ライアン・クック
ライアン・ウィリアム・クック(Ryan William Cook, 1987年6月30日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州フレズノ郡クロービス出身の元プロ野球選手(投手)。右投右打。愛称は「クッキー」[1]。
オークランド・アスレチックス時代 (2012年3月15日) | |
基本情報 | |
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国籍 | アメリカ合衆国 |
出身地 | カリフォルニア州フレズノ郡クロービス |
生年月日 | 1987年6月30日(37歳) |
身長 体重 |
6' 2" =約188 cm 215 lb =約97.5 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2008年 MLBドラフト27巡目 |
初出場 |
MLB / 2011年7月20日 NPB / 2019年3月30日 |
最終出場 |
MLB / 2018年9月27日 NPB / 2019年9月10日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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経歴
編集プロ入り前
編集クロービス高等学校卒業後に南カリフォルニア大学へ進学した。
プロ入りとダイヤモンドバックス時代
編集2008年のMLBドラフト27巡目(全体828位)でアリゾナ・ダイヤモンドバックスから指名され、プロ入り。
2011年7月20日にメジャーに初昇格し、同日のミルウォーキー・ブルワーズ戦でメジャーデビュー。
アスレチックス時代
編集2011年12月9日にジャロッド・パーカー、コリン・カウギルと共にトレバー・ケーヒル、クレイグ・ブレスロウとの3対2のトレードで、オークランド・アスレチックスへ移籍した。
2012年4月27日のボルチモア・オリオールズ戦で史上61人目の1イニング4奪三振を記録。開幕から5月27日まで無失点の好投を続け、7月のオールスターゲームにも初選出された。後半戦はグラント・バルフォアに繋ぐセットアッパーに定着した。
2013年は、71試合に登板。
2014年は、54試合に登板。
2015年1月17日に球団と年俸調停を回避し、1年契約130万ドルで契約を結んだ[2]。アスレチックスでは4試合に投げただけで、0勝2敗・防御率10.38と大炎上した。
レッドソックス時代
編集2015年7月31日に後日発表選手とのトレードで、ボストン・レッドソックスに移籍。レッドソックスでは5試合に投げたが、4.1イニングで14点を失い、防御率27.00と移籍前にも増して炎上。アスレチックスとの合計成績は、9試合で防御率18.69という内容だった。
マリナーズ時代
編集2015年11月6日にウェイバー公示を経てシカゴ・カブスへ移籍した[3]が、12月2日にノンテンダーFAとなった[4]。
2016年1月7日にシアトル・マリナーズと1年契約を結んだ[5]。しかし、右広背筋を負傷して3月12日に60日間の故障者リスト入りした[5]。7月10日よりアリゾナリーグ・マリナーズでリハビリに入るが、MLB公式戦登板は無かった[5]。また、10月にはトミー・ジョン手術を受けている[6]。11月4日に自由契約となったが、14日に再度マリナーズとマイナー契約を結んだ[5]。
2017年は、AAA級タコマ・レイニアーズに所属していたが、4月7日に7日間の故障者リストに入った[5]。
2018年1月16日にマリナーズとマイナー契約で再契約を結び、同年のスプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[5]。シーズンでは開幕をAAA級タコマで迎え、5月17日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[7]。メジャーでは、19試合に登板。
巨人時代
編集2018年12月29日に退団したアルキメデス・カミネロに代わる抑えとして、NPBの読売ジャイアンツが獲得を発表した。1年契約で年俸は130万ドル(約1億4300万円)、背番号は前監督の高橋由伸が着けていた24。
2019年シーズンの春季キャンプでは巨人が浮上するカギとして注目されていた[8]。実戦初登板となった3月3日の東京ヤクルトスワローズ戦ではわずか7球で三者凡退に抑えた[9]。開幕を1軍で迎えたが[10]、4月23日に右肘違和感により登録抹消となった[11]。さらにはリハビリ途中で左太もも裏も痛め、期待を大きく裏切った[12]。ただ、シーズン終盤に再昇格してからは、先発に転向して好投し、新たな可能性を残すシーズンではあった。結局このシーズンは15イニングの登板、0勝2敗6セーブに留まり、CS、日本シリーズの出場選手枠に入らなかった[13]。12月2日に自由契約選手公示。
巨人退団後
編集2020年1月8日にマイアミ・マーリンズとマイナー契約を結んだ。昇格なら年俸75万ドル(約8250万円)プラス出来高がつく[14]。7月20日に自由契約となった[15]。
選手としての特徴
編集持ち球は、最速155km/h[1](平均150km/h)の速球(フォーシーム、ツーシーム)と、平均136km/hのスライダー、平均139km/hのチェンジアップがある。右打者には、ほとんどフォーシームとスライダーしか投げず、左打者には4つの球種をバランスよく織り混ぜる傾向がある。高速スライダーで三振の山を築く[16]。
詳細情報
編集年度別投手成績
編集年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2011 | ARI | 12 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | .000 | 41 | 7.2 | 11 | 0 | 8 | 0 | 0 | 7 | 1 | 1 | 6 | 6 | 7.04 | 2.48 |
2012 | OAK | 71 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6 | 2 | 14 | 21 | .750 | 288 | 73.1 | 42 | 4 | 27 | 4 | 4 | 80 | 4 | 0 | 18 | 17 | 2.09 | 0.94 |
2013 | 71 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6 | 4 | 2 | 23 | .600 | 294 | 67.1 | 62 | 2 | 25 | 1 | 4 | 67 | 7 | 0 | 22 | 19 | 2.54 | 1.29 | |
2014 | 54 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 1 | 7 | .250 | 202 | 50.0 | 32 | 3 | 22 | 1 | 2 | 50 | 3 | 0 | 19 | 19 | 3.42 | 1.08 | |
2015 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | .000 | 23 | 4.1 | 7 | 0 | 3 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 5 | 5 | 10.38 | 2.31 | |
BOS | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | ---- | 31 | 4.1 | 13 | 4 | 4 | 0 | 0 | 3 | 1 | 0 | 14 | 13 | 27.00 | 3.92 | |
'15計 | 9 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | .000 | 54 | 8.2 | 20 | 4 | 7 | 0 | 0 | 6 | 1 | 0 | 19 | 18 | 18.69 | 3.12 | |
2018 | SEA | 19 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 5 | .667 | 76 | 17.0 | 15 | 4 | 7 | 1 | 3 | 23 | 2 | 0 | 10 | 10 | 5.29 | 1.29 |
2019 | 巨人 | 13 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 6 | 0 | .000 | 67 | 15.0 | 19 | 2 | 6 | 0 | 0 | 9 | 2 | 0 | 8 | 8 | 4.80 | 1.67 |
MLB:6年 | 236 | 0 | 0 | 0 | 0 | 15 | 13 | 17 | 58 | .536 | 955 | 224.0 | 182 | 17 | 96 | 7 | 13 | 233 | 18 | 1 | 94 | 89 | 3.58 | 1.24 | |
NPB:1年 | 13 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 6 | 0 | .000 | 67 | 15.0 | 19 | 2 | 6 | 0 | 0 | 9 | 2 | 0 | 8 | 8 | 4.80 | 1.67 |
- 2019年度シーズン終了時
年度別守備成績
編集年 度 |
球 団 |
投手(P) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2011 | ARI | 12 | 1 | 2 | 0 | 0 | 1.000 |
2012 | OAK | 71 | 7 | 6 | 0 | 2 | 1.000 |
2013 | 71 | 4 | 8 | 0 | 1 | 1.000 | |
2014 | 54 | 3 | 8 | 0 | 1 | 1.000 | |
2015 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | |
BOS | 5 | 0 | 0 | 1 | 0 | .000 | |
'15計 | 9 | 0 | 0 | 1 | 0 | .000 | |
2018 | SEA | 19 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1.000 |
2019 | 巨人 | 13 | 0 | 4 | 0 | 1 | 1.000 |
MLB | 236 | 16 | 25 | 1 | 4 | .976 | |
NPB | 13 | 0 | 4 | 0 | 1 | 1.000 |
- 2019年度シーズン終了時
記録
編集- MLBオールスターゲーム選出:1回(2012年)
- NPB投手初記録
- 初登板・初セーブ:2019年3月30日、対広島東洋カープ2回戦(MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島)、9回裏に4番手で救援登板、1回無失点・完了
- 初奪三振:2019年3月31日、対広島東洋カープ3回戦(MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島)、9回裏に安部友裕から空振り三振
- 初先発登板:2019年9月10日、対横浜DeNAベイスターズ20回戦(横浜スタジアム)、3回0/3 1失点で勝敗つかず
- NPB打撃初記録
- 初打席:2019年9月10日、対横浜DeNAベイスターズ20回戦(横浜スタジアム)、3回表に今永昇太から見逃し三振
背番号
編集- 48(2011年 - 2015年途中)
- 46(2015年途中 - 同年終了、2018年)
- 24(2019年)
登場曲
編集- 「AREA」Magnus The Magnus(2019年)
脚注
編集- ^ a b “巨人原監督、新外国人にあだ名「ビヤとクッキー」 - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2021年9月22日閲覧。
- ^ Jane Lee (2015年1月17日)A's lock up five players on 1-year contracts MLB.com 2015年1月19日閲覧
- ^ “Cubs claim reliever Ryan Cook off waivers” (英語). FOX NEWS Sports (FOX News Network, LLC.). (2015年11月6日) 2015年11月10日閲覧。
- ^ “Ryan Cook: Non-tendered by Cubs” (英語). CBS Sports FANTASY. RotoWire Staff (CBS Interactive). (2015年12月2日) 2015年12月4日閲覧。
- ^ a b c d e f http://m.mariners.mlb.com/news/article/161302776/ryan-cook-signs-contract-with-seattle-mariners
- ^ Greg Johns (2016年11月11日). “Mariners keep reliever Cook on Minors deal” (英語). MLB.com. 2018年5月18日閲覧。
- ^ Greg Johns (2018年5月18日). “Cook pitches in Majors for 1st time since 2015” (英語). MLB.com. 2018年5月18日閲覧。
- ^ 槙原寛己が解説!! キャンプ終了!巨人・最新戦力分析【投手編】カギを握るのはR.クック。後ろがハマれば中は強固 週刊ベースボールOnline 2019年3月2日(土) 11:00(2019年11月4日閲覧)
- ^ “巨人クック、153キロ完全デビュー 守護神候補1イニング7球料理 - スポニチ Sponichi Annex 野球”. スポニチ Sponichi Annex. 2021年12月24日閲覧。
- ^ “巨人は阿部、小林ら捕手4人が開幕1軍! 新助っ人ビヤヌエバは2軍…開幕メンバー発表”. Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ― (2019年3月28日). 2021年12月24日閲覧。
- ^ “巨人 守護神クックの登録を抹消 右肘の違和感で痛恨の離脱/デイリースポーツ online”. デイリースポーツ online. 2021年12月24日閲覧。
- ^ 巨人の「巨大補強」、やはり失敗だったのか JBpress 2019.5.30(2019年11月4日閲覧)
- ^ “巨人・クック、退団も 日本シリーズ40人枠に入らず CSもメンバー外 - スポニチ Sponichi Annex 野球”. スポニチ Sponichi Annex. 2021年12月24日閲覧。
- ^ “前巨人クックがマーリンズと契約、ハフはDバックス”. nikkansports.com (nikkansports.com). (2020年1月8日) 2020年1月8日閲覧。
- ^ Jeff Todd (2020年7月20日). “Marlins Release Ryan Cook” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年8月5日閲覧。
- ^ Brooks Baseball · Home of the PitchFX Tool - Player Card: Ryan Cook
関連項目
編集外部リンク
編集- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- Ryan Cook stats MiLB.com
- 個人年度別成績 R.クック - NPB.jp 日本野球機構
- Ryan Cook (@ryancook_48) - X(旧Twitter)