ロックト・ダウン
『ロックト・ダウン』(Locked Down)は、アメリカ合衆国のミュージシャン、ドクター・ジョンが2012年に発表したスタジオ・アルバム。新たに契約を得たノンサッチ・レコードから発売された[12]。
『ロックト・ダウン』 | ||||
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ドクター・ジョン の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | テネシー州ナッシュビル イージー・アイ・サウンド[1] | |||
ジャンル | R&B、ブルース、ニューオーリンズ・ファンク | |||
時間 | ||||
レーベル | ノンサッチ・レコード | |||
プロデュース | ダン・オーバック | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ドクター・ジョン アルバム 年表 | ||||
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背景
編集ザ・ブラック・キーズのダン・オーバックがプロデュースとギターで参加した[13]。ドクター・ジョンとオーバックは、2011年6月にボナルー・フェスティバルのステージで共演し[14]、同年秋にはナッシュビルで本作のレコーディングを行った[15]。オーバックは本作の制作に関して「彼(ドクター・ジョン)を若い連中で取り囲みたかった」とコメントしている[15]。
全10曲ともセッションに参加したメンバーの共作で、カヴァー曲は含まれていない[1]。ドクター・ジョン自身は2013年に行われたSongfacts.comのインタビューで、本作の曲作りのプロセスに関して「歌詞は殆ど私で、メロディの一部に関してはダンの助けが本当に大きかった」と説明している[16]。
リリース
編集本作のリリースに先駆けて、2012年2月には「レヴォリューション」のストリーミングが開始されている[17]。2012年5月9日に発売された日本盤CD (WPCR-14469)には2曲のボーナス・トラックが追加された[18]。
反響
編集母国アメリカのBillboard 200では33位に達し、『イン・ザ・ライト・プレイス』(1973年)以来39年ぶりに全米トップ40入りを果たした[4]。また、『ビルボード』のブルース・アルバム・チャートでは1位、ロック・アルバム・チャートでは8位を記録した[4]。グラミー賞では最優秀ブルース・アルバム賞を受賞[4]。
オランダでは2012年4月7日付の総合アルバム・チャートで初登場16位となり[2]、同国のオルタナティヴ・アルバム・チャートでは初登場2位を記録[19]。ノルウェーのアルバム・チャートでは5週連続でトップ30入りし、2012年第15週に最高16位を記録[3]。スウェーデンでは『ゴーイン・バック・トゥ・ニューオーリンズ』(1992年)以来20年ぶりに総合アルバム・チャートでトップ60入りを果たし、最高39位を記録[7]。全英アルバムチャートでは51位を記録し、『アナザー・ゾーン』(1998年)以来14年ぶりに全英チャート入りを果たした[10]。
評価
編集第55回グラミー賞では最優秀ブルース・アルバム賞を受賞し、自身4年ぶりのグラミー受賞を果たした[20]。『ローリング・ストーン』誌が選出した「2012年のベスト・アルバム50」では15位にランク・イン[21]。
Thom Jurekはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「グルーヴはタイトだが、生々しく直接的」「どの時期、或いはどのアルバムを好む向きにとっても、1枚のアルバムとして言えば、『ロックト・ダウン』はレベナックの最高傑作に位置する」と評している[22]。また、Will Hermesは2012年4月3日付の『ローリング・ストーン』誌のレビューで5点満点中4点を付け「アルバムを構成する要素はレトロだが、その混成ぶりには21世紀的な感覚がある」「このアルバムは、ダブ/レゲエのエフェクト、ナイジェリアのアフロビートやエチオピアのファンクといった、新世代のミュージシャン(チューン・ヤーズやTVオン・ザ・レディオ等)に継承されたスタイルに満ちている」と評している[13]。
収録曲
編集全曲ともマック・レベナック(ドクター・ジョン)、ダン・オーバック、ブライアン・オリーヴ、レオン・ミシェルズ、ニック・モヴション、マックス・ワイゼンフェルトの共作。
- ロックト・ダウン - "Locked Down" - 4:59
- レヴォリューション - "Revolution" - 3:25
- ビッグ・ショット - "Big Shot" - 3:48
- アイス・エイジ - "Ice Age" - 4:23
- ゲッタウェイ - "Getaway" - 4:35
- キングダム・オブ・イズネス - "Kingdom of Izzness" - 3:36
- ユー・ライ - "You Lie" - 4:45
- エレグア - "Eleggua" - 2:53
- マイ・チルドレン、マイ・エンジェルズ - "My Children, My Angels" - 5:06
- ゴッズ・シュア・グッド - "God's Sure Good" - 4:56
日本盤ボーナス・トラック
編集- パート・オブ・ザ・ナイト - "Part of the Night"
- エンジェルズ・ベッコン - "Angels Beckon"
参加ミュージシャン
編集脚注・出典
編集- ^ a b Dr. John - Locked Down (CD, Album) at Discogs
- ^ a b Dr. John - Locked Down - dutchcharts.nl
- ^ a b norwegiancharts.com - Dr. John - Locked Down
- ^ a b c d “Dr. John - Awards”. AllMusic. 2015年11月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年9月27日閲覧。
- ^ danishcharts.com - Dr. John - Locked Down
- ^ charts.org.nz - Dr. John - Locked Down
- ^ a b swedishcharts.com - Dr. John - Locked Down
- ^ ultratop.be - Dr. John - Locked Down
- ^ Dr. John - Locked Down - austriancharts.at
- ^ a b DR JOHN | full Official Chart History | Official Charts Company - 「Albums」をクリックすれば表示される。
- ^ lescharts.com - Dr. John - Locked Down
- ^ Kane, Tyler (2012年1月13日). “Dr. John to Release Dan Auerbach-Produced Album on Nonesuch Records”. Paste Media Group. 2016年4月19日閲覧。
- ^ a b Hermes, Will (2012年4月3日). “Dr. John Locked Down Album Review”. Rolling Stone. 2016年4月19日閲覧。
- ^ “5 Best Sets of Bonnaroo 2011: Day 4”. Spin (2011年6月13日). 2016年4月19日閲覧。
- ^ a b Ganz, Jacob (2012年5月9日). “First Watch: Live From Brooklyn, Dr. John and Dan Auerbach Call For A 'Revolution': All Songs Considered”. NPR. 2016年4月19日閲覧。
- ^ “Dr. John: Songwriter Interviews”. Songfacts (2013年4月19日). 2016年4月19日閲覧。
- ^ “Exclusive Stream: Dr. John Teams With Black Keys' Dan Auerbach for 'Revolution'”. Rolling Stone (2012年2月29日). 2016年4月19日閲覧。
- ^ “ドクター・ジョン / ロックト・ダウン(紙ジャケット仕様)”. CDJournal. 音楽出版社. 2016年4月19日閲覧。
- ^ Dutch Alternative Top 30 07/04/2012 - dutchcharts.nl
- ^ “Dr. John”. GRAMMY.com. The Recording Academy. 2016年4月19日閲覧。
- ^ “Dr. John, 'Locked Down' - 50 Best Albums of 2012”. Rolling Stone. 2016年4月19日閲覧。
- ^ Jurek, Thom. “Locked Down - Dr. John”. AllMusic. 2016年4月19日閲覧。