レプティクティディウム
4700万年前に生息したレプティクティス目の小型の哺乳類
レプティクティディウム(Leptictidium)は、4700万年前に生息した小型の哺乳類である。ドイツから化石が発見されている。
レプティクティディウム | ||||||||||||||||||||||||||||||
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産状化石
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地質時代 | ||||||||||||||||||||||||||||||
古第三紀始新世中期 - 後期[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
Leptictidium |
体長は最大37.5cmで、さらに50cmの尾を持っていた[2]。語源は「優美なイタチ」を意味するラテン語[3]であり、雑食性で昆虫、トカゲなどを食していた[3]。これらの動物を捕食したとされる胃の容積物も見つかっているのも特徴である[4]。
カンガルーのように発達した後ろ足と長い尻尾を使って移動していたとされているが、その手段は長らく議論されてきた。2001年放送の『ウォーキングwithビースト』ではカンガルーのように跳ね回る姿が描写されている[5]。比較材料となる現生の哺乳類が少ないため移動方法に関しては議論されており、2006年の研究では主に二足で走り回り、時には跳躍して移動することもできたとされている[6]。一方で冨田幸光は骨盤と後肢の構造から跳躍移動よりかは二足歩行を用いて移動していたと推測した[7]。2016年の研究では、三半規管の構造からハネジネズミや跳躍性の有胎盤類と同等の俊敏性があると推測された[4]。頭蓋骨の鼻先骨の形状によって細長い鼻先があったと推測されているのも特徴である。
生息地が温暖な亜熱帯の森林からより開けた平原や森林地帯に移行したことが本属を絶滅に追いやった理由と考えられている[3]。
脚注
編集- ^ 冨田幸光、伊藤丙雄、岡本泰子『新版 絶滅哺乳類図鑑』丸善出版、2011年1月30日、65頁。ISBN 978-4-621-08290-4。
- ^ TJ Meehan, Larry D. Martin (1 September 2012). “New Large Leptictid Insectivore from the Late Paleogene of South Dakota, USA”. Acta Palaeontologica Polonica 57 (3): 509–518. doi:10.4202/app.2011.0035. オリジナルの17 September 2022時点におけるアーカイブ。 17 September 2022閲覧。.
- ^ a b c “Leptictidium - Encyclopaedia Metallum: The Metal Archives”. www.metal-archives.com. 2024年10月29日閲覧。
- ^ a b Ruf, Irina; Volpato, Virginie; Rose, Kenneth D.; Billet, Guillaume; de Muizon, Christian; Lehmann, Thomas (2016-03-01). “Digital reconstruction of the inner ear of Leptictidium auderiense (Leptictida, Mammalia) and North American leptictids reveals new insight into leptictidan locomotor agility” (英語). Paläontologische Zeitschrift 90 (1): 153–171. doi:10.1007/s12542-015-0276-2. ISSN 1867-6812 .
- ^ “Leptictidium tobieni image buy Uchytel”. uchytel.com. 2024年10月29日閲覧。
- ^ Rose, Kenneth D. (2006-10-26). “The postcranial skeleton of early Oligocene Leptictis Mammalia: Leptictida), with a preliminary comparison to Leptictidium from the middle Eocene of Messel” (英語). Palaeontographica Abteilung A: 37–56. doi:10.1127/pala/278/2006/37 .
- ^ 冨田幸光『新版 絶滅哺乳類図鑑』伊藤丙雄・岡本泰子イラスト、丸善出版、2011年