ラクトニトリル
D-ラクトニトリル | |
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一般情報 | |
IUPAC名 | D-ラクトニトリル(許容慣用名) (R)-2-ヒドロキシプロパンニトリル |
別名 | アセトアルデヒドシアノヒドリン |
分子式 | C3H5NO |
分子量 | 71.08 |
形状 | 麦ワラ色液体 |
CAS登録番号 | [78-97-7] [10017-09-1](D(R)体) [87834-47-7](L(S)体) [42492-95-5](DL(±)体) |
SMILES | CC(O)C#N |
性質 | |
密度と相 | 0.9959 g/cm3, 液体 (14 ℃、DL体)[1] |
融点 | −40 °C(DL体)[2] |
沸点 | 79 °C/25 mmHg(DL体)[2]
180℃(常圧) |
比旋光度 [α]D | 28.4[3] (D体, c = 0.51, CH3OH) |
屈折率 | 1.40644 (14 ℃、DL体)[1] |
ラクトニトリル (lactonitrile) は、有機化合物の一種で、乳酸の誘導体にあたるヒドロキシニトリルである。麦ワラ色の液体。不斉炭素を持つため、D体(R体)、L体(S体)のエナンチオマーが存在する。毒物及び劇物取締法の劇物に該当する[4]。
溶剤、乳酸、酢酸エチル合成の中間体、日本では乳酸、アラニンの中間体として用いられている。また、ヨーロッパではアクリル繊維および樹脂の中間体として用いられている。
合成
編集DL体(ラセミ体)のラクトニトリルは、アセトアルデヒドにシアン化カリウムを付加させると生成する[1]。
- CH3CHO + KCN → CH3CH(OH)CN
D体は、トレオニンをクロラミン-Tなどで酸化的に脱炭酸すると得られる[5]。
- CH3CH(OH)CH(NH2)COOH + [Ox] → CH3CH(OH)CN
脚注
編集- ^ a b c Ultee; Recl. Trav. Chim. Pays-Bas 1909, 28 254.
- ^ a b Timmermans; Mattaar Bull. Soc. Chim. Belg., 1921, 30, 214.
- ^ Tanaka, K.; Honke, S.; Urbanczyk-Lipkowska, Z.; Toda, F. Eur. J. Org. Chem. 2000, 18, 3171-3176.
- ^ 毒物及び劇物指定令(昭和40年1月4日政令第2号)第2条第32号 - e-Gov法令検索
- ^ Ramachandran, M. S.; Vivekanandam, T. S. Bull. Chem. Soc. Jpn. 1987, 60, 3397-3404.
参考文献
編集- 「化学辞典」東京化学同人