ヨウ化マグネシウム
ヨウ化マグネシウム(ヨウかマグネシウム、Magnesium iodide)は、化学式 MgI2 で表されるマグネシウムのヨウ化物である。
ヨウ化マグネシウム | |
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ヨウ化マグネシウム | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 10377-58-9 |
特性 | |
化学式 | MgI2 |
モル質量 | 278.1139 g mol−1 |
外観 | 無色結晶 |
密度 | 4.256 g cm−3, 固体 |
融点 |
650℃ |
沸点 |
分解 |
水への溶解度 | 120.8 g / 100cm3(0℃) |
構造 | |
結晶構造 | 六方晶系 |
熱化学 | |
標準生成熱 ΔfH |
−364.0 kJ mol−1[1] |
標準モルエントロピー S |
129.7 J mol−1K−1 |
危険性 | |
EU分類 | T+ C Xi N |
EU Index | 048-007-00-8 |
NFPA 704 | |
Rフレーズ | R36 R38 R42 R43 R61 |
Sフレーズ | S22 S36/37/39 S45 S53 |
引火点 | 不燃性 |
関連する物質 | |
関連物質 | ヨウ化バリウム;ヨウ化ストロンチウム;ヨウ化カルシウム |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
合成
編集水中で金属マグネシウムにヨウ素を加えて反応させ、生じた水溶液を濃縮すると8水和物が析出する[2]。
または水酸化マグネシウムまたは酸化マグネシウムをヨウ化水素酸に溶解して水溶液が得られる。
水溶液からは8℃以下で10水和物、8〜43℃で8水和物、43℃以上で6水和物が析出する。水和物を加熱すると分解する。
削状金属マグネシウムとヨウ素を磁性ボート上で600℃で反応させると、無水物の無色板状結晶が得られる。
性質
編集無色の結晶で六方晶系に属しヨウ化カドミウム型構造をとり、その格子定数はa = 4.14Å、c = 6.88Åである[3]。
水に溶解しやすく、エタノール、エーテル、アセトンおよび液体アンモニアにも溶解する。空気中では徐々に酸化されヨウ素を生じて黄色を帯びる。
無水物はアンモニアを吸収して錯体を形成する。
脚注
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