リフォームUK
リフォームUK(リフォームユーケー、英: Reform UK、直訳:イギリス改革党)、旧称ブレグジット党(英: The Brexit party)はイギリスの政党である。反グローバリズムを掲げる右派の保守政党で、厳格な移民政策などを掲げる[3]。欧州懐疑主義政党であり、イギリスのEU加盟時代は早期の離脱(ブレグジット)を主張する単一論点政治を志向した[4]。
リフォームUK Reform UK | |
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党首 | ナイジェル・ファラージ |
成立年月日 | 2018年11月23日 |
本部所在地 | ロンドン シティロード |
庶民院議席数 |
5 / 650 (1%) |
地方自治体議員数 |
53 / 18,725 (0%) |
党員・党友数 |
約18万2000人 (2025年1月) |
政治的思想 |
欧州懐疑主義 右派ポピュリズム |
政治的立場 | 右翼[1] - 極右[2] |
公式サイト | [公式ウェブサイト ] |
党史
編集イギリスの欧州連合離脱(ブレグジット)運動を主導した、イギリス独立党元党首であるナイジェル・ファラージによって結党された[5]。大半の党員は独立党出身者だが、アン・ウィデコムやアンヌンツィアータ・リース=モグ(ジェイコブ・リース=モグの妹)ら保守党からの参加者もいる[6]。また、ジョージ・ギャロウェイ[7]、クレール・フォックス[8]といった一部の欧州懐疑派の左翼勢力からも支持を受けている。
2019年5月23日に行われた2019年欧州議会議員選挙にて、29議席を獲得して第1党となった[9]。続く6月6日の下院補欠選挙で当選を狙ったが683票差で労働党候補に敗れ、国政進出には失敗した。この時には、次の総選挙で全選挙区に候補者を擁立すると発表したものの[10]、後に2019年12月12日に行われる総選挙では離脱派の票分散を防ぐため、保守党が保持している選挙区には対抗馬を立てないと発表した[11]。この総選挙で保守党が大勝し、2020年1月31日午後11時をもってイギリスはEUを離脱した。その後、目的を失ったブレグジット党は活動を停止した。
2020年に入り、新型コロナウイルス感染症の大流行に伴い感染抑制のため各国でロックダウンが行われるようになり、イギリスもそれに倣うこととなった。10月31日、首相のボリス・ジョンソンが11月5日より2回目のロックダウンに入ることを宣言したことを受け、ファラージは党の再始動を決定。党名をリフォームUKへと改め、ロックダウンに反対することを宣言した[12][13]。
2024年3月11日、元保守党所属のリー・アンダーソン議員はリフォームUKに入党することを発表し、この党の初めての国会議員となった[14]。
2024年7月4日に執行されたイギリス下院議会総選挙では支持率が低迷する与党・保守党の伝統的な支持者の票を奪うのではないかと目されていた[15]。選挙では保守党が事前の予想通り惨敗を喫する中、リフォームUKは14.29%の得票率でファラージを含む5人が当選。これが下院における初の当選者となった[16][17]。
2024年12月には、かねてからリフォームUKに好感を示していたイーロン・マスクが党に巨額の政治献金を行うことについての話し合いが持たれた[18]。しかし、極右活動家トミー・ロビンソンの扱いを巡ってファラージ党首とマスクの間に亀裂が生じ、マスクは数週間後の2025年1月にファラージには党を率いる資質がないとして党首の交代を要求。ファラージはこの要求に対し、自分の信念は売り渡さないと述べて反論した[19]。その後もリフォームUKは支持を伸ばし、2025年2月3日に調査会社YouGovが公表した政党支持率の世論調査結果では労働党24%、保守党21%を差し置いて25%となりはじめて首位に立った。YouGov自身が述べているように誤差の範囲に収まる差ではあるが、三つ巴となっている構図が見える結果となった[3]。
脚注
編集- ^ Boscia, Stefan (27 April 2023). “Trump who? Farage's party cozies up to DeSantis as White House hopeful lands in UK”. Politico 27 April 2023閲覧。
- ^ “Au Royaume-Uni, le parti d’extrême droite Reform UK espère profiter de la faiblesse des conservateurs” (フランス語). (2024年1月4日) 2025年1月22日閲覧。
- ^ a b “英右派政党「リフォームUK」が政党支持率調査で初めて首位に 与党の労働党を上回る”. 産経新聞. (2025年2月5日) 2025年2月5日閲覧。
- ^ “英で「ブレグジット党」旗揚げ EU早期離脱目指す”. 日本経済新聞. (2019年4月13日) 2019年6月1日閲覧。
- ^ 英で「ブレグジット党」旗揚げ、欧州議会選に出馬へ 朝日新聞 2019年4月15日
- ^ “Rees-Mogg elected Brexit Party MEP” (27 May 2019). 31 May 2019閲覧。
- ^ George Galloway [@georgegalloway] (2019年5月1日). "I intend to stand in the forthcoming parliamentary by-election in Peterborough. More follows..." X(旧Twitter)より2020年11月10日閲覧。
- ^ “Brexit Party wins three North West seats”. BBC News (27 May 2019). 31 May 2019閲覧。
- ^ 社説:中道退潮の欧州議会選 統合に多様な民意反映を - 毎日新聞 2019年5月31日
- ^ 英下院補選、労働党が議席維持 ブレグジット党の攻勢かわす ロイター 2019年6月7日配信 2019年6月7日閲覧
- ^ “【英総選挙2019】 ブレグジット党、与党・保守党と議席争わない方針”. BBC News. BBC. (2019年11月12日) 2019年11月12日閲覧。
- ^ “英ブレグジット党、「リフォームUK」に改称 都市封鎖に反対”. ロイター. (2020年11月2日) 2020年11月10日閲覧。
- ^ “「ミスター・ブレグジット」、ロックダウン反対掲げ離脱党を改名”. AFPBB News. フランス通信社. (2020年11月3日) 2020年11月10日閲覧。
- ^ Turner, Camilla; Gibbons, Amy (2024年3月11日). “I want my country back, says Lee Anderson as he becomes first Reform UK MP”. The Telegraph
- ^ “【イギリス総選挙2024】 ファラージ氏は何を求めているのか? 新党「リフォームUK」党首”. BBC. (2024年6月24日) 2024年7月5日閲覧。
- ^ “Farage elected MP for first time as Reform wins four seats”. BBC. (2024年7月5日) 2024年7月5日閲覧。
- ^ “General election 2024 in maps and charts”. BBC News. BBC. (2024年7月5日) 2024年7月6日閲覧。
- ^ “Musk in talks over Reform UK donation, says Farage”. BBC News. BBC. (2024年12月18日) 2025年1月7日閲覧。
- ^ “マスク氏、英野党「リフォームUK」の党首交代を要求 極右活動家支持でファラージ氏と意見相違か”. BBC News. BBC. (2024年12月18日) 2025年1月7日閲覧。