ロチェスター工科大学

アメリカの私立大学

ロチェスター工科大学 (Rochester Institute of Technology, RIT) は、アメリカ合衆国ニューヨーク州ロチェスター郊外のヘンリエッタ英語版に本部を置く私立の工科系総合大学である。1829年創立し、1944年に現在の名称に改名された。RIT(アールアイティー)の略称でも親しまれる。学部生13,861人、大学院生2,633人[3]。校訓は"A category-of-one university"。同じロチェスターにあるロチェスター大学と並び、地域を代表する理工学及びコンピューター系の大学である。

ロチェスター工科大学
モットー A category-of-one university
種別 私立大学
設立年 1829年
学長 William W. Destler
プロヴォスト Jeremy A. Haefner
教員数
915
職員数
1,831
学部生 13,861[1]
大学院生 2,633[2]
所在地 アメリカ合衆国
ロチェスター郊外ヘンリエッタ英語版
スクールカラー オレンジ色茶色
   
マスコット RITchie (トラ) [1] [2]
公式サイト www.rit.edu
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キャンパス

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ニューヨーク州ロチェスター市の郊外ヘンリエッタに1,300エーカーの広大なメインキャンパスを構えている。ロチェスター市はニューヨーク北西部のオンタリオ湖岸に位置する人口219,773人(2000年国勢調査)の同州第3の都市である。同市はボシュロムイーストマン・コダックの本社所在地、及びゼロックス創業の地として有名である。ロチェスターはThe World's Image Centre(世界のイメージの中心地)という別名も持っている。

歴史

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ロチェスター工科大学は1829年にナサニエル・ロチェスター大佐やその共同者によって設立された文学学会Rochester Athenaeum(当時の文学好きの集会)を発端とする。1891年には当時の職業訓練所であったMechanics Instituteと合併し、1944年に現存の大学となる。当時はロチェスター市のダウンタウンに位置していたが、1961年のグレース・ワトソンからの予期せぬ327万ドルの寄付をきっかけに、現在のキャンパスが位置するヘンリエッタへの移動を開始した。1968年に現存のキャンパスの基になる設備が完成した。その後同大学は設備を増やし続け、特に2000年頃からは新しい運動施設、バイオ研究所、コンピューター科学研究所、マイクロ科学研究所、企業家育成所などを次々と設立している。

特色

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アメリカの名門工科大学の1つと評されており、特に工学、コンピューター科学、イメージ科学、写真・芸術などにおいて有名な存在である。USNewsの2009年版大学ランキングでは北東地区9位の評価を得ている[4]。学部教育に力を入れており、博士課程を数多く有する他の総合大学とは一線を画している。

特筆すべきは同大学の多くの学部で必修となっているコーププログラム(長期インターンシップ)で、情報学や工学部では1~1.5年の実務経験を卒業以前に行うことが求められる。これによりロチェスター工科大の就職率は非常に高くなっている。

ロチェスター市はコダックゼロックスITTなどの光学機器企業が開発の本拠点を置いているため、光学に関する研究が大変盛んに行われている。ロチェスター工科大学はイメージ科学の研究において世界をリードする位置にある。イメージ科学の研究費用は同大学のなかで最も高く、映像技術に関するさまざまな研究が行われている。また隣ロチェスター大学のThe Institute of Optics(光学研究所)は光学研究においてトップレベルである。

同大学は工学や情報学の分野でも著名である。Center for Microelectronic and Computer Engineeringでは半導体ナノテクノロジーの研究が行われている。またCenter for Advancing the Study of CyberInfrastructureでは情報科学、イメージ科学、生物工学などの共同研究などが行われている。2006年にはトヨタ自動車が生産システムラボを工学部内に設置した[5]

ロチェスター工科大の芸術学カレッジは全米でトップレベルに位置しており[6]、数多くの写真家や芸術家を輩出している。他のトップスクールは芸術専門校が多く、工学系大学のランク入りは異色である。

キャンパスの敷地内には国立のNTID(国立聾工科大学)が併設されている。これによりロチェスター工科大学では数多くのろう学生が他の学生と共に学んでいる。手話による翻訳やクラスノート補助などが充実しており、学習がしやすいように工夫されている。NTIDは同大学の多様性に大きく貢献している。

特筆すべきロチェスター工科大学の行事にイマジンRITがある。この行事はロチェスター工科大学とその活動の公共認知を目的としており、現在の学長であるウィリアム・デスラーの号令により2008年の5月に第1回目のイマジンRITが開かれた。同校の理工学教育と芸術教育への重視を反映して、行事のスローガンは「右脳と左脳がぶつかる時」とされた。イマジンRITでは同大学の研究成果や卒業製作などがキャンパス中に展示され、参加者はプロトタイプの工学デザインや生徒が作ったアートなどに触れる事ができる。イマジンRITのテーマはイノベーションとクリエーティビティとされており、これがオバマ政権の重視する経済政策と合致していたため、2009年に開かれた第2回においては学長からホワイトハウスに招待状が送られた。しかしながら日程の関係上バラック・オバマ大統領の訪問は実現されなかった。

2008年には、アラブ首長国連邦ドバイ政府と共同でロチェスター工科大学ドバイ校英語版(RIT Dubai) を設置した。

ロチェスター工科大には9つの教育研究組織がある。

  • College of Applied Science and Technology(応用理工学
  • E. Philip Saunders College of Business(経営学
  • B. Thomas Golisano College of Computing and Information Sciences(情報学
  • Kate Gleason College of Engineering(工学
  • College of Imaging Arts and Sciences(芸術学
  • College of Liberal Arts(教養学
  • College of Science(理学
  • College of Health Sciences and Technology (医療科学・工学)
  • National Technical Institute for the Deaf(国立聾工科大学ろう学生がロチェスター工科大学で履修する場合、手話通訳や授業のノート取りなどによる補助がある。)

関係者

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主要記事:w:List of Rochester Institute of Technology alumni

脚注

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  1. ^ RIT - Prospectus” (PDF). Rochester Institute of Technology. 2008年4月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年4月3日閲覧。
  2. ^  name="mascot_additional_information">RIT - RIT Archives - Spirit of RIT”. Rochester Institute of Technology. 2008年4月3日閲覧。

外部リンク

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