入国 | 都市 | 導入車両数 | 備考・参考 |
ヴァリオLF プラス | チェコ | プルゼニ (プルゼニ市電) |
6両 | [10] |
モスト リトヴィーノフ (モスト・リトヴィーノフ市電) |
2両 | [11] | ||
ヴァリオLF プラス/o | チェコ | オロモウツ (オロモウツ市電) |
14両 | [12] |
ギャラリー
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c “Vario LF plus” (PDF) (英語). Pragoimex. 2020年5月1日閲覧。
- ^ a b “Tramvaj VarioLFplus” (チェコ語). Pragoimex. 2020年5月1日閲覧。
- ^ a b Libor, Hinčica; Jan, Šlehofer (2010). Tramvaje VarioLF v Plzni. Československý dopravák. pp. 34–37.
- ^ a b c “Velkokapacitní tramvajový vlak” (PDF) (チェコ語). Pragoimex. 2020年5月1日閲覧。
- ^ a b c “Tramvaj VarioLFplus/o” (チェコ語). Pragoimex. 2020年5月1日閲覧。
- ^ a b “References” (英語). Pragoimex. 2020年5月1日閲覧。
- ^ Tomáš, Potěšil (2013). Olomoucké tramvaje VarioLFplus/o již v provozu. Městská doprava. pp. 18–25.
- ^ “BOGIES” (英語). Krnovské opravny a strojírny. 2020年5月1日閲覧。
- ^ “OLOMOUC VYPSALA TENDR NA NOVÉ TRAMVAJE. PŘEKVAPENÍ SE NEKONÁ”. Československý Dopravák (2016年6月3日). 2020年5月1日閲覧。
- ^ “Plzeňské městské dopravní podniky, a.s.” (チェコ語). Pragoimex. 2020年5月1日閲覧。
- ^ “Dopravní podnik měst Mostu Litvínova, a.s” (チェコ語). Pragoimex. 2020年5月1日閲覧。
- ^ “Dopravní podnik města Olomouce, a.s.” (チェコ語). Pragoimex. 2020年5月1日閲覧。